小説『ハイスクールD×D改』
作者:ダーク・シリウス()

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決戦、グレモリー眷属VS幽玄龍騎士団VS英雄派+兵藤一誠! In京都(2)



「―――『龍王変化』ッ!


炎が一層に盛り上がる。漆黒の炎は形をなしていき、体の長細い東洋タイプのドラゴンへと変貌していった


ジャァァァアアアアアアアッ!


巨大な黒いドラゴンが鳴く―――。俺と真正面から対峙し黒い炎が魔方陣を囲み、どんよりとした薄暗い

オーラを放ちはじめる。ロキの時より確実に力が上がっているようだな


「おおっ!匙も龍化になれるんだ!凄い、感動的!」


俺は嬉しくてしょうがなかった。これで龍化と化ができるのは俺とガイアを含めて―――四人だ


『そこをどけッ!九尾の御大将を助けないといけないんだ!英雄派の兵藤!』


「あー、ごめん。無理だ。俺とゲオルグを倒さないと八坂は助けれないぞ?」


『だったらてめぇを燃やし尽くしてやるっ!俺の炎でな!』


ジャアアアァァァァァァアアッ!


黒い炎が舞い、俺と八坂の周囲を完全に包囲した。炎が怪しげな揺らめきをすると俺と八坂の全身からオーラ

が放出されていく。っく、これがヴリトラの異質な力か!体中から力が抜けていく!


『(主、俺の姿と成れ。我にはこの炎は効かないからな)』


了解、そのつもりでいたさ―――龍化!


『―――っな、何だ、あのドラゴンは・・・・・!?何て絶望的なプレッシャーを放つ、あんなドラゴンは

存在していたのか!?』


ゾラードの姿となった俺を見てヴリトラが畏怖している様子が視界に入った


『龍王と戦うのはタンニーンを倒した以来だ。お前は俺を楽しませてくれることはできるかな?』


『最上級悪魔の伝説のドラゴン、タンニーンを倒したぁ!?嘘つくんじゃねぇよ!』


『・・・・・まあ、信じるのも信じないのもお前次第、ほら俺を焼き尽くしてみるんだろう?やってみろ』


『―――言われなくてもやってやるよ!』


俺たちを包囲している黒い炎を翼で羽ばたくと炎が一瞬にして消えた。守るように八坂の前に立ちヴリトラ

化となった匙は口から黒い炎を吐き出すと俺は敢えて受け止めた


『・・・・・・』


『どうだよ、ヴリトラの炎の味は?今の炎は力を奪うものだ。今度は動きを封じる炎だッ!』


匙はまた黒い炎を吐き出し俺に纏わせた。蛇のように俺の体を纏わりついて動こうにも動けなかった


『今度は防御を弱くする炎だ!』


更に炎を吐き出すジワジワと俺の身体中に痛みが生じる


『これで最後だ!俺自身の炎で燃え尽きろッ!』


ゴハアアアアァァァアアァアアッ!


大質量の黒い炎が匙の口から放たれた。俺の全身に黒い炎だらけとなって、周りからみれば黒い炎の塊だと

思うだろうと思いながら俺は庭に倒れ込む


『ははっ、ははは・・・・・。ははははは!や、やったぞ!俺が、俺が兵藤に勝った!』


匙が勝利したと確信して哄笑する―――しかし


『俺が兵藤に―――!?』


哄笑する匙の上空から突如、幾恵の光の柱が降り注ぎヴリトラ化と成った匙の体を貫いた


『ぐおおおおおおっ!?』


『まだまだですね』


地に落ちる匙の上空に金色のドラゴンが舞い降りた―――メリアだ


『作戦成功と―――強奪』


全身に纏わりつく黒い炎が俺の体に吸収されていき、やがて消えていった


『な、もう一匹のドラゴン・・・・・!?』


『油断し過ぎだ。お前は、いくら俺が演技で倒れた振りをしたからって勝利を浸っている暇はないぞ。此処は

敵の本拠地だからな。あと序でに言えば、お前の異質の炎、全然効かなかったぞ』


『なっ!?あんだけ食らっといて効かないだと!』


驚愕の表情と声音をする匙に嘆息する。やっぱりこいつは俺が何もしていないからって油断していたな


『・・・・・メリア、トドメだ』


『解りました』


『ま、待て―――』


慌てて匙は何か言おうとしたがメリアの光の攻撃により、飲みこまれて匙は倒れてしまった



―――――――――――――――――――――――――――――――



ベルゼブブside



ガギィィィィィィンッ!


「デュランダル・・・・・か。またその剣と交えることに成るなんてな」


「以前のデュランダルの使い手と戦ったことがある物言いだな」


和樹から借りたエクスカリバーとゼノヴィアの新しいデュランダルと鍔競合いながら懐かしそうに呟くと

彼女が問い掛けてきた


「ああ、そうだ。その昔、デュランダル使いと対決したことが何度も有った。最終的には私が勝ったがな」


「そうか。なら、お前を倒せば以前のデュランダル使いを超えたことに成るなッ!」


刀身に聖なる光のオーラを纏い極太の刃と化とした。あの一撃を食らったら悪魔は一瞬で滅ぶだろう

―――だが


「一つ、教えておこうか」


「・・・・・何を?」


「私はお前と同じ存在だ。だが、私は他の悪魔と決定的な違いがある」


「何が言いたい?」と目を細め訝しく問うてきた彼女に不敵に笑う


「私は聖剣による攻撃は一切効かない」


「攻撃を受けてやる」と無防備になり何時でも攻撃をしてこいと挑発させる


「・・・・・死んであの世で後悔しろ!」


新しいデュランダルから放たれた膨大な光のオーラは私を飲み込んだ。だがしかし、私は光のオーラの中で

五体満足でいて佇んでいる。


「―――なら、直接斬る!」


ザンッ!


「・・・・・なっ」


「言っただろう。『私は聖剣による攻撃は一切効かない』とな」


腹を斬られたが、それは腹を包んでいる服のみ斬り裂いて露出した肉体には一切、傷が見当たらなかった


「ば、バカな・・・・・っ、悪魔は聖なる攻撃を食らうと消滅するんだぞ・・・・・!私はそれを何度も今

まで見てきたんだ!」


「そうか。だが、残念だな?私は他の悪魔とは違う」


ドッ!


「―――ぐっ」


彼女の腹部に拳を深く突き刺す。


「お前はイッセーに好意を抱いているようだから殺しはしない。殺したらイッセーが悲しむからな」


「・・・・・」


意識を落としてその場に倒れ込む彼女に言葉を掛ける


「さて、次の相手はお前だな。ジークフリートやら」


「ええ、よろしくお願いします。幽幻龍騎士団の謎の女剣士」


背中から銀色の龍の腕のようなものを一本生やし三本の剣を持っている英雄派のジークフリート


「その腕は『龍の手』のようだな」


「ただの『龍の手』ではありませんよ。この『龍の手』は特別でしてね。亜種ですよ。ドラゴンの腕みたいな

ものが背中から生えて来たんだ。更に―――禁手化ッ」


ズヌッ!


ジークフリートの背中から―――新たに三本の銀色の腕が生えてきた。新しい腕は帯剣してあった残りの剣を

抜き放つ。


「これは魔剣最強の魔帝剣グラムと北欧に伝わる伝説の魔剣バルムンク、伝説の魔剣ノートゥング魔剣の

ディルヴェイングとダインスレイヴ。それに悪魔対策に光の剣もあるんだよ。これでも元教会の戦士だった

からさ」


六本の腕それぞれ剣を握る


「これが僕の『阿修羅と魔龍の宴』。『龍の手』の亜種たる神器は禁手もまた亜種だったわけだね。能力は単

純だよ。―――腕の分だけ力が倍増するだけさ。技量と魔剣だけで戦える僕には十分すぎる能力だ。さて、

貴女は何処まで戦えるかな?」


「たった六本で私を倒せるとでも思っているのか?」


「―――何?」


「特別に見せてやろう。この姿を見せたことが有るのは私の家族のみだ」


ズニュッ!ズリュッ!ズルルルル!


私の背中からジークフリートの六本の腕より何十倍以上の腕が生えた。更に私の背後の空間が歪みだしたと

思えば私の背中の腕の数の分の剣が浮き出てそれらを掴み構える。今の私の姿はまるで


「―――千手観音・・・・・!?」


「みたいだろう?さて、お前は何処まで戦えるかな?」


「くっ!」


数分間、私はジークフリートと激しい剣劇を繰り返し始めた。ジークフリートは各魔剣の能力を行使するが

エクスカリバーの能力で対処し私の背中に生えている数多の腕が持つ剣も舞のように奴に突き、薙ぎ払い、

振り下ろし―――振り上げ隙を作った。目を見開かせ口を開け「しまっ―――」と呟く奴を瞬時に通り過ぎ


「千舞」


「ぐっ、ぐわあああああああああああっ!!!」


千の斬撃がジークフリートの体に襲った。


「峰打ちだ。死にはしない」


キンッとエクスカリバーを鞘に収め、剣をすべて空間を歪ませ其処に入れて腕を二本に戻す



――――――――――――――――――――――――――――――――――



メイビスside



ドオオオオオオオオオオォンッ!


「うふふっ」


「・・・・・っ」


私の光のオーラに冷汗を流すジャンヌと言う少女


「貴方が人間で良かったです。悪魔だったら一瞬で昇天(消滅)しますからね」


「ね、ねぇ。何か悪意的なものをお姉さん、感じるんだけど・・・・・」


「そんなことは無いですよ。イッセーに何十回も抱いてもらって嫉妬している訳ではありませんから」


「思いっきり嫉妬よね!?」


何を言っているんでしょうかね?一気に彼女に詰め寄り魔力で作った聖剣で斬り掛かろうとしましたが彼女は

真正面から受け止めて立ちました。


キィィィンッ!


金属音を打ち鳴らして私たちは鍔競合う。均衡する競り合いの中、彼女が不敵に笑んだ。―――何か企んで

いますね


「―――聖剣よ!」


叫ぶジャンヌの足下から剣が生えてくる。―――私は一対の金色の翼を生やして剣を薙ぎ払い破砕する


「嘘!?」


彼女はその光景を見て驚愕し後方に飛び退く


「こんなものですか?」


「まだよ!禁手化ッ!」


ドォォォオオオンッ!


ジャンヌの足下から大量の剣―――聖剣が生み出され、凄い勢いで重なっていく。聖剣が何か大きな一つの物

体を形作ろうとしていた。―――彼女の背後に創りだされたのは幾重もの聖剣でできあがった巨大なドラゴン

でした


「この子は私の禁手。『断罪の聖龍』。『聖剣創造』の亜種よ!」


「・・・・・聖ジャンヌ・ダルク・・・・・。聖人の魂を引き継ぐ人と戦うとは私は複雑な気持ちでいっぱい

です。ですけど、イッセーを連れ戻す為ですから仕方ありませんね」


「―――ダメよ!あの子は今では私たちの仲間であり私と恋ちゃんたちが好きな子よ!いくら貴女たちも

あの子が好きだからって絶対に渡しはしないわ!」


そうですか、貴女もガイアと戦っている少女や他にも複数の少女たちがイッセーのことが好きなんですね。

気持ちは解ります。・・・・・ですが


「私たちの愛しい人を奪うような人には天罰を与えませんといけませんね?」


更に金色の翼を増やし六対十二枚にする


「っ!?あの子と同じ金色に十二枚の翼!あ、貴女は一体・・・・・!」


「私はただの天使です」


カッ!


金色の翼から奔流と化と成った金色のオーラが聖剣で創りだされたドラゴンを貫き破壊し、ジャンヌに一気に

詰めより峰で気絶させる


「私たちと同じ好きな人同士と戦うのはもっと複雑な気持ちです。ですが、テロリストに無理矢理加えられて

いる彼の気持ちを知らずに仲間と言う資格などありません」


「イ・・・・・ッセー・・・・・くん」


ドサリと庭に倒れ込むジャンヌ


「・・・・・彼に慕う彼女たちに祝福を」


両手を重ね私は祈りを捧げる

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