〜S級クエスト〜
side ハル
夜 ギルド内
今俺はギルドのカウンターで休んでいた。ラクサスの野郎、言いたい放題言いやがって…。なんかムカつく!因みに俺は酒は飲まない。転生前高校生だったせいか、なんか抵抗があって……。
そんなことを考えてると、ルーシィがこっちに来た。
ルーシィ「ねぇハル、あなた何でナツを止めたの?二階になんかあるの?」
ハル「あぁ、そうだな…あそこには…」
ミラ「ルーシィにはまだ早い話何だけどね。」
ルーシィ「ミラさん!」
ミラ「二階のリクエストボードには、一階と比べ物にならない位難しい仕事があるの。S級のクエストよ。」
ルーシィ「S級!?」
ハル「表現するなら一瞬の判断ミスで死を招くような仕事だ。」
ミラ「まぁその分、報酬もいいけどね。」
ルーシィ「へ〜」
ミラ「S級の仕事は、マスターに認められた魔道士しか受けられないの。資格があるのは、エルザ、ラクサスにハルも含めて、まだ7人しかいないのよ。」
ルーシィ「へ〜、そうなんだ…」
ハル「しかしS級なんて目指すもんじゃねぇぞ。俺も初めの内は結構苦労したもんだ。」
ルーシィ「………」
実はミラもそのマスターに認められた魔道士だったりするんだよな。…そうだ。
ハル「ルーシィ、提案があるんだが。」
ルーシィ「え?」
ハル「今度ルーシィとナツとグレイでS級クエストやってみないか?」
ル・ミ「「えぇーー!?」」
ミラ「ちょっとナツ達はともかく、ルーシィは早いんじゃない?」
ハル「いんや、もしナツがS級クエストを初めにやったら、確実にルーシィを誘うだろう。そのときにルーシィが困るかもしれねぇだろ。」
ルーシィ「そうかもしれないけど…」
ハル「安心しろ。何も今すぐって訳じゃない。少し間を取ってナツ達と話し合うつもりだ。」
ルーシィ「はぁ……」
ハル「それに仕事は殆ど俺がやるし、ナツ達には俺のサポートでもやってもらうから。」
ルーシィ「う〜ん」
ハル「そういえば、今あるS級には、黄道十二門の鍵が追加報酬としてあるクエストもあったよな、ミラ。」
ミラ「えぇ、あったわよ。」
ルーシィ「えぇっ!?そんなのもあるんですか!?」
ミラ「えぇ。」
お、なんかいい感じに食いついてきた。
ルーシィ「ハル、ほんとにいいの?」
ハル「あぁ、もちろん。」
ルーシィ「わかったわ、ハル!私その話乗るわ!」
ハル「そうか。じゃあナツにはちょろっと話しといて。」
ルーシィ「わかったわ!」
ハル「そんじゃ、俺はお先に。」
そう言って俺はギルドを後にした。
side out
side ルーシィ
ギルドでハルからS級の話を聞いて、家へ戻ったんだけど……。
ルーシィ「何でナツとハッピーがいるの………?」
ナツ「どうした、ルーシィ?」
ほんとに何でいるの!?
ナツとハッピーの話はS級への誘いだった。ハル…あなたの予想通りでしたよ…。
ルーシィ「そうだ!ナツ、実はハルがね、「やっぱそうか。」…へ?」
私がハルに言われた話をナツ達にしようかと思ったら、窓から誰かの声が聞こえた。そこには……。
ハル「ナツ…気が早いぜ。」
銀髪のハルと、オレンジ色のレットが窓のふちに座っていた。