〜歓迎という名の初陣〜
ハル「俺と?」
ナツ「あぁ、そうだ!勝負だ!」
驚いた。こんないきなりだとは思わなかった。
シバ「いいのか?あれは。」
マカロフ「大丈夫じゃ。まぁ歓迎会みたいなものじゃからの。ハル、おぬしはどうする?」
ハル「もちろん。いいですよ。」
俺はそう答え、ナツの目を見た。かなり好戦的な目をしている。まぁ、それは俺もっぽいけど。
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マカロフ「それじゃ、準備はいいかの?」
ハル、ナツ「もちろん!」
マカロフに聞かれ、二人揃って答えた。今回は武器は使わない。ナツは肉弾戦を得意とする魔道士だ。それなら念制御で強化しておけばいいだろう。
マカロフ「それでは、始め!」
合図の瞬間、俺はナツに向かって走った。対するナツは息を大きく吸い始めた。ブレスを使う気だな。
ナツ「火竜の…ほうこ「させないよ」!ぐはっ!!」
俺はナツのブレスが発動する前に懐に飛び込み、腹に一撃当てた。その後柔術の容量でナツを仰向けに倒し、そこへ顔に一撃…。
ハル「セイ!!」
ドゴォォン!!!
?「ナツ!!!」
周りに砂が舞う。いつの間にかいた群集の、一番前にいる鎧を着た女の子がナツの名前を呼んだ。砂が落ち、そこには気絶しているナツと、その顔の横に俺の拳が地面にめり込んでいた。
ハル「俺の、勝ちだ。」
マカロフ「勝者、ハル!」
マカロフのかけ声の後、周りの群集から拍手が起きた。
ハル「ふー、勝てたか。」
?「お前、つえーんだな!ビックリしたぜ!」
声が聞こえたので顔を上げたら、そこには上半身裸ながらもはずがしがらず堂々と立っている男の子がいた。
?「俺はグレイ。グレイ・フルバスターだ。よろしく。」
ハル「俺はハル・グローリーだ。しかしお前、よく裸でいられるな。こんな昼間から。」
グレイ「うお!!いつの間に!!!」
やはりグレイだったか……。しかしほんとに裸だとは、なんかかわいそうに見えてくるな…。
グレイ「おい!そんな哀れみを持った目で見るんじゃねぇよ!」
ハル「あ、あぁ。すまない。まぁ、歓迎会もすんだし、後でゆっくり「おい、待て!!」……はい?。」
声がした方を見たところ、先程ナツの名前を呼んでいた少女が腰に手を置きながら立っていた。