〜演劇とか…俺マジで苦手…〜
side ハル
ルーシィ「はぁ〜…」
ミラ「あら、元気ないわねルーシィ。どうしたの?」
ルーシィ「この間のルピナスの仕事…。まったくもう、ナツは火ぃ吐きまくるは、グレイは凍らせまくるは、エルザは……あぁ〜!特にエルザがぁ〜〜!!」
ミラ「ちょっとルーシィ大丈夫?」
ハル「見る限り大丈夫じゃないだろ。」
ミラ「まぁそれはそうだけど…」
いや〜、あん時はほんとすごかったな。俺か?俺はその点おとなしい方だから破壊なんかはしなかったけどな。ただ敵を二、三人重体…いや、生きてるかどうか確認できないくらいにしちまったけどな。…テヘッ!
ルーシィ「ハル、その顔は男の人がやるときもいだけだからね…」
おっと、顔に出てたようだ。これは失敬失敬。
ルーシィ「とにかく皆が色々壊すから報酬額が減らされちゃって…。あ〜ん!このままじゃ今月の家賃が払えないよ〜〜!!」
ハル「そんなことでないてんじゃねぇよ。俺の報酬の半分、分けてやっただろうが。」
ルーシィ「それでも……。あ、それについてはありがとね。」
ハル「なに、小さな貸しだ。いつか返せよ、いつか。」
ルーシィ「うっ、やっぱり返さなきゃダメ?」
ハル「冗談だ。別にいいよ。」
ルーシィ「そんな風に言われると返さなくちゃいけない雰囲気になっちゃうじゃないの…」
なんだ、少しからかっただけなのにな。
するとミラがルーシィに提案をしてきた。
ミラ「じゃ、とっておきの仕事、紹介しちゃおうかな。」
ルーシィ「え?」
ハル「ん?」
ミラ「すっごくルーシィ向きだし、何かが壊れる心配もないやつ!」
ルーシィ「え……?」
てな訳で……
ルーシィ「オニバスか〜。ララバイ事件以来ねぇ。」
ハッピー「ナツ、ついたよ〜」
ナツ「ゴフッ…無理ぃ…」
ハル「いつも通りということで…」
グレイ「で、客足の遠のいてる劇場を、俺達の魔法を使って盛り上げてくれって依頼なんだな?」
ルーシィ「そういうこと!面白そうでしょ?ナツが火ぃ出したり、グレイの造形魔法やエルザの換装で見せ場作ったり、私がリラの歌で情感出したり、ハルのオーラでの演出とかで色んなことできるしね!どう?素敵な舞台になりそうじゃない?」
そうだな、俺の魔法は色々なことに応用できるしな。
ルーシィ「小説書いてればいつか舞台化するもんね〜。うん、今のうちに演出の勉強をしておくのも悪くないわ!」
グレイ「ほ〜…」
レット「果たしてルーシィの小説は売れるのだろうかな。」
ルーシィ「夢ぶち壊すようなこと言わないの!」
と、そんな風にしゃべりながら町を進んでいくと…
皆「「「「「「「おぉ〜!」」」」」」」
かなり大き目の建物の劇場に到着した。
ハッピー「立派なとこだね!」
ルーシィ「行こう!」
?「あの〜…」
ルーシィが中に入ろうと皆に声をかけたとき、劇場の中から頭だけ出したおっさんが出てきた。名前は確か…ラビアン、だったか?
ラビアン「フェアリーテイルの皆さんですかな?」
ルーシィ「はい!」
ラビアン「引き受けてくださり、まことにありがとうございます!」
ルーシィ「はい!演出なら私達に「それがですねぇ…」…?」
ラビアン「ちょっと、困ったことになってしまいまして…」
皆「「「「「「「ん?」」」」」」」
ルーシィ「えぇー!?役者が全員逃げ出したぁ!?」
ラビアン「はい…ありがとうございます…」
ハッピー「何が…?」
ラビアン「公演する舞台が不評に継ぐ不評。やがては、役者達も私の劇に出ることを恥に思う始末。夢を追う私に妻は愛想をつかし出て行っていきました。私に残された道はもうこれしかないというのに、本当にありがとうございます!」
グレイ「礼を言うとこ間違ってるよ…」
ラビアン「そうゆう訳で、舞台は中止なのです!ありがとうございます!」
なんかさっきからうぜぇなこいつ…。いや、原作で知ってるんだけど、まともに向き合ってたらなんかよ…
エルザ「何かと思えばそんなことか。」
ルーシィ「え?」
すると突然、正座で話を聞いていたエルザがしゃべり始めた。
エルザ「役者なら、ここにいるではないか!」(キラキラ)
ルーシィ「えぇ!?」
グレイ「か、輝いてる!」
ハル「それになんかキラキラいってるぞ。」
エルザ「あえいうえおあお〜!かけきくけこかこ〜!」
ハッピー「発声練習だ!」
レット「……(なんだか突っ込む気にもならない)」
ルーシィ「まぁ確かに、なんか面白そうかも!」
ナツ「そうなのか?」
ハッピー「あい!」
グレイ「あんたの夢は、こんなとこじゃ終わらせねぇよ!」
ハル「夢を追うなら最後まであきらめちゃいけねぇな、いけねぇよ。」
エルザのドタキャン発言に周りの空気も「劇に出る」っていう雰囲気になった。まぁ今回はエルザがいい案だしてくれたからな。
ラビアン「皆さん……。ま、やらせてやってもいいかな。ちっ、素人が。」
ハル(ブチッ!)
ラビアンが急に上から発言をした瞬間、俺の中の何かが急に、ほんと唐突に切れた。
ハル「おいおっさん。なんだその態度…」
ラビアン「へ?」
ガシッ!
ハル「ちょっと来い。俺が社会のルールってもんを教えてやる。」
ラビアン「えぇ〜!?」
立ち上がった俺はそのままラビアンをつかみ、劇場の奥へと進んだ。
ルーシィ「ちょっとハル!?その人一応依頼に「あぁ!?なんかいったか!?」ひぃぃ!別に何も!」
ハル「おっさん、台本ここにあるか?」
ラビアン「あぁ、はいぃぃ!そこの机の上に!」
ハル「ルーシィ、その台本見てお前達の役割決めとけ。俺はこのおっさんに、ちょっとO☆HA☆NA☆SIをしてくる。」
ルーシィ「え?ちょ、ハルの役回り「なんか文句あっか?」いいいいえ、何でもありません!」
よし、ルーシィもわかってくれたようだ。ありがたいね。ん?なんで俺が演技やんないかだって?そりゃあもう、めんどくさいからに決まってるだろ。
ハル「そんじゃま、後任せた。」
俺はそう言って劇場の奥へ行った。
てな訳で俺は裏方、他の皆は原作通りの配役になった。(因にレットはハッピーと黒子。)そして残りの一週間。他の皆は役の練習、俺は劇に使う小道具・大道具の制作と確認をしていた。
エルザ「我が名はフリデリック!姫を助けに参りました!」(キラキラ)
ルーシィ「すごいエルザ!なんという演技力!」
ハッピー「役になりきっているね!」
ナツ「負けてらんねぇ!」
グレイ「だな!」
ハル「いいのかお前ら、練習しなくて。そんなんじゃ負けるぞエルザに。」
ナ・グ「「負けてたまるかぁ!!」」
うん、うん。いい感じに調子があがってる。
さらに数日後。
ラビアン「応援団の方がいらしてますよ、ありがっ…いえ、なんでもないですはい。」
お、なんか効果あったみたいだな。自分で押さえられてるし。
んで、外に出てみると…
マカロフ「いよっ!」
ルーシィ「ツッコミ所多すぎ!」
応援団と称しやってきたのは、ミラにマスター、評議会のヤマジさん、ブルーペガサスのマスター・ボブ、クワトロばぎ…じゃなかった、クワトロケルベロスのマスター・ゴールドマインと…なんか変な生物。なんだ「お肉」って。やばいな、覚えてない。
あと俺が出会ってない偽サラマンダーのボラ。ガルナ島から帰るときに世話になった海賊の船長、ガルナ島の村長にその住人ルル、さらにはファントムのサングラスの奴に変な帽子かぶってる奴。てか娘、差し入れに肉そのままとか…お前この先の人生大丈夫か?それとファントムの男。お前何時になったらそのグラサン変えるんだよ。
ルーシィ「本番前にどっと疲れがぁ〜…」
ハル「まぁあのメンツじゃしかたねぇよ。」
そして本番当日。
ハル「結構人入ったな。」
この前の応援団もいるし、後は成功させるだけ、か。因に今俺は舞台の背景の裏側。俺がここの仕事場だ。
ブーーー!
お、ブザーがなったな。始めるぞ!
〜数十分後〜
ナツ「いてぇーーー!!」
グレイ「止めねぇかナツ!」
エルザ「…こうなったら…ぜ、ぜ、全員…成敗いたしす!」
ハル「なぜこうなる……」
いや、原作の流れでこうなるのはわかるけど、なんでこうなるの…
結局、今回の公演は大成功。そのかわり舞台や建物は崩壊した。
そして今…
ラビアン「まさかこんなに大ヒットするとはよ!大根役者のくせしてやるじゃ「なんだと。」ひぃぃ!すいません!」
ナツ「おい…いいかげん報酬よこせや…」
グレイ「一日三公演はきつすぎるぞ…」
ハル「大丈夫かよお前ら。」
ハッピー「なんでエルザとハルは平気なの…」
ラビアン「クズが!とっとと準備「おい…」すいません!」
エルザ「あーあーあーあーあーあー」
ルーシィ「早く…早くお家に帰りた〜〜い!」
side out
あとがき
皆さん、明けましておめでとうございます!新年入って一発目の小説投稿です!
しかしながら今回の話、昨日には出来てたんですよ。しかしうちのパソコンちゃんの調子が悪く、あげく投稿できなかったという訳で。……はい、言い訳ですよね、わかります。すいません…。
まぁとにかく!新年一発目の小説が投稿できましたので良しとします!←自己満足
皆さん、今年もなにとぞ、よろしくお願いします!