小説『FAIRY TAIL 光の魔法剣士』
作者:ライデン()

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 〜デリオラの最後〜

 覆面の奴らとの戦いは俺とエルザ、ルーシィ&ハッピーにレットの四組でやっている。まぁルーシィもハッピーと一緒にがんばってる。うん、いい傾向だ。

 「怯むなぁ、零帝様の邪魔をするものは許してはならぬ!」
 「「「「「おぉーーー!!」」」」」

 そのとき、大きな揺れが起きた。確か原作だと仮面の奴(ウルティア)が時のアークを使って直したんだよな。便利だな〜。

 エルザ「何の音だ?」

 ルーシィ「あっ!?そんな!?」

 ハッピー「傾いてた遺跡が元に戻ってるよ!?」

 レット「なんと!?」

 これはエルザも含んだ全員が驚いていた。俺?俺は知ってるからどうってことない。

 ハル「これじゃあ、月の光がデリオラに当たるな。参った。」

 ルーシィ「どうなってるのよ〜!?」

 ハル「ルーシィ!エルザ!来るぞ!」

 そしてまたさっきのように攻防が続く。
 しばらくしてエルザとルーシィが話し合ってる。何だ、と思ったら、ルーシィがキャンサーを呼び出した。出た、語尾おかしい奴!

 エルザ「ん?君は確か…」

 キャン「エルザ様、何なりとお申し付けくださいませ…チョキ!」

 ルーシィ「様って何!?しかも「チョキ」って!?てか呼んだのアタシなんですが!?」

 ハッピー「突っ込み過ぎ。」

 ハル「ぶっ!ははははっ!様付けとは、偉くなったな、エルザ!」

 ルーシィ「そこぉ!爆笑しない!とにかく、アイツ等を戦闘不能にして!」

 キャン「OK、エビ…チョキ!」

 ハル「いや、言い直すなよ。」

 しばらくして、ほとんどの奴が動けなくなっていた。

 エルザ「さすがだな。先を急ぐぞ!」

 ルーシィ「うん。」

 「ま、待て!零帝様の…邪魔はさせん…!」

 エルザ「その髪飾り…貴様等、ブラーゴの民だな。…訳ありか。」

 ハル「よくわかるな、エルザ。でも俺もブラーゴの話は聞いた事がある。確か巨大な怪物に壊滅した、と……」

 ルーシィ「え!?じゃあもしかして…!」

 そして……

 ?『グオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォ!!!』

 ルーシィ「うぅう!?」

 ハッピー「耳がキンキンする!」

 エルザ「何だ、この音は!」

 ハル「デリオラしか考えられねぇだろ!行くぞ!」

 ルーシィ「どこによ!」

 ハル「遺跡だ!後の事は行ってから考える!」

 エルザ「そうだな!」

 ルーシィ「エルザまで〜!」



 そして、月の遺跡内

 デリオラ『グオオオオオオォォォォォォォ!!』

 ルーシィ「な、何今の声!?てか、ほんとに声だった!?」

 ハッピー「ルーシィのお腹の音かも!」

 ルーシィ「本気で言ってるとは思えないけど、なんかムカつく…」

 エルザ「例のデリオラとかいう魔物か?」

 ハル「絶対そうだな。」

 ルーシィ「そんな…まさか、復活しちゃった訳ぇー!?」

 ハッピー「あ、あの光!ムーンドリップだよ!」

 デリオラ『グオオオオオオォォォォォォォ!!』

 ルーシィ「ヒィッ!?」

 エルザ「また…」

 ハッピー「ルーシィ、なんか食べたら?」

 ルーシィ「あんたこそ、ネズミに食べられちゃえば?」

 ハル「おいお前等、子供のケンカしてんじゃねぇよ。」

 エルザ「デリオラの声はするが、ムーンドリップの儀式は続行されている。」

 ハル「てことはまだ復活は不完全って事か。」

 エルザ「そうだな。」

 ハル「それじゃ、エルザとルーシィ、ハッピーは上に、俺とレットは下に行く。それでいいな!」

 エルザ「あぁ!ルーシィ、ついてこい!」

 ルーシィ「え、なんで皆で下に行かないの?」

 ハル「ルーシィ達はムーンドリップを止めて完全復活を阻止する。俺達はもしもの為にデリオラのもとに向かう。こういう事!わかった!?」

 ルーシィ「りょ、了解しました!」

 そして俺達は地下に向かった。


 月の遺跡 地下

 ハル「ここだ!ナツはっと……」

 ナツ「アークだかポークだか知らねぇが、この島から出てけ!」

 お、いたいた。丁度終盤みたいだな。

 ナツ「そういや俺にも時が操れるんだ。未来だ!一秒後にお前をぶっ飛ばす!!」

 そういってナツは仮面の男(ウルティア)をぶん殴った。

 ザル「キャァァァァァァァァ!!」

 ドゴォォン!

 ナツ「ふぅ、「ナツ!」お、ハル!」

 ハル「大丈夫か?」

 ナツ「応、当然!」

 そんな会話をしている間に……

 デリオラ『グオオオオオオォォォォォォォ!!』

 ナツ「うお!?デリオラが完全に復活を!?」

 ハル「そうだな!こりゃまずい!」

 後ろを見るとそこにグレイがいた。

 ナツ「グレイ!いたのか!?」

 ハル「決着はついたようだな。」

 グレイ「ナツ、ハル!」

 ナツ「こうなりゃやるしかねぇ!アイツをぶっ倒すぞ!」

 すると、ボロボロになったリオンが這いずりながらもきた。

 リオン「ふ、ふふ…お前等には…無理だ!…あれは…俺が…!」

 グレイ「リオン…」

 リオン「ウルを超える為に、俺が…ふははは!」

 ナツ「オメェの方が無理だ!」

 ハル「引っ込んでた方がいいぞ。」

 するとまたデリオラが、

 デリオラ『グオオオオオオォォォォォォォ!!』

 リオン「やっと…会えたな…デリオラ!」

 あんなにボロボロになりながら、まだウルを超えたいと思うのか…

 リオン「あの…ウルが唯一勝てなかった怪物…今…俺がこの手で…倒す!俺は…今…あんたを…超える!」

 バシッ!

 リオンが立ち上がりながらそう言うが、グレイがリオンの首を叩き、気絶させた。

 グレイ「もういいよ、リオン。後は俺に任せろ!」

 そう言いながらグレイはデリオラの前に立つ。そして、アイス・ド・シェルの構えをとった。

 グレイ「デリオラは、俺が封じる!『アイス・ド・シェル』!」

 リオン「よせグレイ!あの氷を溶かすのに、どれだけの時間がかかったと思ってるんだ!同じ事の繰り返しだぞ!いずれ氷は溶け、再びこの俺が挑む!」

 グレイ「これしかねぇんだ!今、奴を止められるのは、これしかねぇ!」

 それを聞いた俺は、ナツと一緒にグレイの前へ出た。

 グレイ「ナツ!?ハル!?」

 ナツ「俺はアイツと戦う!」

 ハル「俺もナツと同意見だ。」

 グレイ「どけナツ、ハル!邪魔するな!」

 ナツ「…死んで欲しくねぇからあのとき止めたのに、俺の声は届かなかったのか?」

 グレイ「………」

 ナツ「やりたきゃやれよ。その魔法。」

 グレイ「…ナツ…」

 ハル「俺は使って欲しくねぇから前に出た。お前に死なれたら、マスターに顔向けできねぇだろうが…」

 グレイ「ハル…」

 デリオラ『グオオオオオオォォォォォォォォォォォォォ!!!』

 グレイ「避けろーーーーー!!」

 ナ・ハ「「俺達は最後まで諦めねぇぞ(諦めねぇ)!!」

 デリオラの拳とナツの炎の拳、そして俺の光を纏った拳がぶつかり合った。

 ナ・ハ「「うおおおおぉぉぉぉぉぉ!!」」

 すると…

 バキッ!

 デリオラの右腕に亀裂が入り、そして体中に亀裂が走った。

 皆「「「「「!!?」」」」」

 ハル(やっぱり、死んでいたか…)

 ナツ「な、何だ!?俺のでも、ハルのでもねぇし…?」

 リオン「ば、馬鹿な!?そんな、まさか!?デリオラは…既に、死んで…!?」

 その間にも、崩れていくデリオラ。

 レット「まさか、凍り漬けになっている間、ずっと生命力を奪われていた、のか?」

 リオン「馬鹿な!では俺達は、その最後の瞬間を見ているというのか!?…くそっ!俺には…ウルを、超えられない!」

 リオンは泣きながら、ウルとの架空の戦いに自分の敗北を認めた。

 ナツ「すげぇな、お前の師匠!」

 ハル「ここまでの事が出来るなんて……」

 グレイ「…ありがとう、ございます…師匠!」

 ナツ「へへっ!」

 ハル「ふ…」

 その後ルーシィ達とも合流し、リオンをつれて外に出た。

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FAIRY TAIL 31 講談社キャラクターズA ([特装版コミック])
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