小説『ハイスクールD×D改』
作者:ダーク・シリウス()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

連合VS破壊神シヴァ!



『シヴァよ』


「なんだ」


『兵藤一誠の状態はどうなのだ』


「あのブラフマーにしては珍しく他人を心配するのだな」と問うと『私の使い手だ、心配もする』と

短く返した。


「・・・・・未だに眠っている。まるで、自分から殻に閉じ籠もっているかのようにな」


『そうか・・・・・。目覚める可能性は?』


「・・・・・この子次第だ」


胸に手を添え、言葉を発する


『兵藤一誠の肉体はどうしたのだ』


「あの槍で破壊された。もう言葉通り、この子は魂の状態だ」


『では、この体は何だ?お前は兵藤一誠の心の中にいて肉体など存在していなかった筈だ』


「この肉体はこの子と私が悪魔へ対する負のオーラでできた肉体だ。―――始めよう」


私がそう言ったその瞬間、大剣が大きくなり宇宙にいると思わせる程の常闇の中に星の輝きをする宝玉が

柄から剣先まで埋め込まれてあり、刃の部分は白銀を輝かせ至る所に不思議な文様が浮かんでいる金色の

大剣になった。私は大剣の柄を掴み問う


「ほう、協力する気になったのか?」


『誤解するな。どうせ、お前は兵藤一誠を慕う者たちと戦うのだろう。なら私はあいつらの実力を知りたい

からお前に手を貸そうと思っただけだ』


「まあそういうことにしよう」と納得して大剣を地面に突き刺す


「―――創造神と破壊神の力で創った絶対的な力。それに絶望をしながら味わい滅んでいくがいい」



と言ったと同時に大地が激しく揺れだす。直ぐに揺れが収まった。―――刹那


『ゴガァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!!!』


『ギギィィイイイイィィィィィィィィィィィィィィィィッッ!!!』


『グオオオオオオォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッ!!!!!』


『オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!!!!』


『ジャァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!!』


大地を突き破りながら超巨大な生物が現れ出てきた。その数は五体。その内の一体の肩に立ち大剣を

真っ直ぐ前に突き付ける


「前進だ『破壊神獣』たちよ」


『破壊神獣』たちが私の指示に動き、地響きを鳴らしながら歩を進め始めた。目指すは冥界の都市、魔王領



Phantom Dragoon.



「なに?あいつが現れた?」


「それも超巨大な魔獣を引き連れて!しかも一体、一体、私たちの力を凌駕するほどの力を持っているの!

それも五体!」


「早いですね。昨日の今日で冥界を破壊しようとするなんて・・・・・」


「それほど悪魔に、イッセーくんを殺した悪魔を憎んでいるということね・・・・・」


突如、セラフォルーさんが慌てた様子で僕たちの家に来て開口一番に破壊神の出現と巨大な魔獣のことを

言った


「セラフォルー、冥界の状況は?」


「ランキング上位の悪魔の全員が迎撃に行っています!」


「そう・・・・・。あなたを含めた現四大魔王は?」


「これから迎撃に出ようとしています!」


サーザクスさんたち自ら動き出すのか・・・・・。でも、魔王の力を凌駕しているのなら返り討ちに

あうかもしれない・・・・・


「でも、私たちは倒されちゃうかもしれない・・・・・。だから、サーゼクスちゃんは『最後の切り札』と

して『幽幻龍騎士団』に私を使者として此処に送り込んで助けを求めてきました!私からもお願いします!

どうか、みんなの力を貸してください!」


その場で土下座してガイアさんに必死に懇願するセラフォルーさん。彼女はそんなセラフォルーさんを見て

十数秒


「・・・・・あいつが現れたのなら我等も出よう。ただし、貴様等、悪魔と冥界の為ではない。一誠の為に

我等は動く、それでいいな?」


「―――ッ!ありがとうございます!」


ガイアさんの言葉に涙ぐむセラフォルーさん。ガイアさんは僕たちに指示を出す


「これより、我等は一誠を取り戻しに冥界に行く!異論はないな!」


『当然!』


「神が創りだした魔獣など、我等の力で屠ろうではないか!」


『応ッ!』


そうだ、此処にいる全員は逸脱した力の持ち主や異界の力を持つ人たちで構成された勢力だ!

負ける筈がない!


「行くぞ、『幽幻龍騎士団』ッ!」


『了解!』


待ってて!一誠!必ず僕たちがキミを助けるよ!



Heros.


「冥界が謎の魔獣に滅ぼされかけている?」


「ああ。何でも、破壊神シヴァっていう神が創りだしたって聞いたけど」


「破壊神シヴァ・・・・・」


「あと、もう一つあるんだが・・・・・」


・・・・・?珍しくゲオルグが言い辛そうに言葉を濁した。


「どうしたの?」


「・・・・・彼が死んだと」


「・・・・・なに?」


「兵藤一誠が悪魔に殺され、破壊神シヴァになった情報だが―――」


『―――!?』


あの男が・・・・・死んだ?兵藤一誠が・・・・・死んだだと・・・・・?


「・・・・・」


音もなく恋が立ち上がり得物を手に何処かへ―――


「れ、恋!何処へ行く!?」


「・・・・・冥界。ご主人さまを殺した悪魔を殺しに行く。―――皆殺ししに行く」


「―――恋、私も行くわ」


ジャンヌも立ち上がり恋の許へ行った


「二人とも待つんだ!勝手な行動を取るな!」


「・・・・・ご主人様の仇を取る。破壊神も倒す」


「ごめんね?私もダメだと解ってはいるんだけど、・・・・・この気持ちが抑えきれないのよ」


『・・・・・っ』


二人の異様なオーラに俺とジーク以外、冷汗を流した


「ゲオルグ、破壊神が創りだした魔獣の数と力は?」


「数は全部で五匹、どれもこれも魔王の力を凌駕している。さらに魔獣から小型の魔獣が数多く生まれて

いる。それらも最上級クラスの力を持っている。悪魔側は圧倒的に不利の状況だ」


「そうか・・・・・」


俺は聖槍を手にして立ち上がる


「曹操・・・・・?」


「冥界に行く」


「曹操!?」


「ただの見学だ、ゲオルグ。破壊神が創りだした魔獣がどこまで攻め込むことができるのか、

この目で見てみたい」


焦りだすゲオルグに告げた。次は彼を慕う彼女たちに告げる


「恋、ジャンヌ。気持ちは解るが怒りを抑えろ。―――ゲオルグ、報告を言い掛けていたな?」


ゲオルグに尋ねる。言い掛けたかどうかは解らないが、できればまだ報告があると信じたい・・・・・


「あ、ああ。兵藤一誠は死んで、破壊神シヴァとなった。だが、彼はまだ生きている。破壊神シヴァの中で

眠っているんだ」


「・・・・・本当?」


「その情報は・・・・・」


「確証がないが・・・・・」


恋とジャンヌがゲオルグの言葉を聞いて―――結局、行ってしまった


「お、おい!?」


「行ってしまったね・・・・・」


「どうするのだ?」


「・・・・・しょうがない。彼女たちの跡を追うぞ。仲間を見捨てる訳にはいかない。場合によっては

戦うぞ」


まったく、彼のことに成ると彼女たちを止めることができないな・・・・・



BOSS集結



「サーゼクスちゃん!」


「セラフォルー」


「皆を連れてきたよ!」


「来てやったぞ。魔王よ」


どうやら、セラフォルーは連れてきたようだ。良かった。これで勝てる可能性が大きくなった


「―――ありがとう。心から感謝する」


「感謝するなら最後にしろ。―――で、状況は?破壊神は今どこにいる?」


その問いにこいつは顔を曇らせて説明した


「・・・・・最悪の状況だ。此処を残して全ての各重要拠点及び都市部が壊滅した。さらに小型のモンスター

も未だに増え続け、手が付けられなくなった・・・・・。破壊神はもうじき超巨大な魔獣たちを引き連れこの

魔王領に現れるだろう」


「そうか。序でに訊くが被害はどのぐらいだ?」


「・・・・・絶滅寸前だ」


「俺たち堕天使も似たようなもんだ・・・・・」


ことごとく、返り討ちにされちまった・・・・・!はんぱねぇ強さだよ!おかげで『あいつ』を出すことに

なっちまったしな!


「そこは、メリアの能力で何とかなるだろう。だが、悪魔と堕天使しかいないのか?他の勢力たちはどうして

いる?特に天使たちはどうしている」


「あなたたちが来る前に知らせた。直にくるだろう・・・・・」


「お待たせしました・・・・・。どうやら、酷い状況ですね・・・・・?」


天使長ミカエルが何処からか現れて俺たちに話しかけてきた


「申し訳なかったです。軍を整えるのに少し手間取ってしまいました」


「いや、来てくれるだけでも有り難かった」


「サーゼクス殿、アザゼル殿」


「これは八坂殿・・・・・」


さらに九尾の御大将にその娘まで現れ


「わしもいるぞ」


長いヒゲを生やしたクソジジイも―――って!


「オーディンのクソジジイ!?」


「儂もいるぜぃ」


「げっ!?クソジジイ!?」


『何で此処にいるんだよ!?』と、俺と元ヴァーリチームの美猴と声を揃え異口同音で信じられないものを

見た表情で此処に来ると思わなかった人物たちに言った!


『わしが来て悪いか!』


「・・・・・まさか、あなたがた自身が此処へ赴くとは予想外でした・・・・・」


サーゼクスもどうやら驚いたようだな。俺だって驚いている!理由は解るけどな!


「孫のことを聞いての、いてもたってもいられなかったのじゃよ」


「天帝の使者として来てやったぜぃ。さらに面倒なことに『破壊神を捕まえて来い。できたら、創造神もだ』

ってよぉ・・・・・」


「我等がさせるとでも思っているのか?」


「思ってもいないしする気もないぜぃ。だから、そう怒るではない」


あの野郎か!何企んでいやがるんだ・・・・・?


「―――仮に、仮にだ。一人でも一誠を捕まえようとしたり、殺そうとしたり、封印しようなどとしたら我は

即、貴様たちに牙をむく。覚えておけ・・・・・!」


「ああ、解っている。此処にいる全員も承知の上だろう」


「あの、リアスとサジたちは・・・・・?」


「中にいる。皆のところへ行ってきなさい」


「ありがとうございます。直ぐに戻ります」とサーゼクスに言ってソーナと小猫たちはシトリー眷属とグレモリー眷属のところに赴いた


「さて、この戦力で破壊神が創りだした魔獣に勝てるかのぅ?」


「五体の魔獣たちは厄介なことにバリアのようなもので守られています。それを何とかしない限り、倒せな

いのです。ですが、アジュカ・ベルゼブブが術式でバリアを外し、攻撃をできたのですが瞬時で再生、

治癒してしまいました。防御力も異常です。さらに小型の魔獣が生まれ続けて今でも増幅しているでしょう」


「むぅ。かなり面倒な魔獣たちじゃのぅ・・・・・」


実際戦って本当に面倒な相手だったぞ。オーディンのクソジジイ・・・・・。本気で戦っても倒れや

しねぇ・・・・・!


「バリアを何とかして治癒と再生が追い付けないほどの一撃の攻撃をしないと消滅できない

わけか・・・・・」


「バリアのほうは私が何とかする。アジュカ、一緒にしてもらうわよ」


「解りました。アスモデウスさま」


そうだな。術式が得意なこいつらならバリアを解くことは簡単な筈だ


「アスモデウスさまとアジュカがバリアを解いた瞬間、そこを突いて治癒と再生に追い付けないほどの

攻撃をするしか方法が無い」


「それで、一つに纏めてくれれば我とオーフィスが消滅できるのだがな・・・・・」


さらっと凄いことを言ってくれるぜ、この真龍さまはよう・・・・・


「だが、一番の問題は破壊神だ。彼女をどうにかしない限り、この戦いが終わらない上にどうやって兵藤を

助け―――」


「恋がご主人さまを助ける」


『っ!?』


俺が言いかけた瞬間、何時の間にか俺たちの傍に現れ俺たちに言った赤髪の少女!って、

こいつは・・・・・!?


「『英雄派』!?」


「・・・・・名は『呂』、字は『奉先』。恋は呂布奉先・・・・・。恋は呂布の子孫・・・・・」


いや、名前を聞いていないんだが・・・・・・。


「もう、私を置いていかないでよね」


「お前は・・・・・。確か、ジャンヌ・ダルクの魂を引き継いだ『英雄派』のジャンヌだったな?」


「そうよ。堕天使の総督さん」


呂布の傍に音もなく現れたもう一人の『英雄派』ジャンヌ!どうしてこいつらがここにいる!?―――だが、


「これは嬉しい誤算だ。まさか『英雄派』のお前等から俺たちの前に姿を現わすなんてよ・・・・・。

此処でお前たちを捕まえて色々と聞かせてもらおうか?」


「あら、そんなことをして良いのかしら?『一時的に協力』をする相手に・・・・・ね?」


「・・・・・協力・・・・・?」


「恋、ご主人さまを助けたい。ご主人さまを救いたい」


・・・・・そういえば、イッセーたちから聞いた話じゃ京都でこいつ等を何度も抱いたって

言っていたな・・・・・?京都といやぁ・・・・・・


『・・・・・』


複雑そうに「英雄派」を見る九尾の御大将とその娘が見詰めていた


「あら、お久しぶりね。九尾のお姉さんとその子供ちゃん」


「・・・・・久しぶり」


「ああ、久しぶりじゃな・・・・・」


「・・・・・」


少し気まずい空気が漂い始めた。そんな最中、サーゼクスが口を開いた


「私たちに協力をすると言うのはどう言うことだい?」


「そのままよ。彼が破壊神シヴァの中で生きているのなら助けたいからよ」


「お前等は独断で此処に来たのか?」


「―――いいえ、『全員』よ」


ジャンヌが言った瞬間、魔王領の部屋の隅に霧が発生した!晴れる頃には―――曹操たちが立っていた!


「堕天使の総督殿、闘戦勝仏殿、京都以来だ」


「これはこれは『英雄派』全員が揃って何しに此処に来た?―――俺たちを一網打尽にしに来たか?」


「いや、俺たちは見学をしに来ただけだ。破壊神シヴァが何処まで攻め込むことが

できるのかを・・・・・ね」


「はっ、上から目線で高みの見物をしにきたのかよ?」


あいつは苦笑して「本当ならば」と呂布とジャンヌを見ていった


「彼女たちが独断で行動し、彼を助けたいと言いだして利かなくてね・・・・・。しょうがなく、俺たちも

協力しようと思ってあなた方の前に姿を現わしたのさ」


「テロリストと協力して冥界を救ったなんて前代未聞だぜぃ?聖槍の。一体、何を企んでいる?」


「理由は一つ。―――あの神を倒すことだ。この『黄昏の聖槍』でね」


槍の柄を肩でトントンと叩く。―――確かに神を絶対に貫き滅ぼし、あの槍が弱点と成る神仏の力の半分を

奪う神滅具の代名詞ともいえる最強の神滅具、『黄昏の聖槍』なら破壊神に対抗できる。それに、魔獣に

関しては上位神滅具『魔獣創造』と『絶霧』でも対抗できる


「どうする?こちらもあの神に対抗できる力がある。そちらも神に対抗する術があるだろうが、一つでも

多く破壊神を倒せる術があると安心できるろう?」


こいつの言うことも一理あるが・・・・・。どうする。テロリストと手を組んであいつを倒すか?それとも、

あいつ等を拒んで俺たちだけで戦うか・・・・・?あいつに勝てる勝算があるが、もっと確実に破壊神を倒す

術があると安心もできて戦える・・・・・!


「・・・・・曹操。キミは彼、兵藤一誠のなんなのだね・・・・・?」


「『友』ですよ。魔王サーゼクス・ルシファー殿」


・・・・・サーゼクス?


「ねえ、ジャンヌちゃん。呂布ちゃん・・・・・」


「なにかしら」


「キミたちはどうして助けたいと思っているの?」


・・・・・セラフォルー?


「大好きな人を助けたい。まだ、生きているのなら助けたいのよ。私と恋は・・・・・」


「ご主人様のことが好き・・・・・。ご主人さまと少しの間だけど・・・・・、一緒にいたら胸がポカポカ

した。恋、もっとご主人様の傍にいてポカポカしたい・・・・・」


呂布が顔を朱に染めて胸に手を添えて言った。こいつらは本当にあいつのことが好きなんだな・・・・・。

サーゼクスとセラフォルーはお互いの顔を見ると頷いた


「破壊神を倒すためにキミたちの力を借りたい」


「イッセーくんが好きな人同士、イッセーくんを一緒に助けよう!」


『―――!?』


サーゼクスとセラフォルーが『英雄派』と共闘の意を示した!お、おい!いいのかよ!?


「・・・・・。お主等・・・・・」


「自覚しております。テロリストに手を借りるなんて愚行なことをしていることを・・・・・。ですが、

私は冥界を救いたいと同時に彼を助けたいと思っているのです」


「責任は全部私たちが取ります!私たちが独断で協力を求めただけですから!」


瞳に強い意志を乗せてオーディンに言った。すると、このジジイは苦笑した


「わかったわぃ。わしは何も言わないわぃ・・・・・。何より、孫を好きな奴は純真な奴が

多いからのぅ・・・・・」


「美猴、大馬鹿もんのお前への説教はあとにするぜぃ。今はこの状況を打破することと可愛い孫を救うことが

優先じゃい」


「・・・・・ありがとうよ」


「・・・・・」


闘戦勝仏が美猴の感謝の言葉にキョトンとした表情を浮かべた瞬間「まったく、いつもそのぐらいでいれば

可愛げがあるものの・・・・・」と苦笑しながらも嬉しそうな声音を発した


「妾たちも協力を惜しみません。何より愛しい彼を救いたい・・・・・」


九尾の御大将も英雄派の共闘に異論が無いそうだな


「私は反対ですッ!」


「リアス・・・・・」


突如、反対の意見の言葉が聞こえた。声がした方向に振り向くと、グレモリー眷属、シトリー眷属、

フェニックス眷属がこの部屋に入ってきた


「お兄さま!何故、『禍の団』にまで協力を得るのですか!『幽幻龍騎士団』だけでも十分なほど、巨大な

魔獣と破壊神を倒せれます!」


「リアス・グレモリー。一つ言っておこうか。俺たちは『英雄派』としてじゃなく一人の個人としてこの場に

現れ、彼を助けたい気持ちで魔王たちに協力をしようとしている」


「それでも!仇敵であるあなたたちとは協力して戦うなんてできないわ!戦いにまぎれて私たちに牙を

向けるかもしれない!」


「まあ、否定はしないさ。俺たちはテロリストだからな」


不穏なことを言うんじゃねぇよ!?本当にあいつを助けたいのか!?


「お兄さま!セラフォルーさま!考え直してください!いくらなんでもも非常識で協定違反の行動をしています!彼らとの協力を撤回してください!」


リアスは激昂してサーゼクスとセラフォルーに曹操たちとの協力の撤回を求めるが


「リアス。これでも苦渋の選択でもあり苦肉の策なのだ。破壊神をより倒す確率と可能性が欲しいのだよ。

神滅具最強の一つ『黄昏の聖槍』の威力は神を絶対に貫き滅ぼし、あの槍が弱点と成る神仏の力の半分を

奪う。超巨大と小型の魔獣たちの対策も必要だ・・・・・。解って欲しい」


「ごめんなさい。これも冥界の為、イッセーくんの為なの・・・・・」


「私は絶対に反対です!」


サーゼクスとセラフォルーはリアスに解ってもらおうと説得するがリアスは断固反対の意を示す―――

その瞬間


ズゥゥゥゥゥゥゥン・・・・・。ズゥゥゥゥゥゥゥン・・・・・ッ。ズゥゥゥゥゥゥン・・・・・ッッ。


静かに、だが、大きな足音がこの部屋にまで響いた!


「・・・・・どうやら、おでましのようだぜぃ?破壊神シヴァとその団体さんがよぉ」


闘戦勝仏が得物をクルクルと回しながら呟いた


「民の非難は・・・・・?」


「既に避難しているわ!」


「で、作戦はどうする?」


「至って簡単だ。魔獣たちを殲滅、破壊神シヴァと倒す」


確かに簡単だな。余計なことを考えずに倒すだけ集中できる!


「さっきも言ったように私は巨大な魔獣を守るバリアを無力化にして見せるわ。無効化の能力を持つ

ドラゴン、ゾラードにも巨大な魔獣に戦わせる」


「破壊神は誰でも良い。彼女を戦闘不能にしてくれ」


「そうだな。だが、味方まで攻撃をするなよ」


一応、釘を刺す。特にリアスたちと曹操たちに


ズゥゥゥゥゥゥンッッ・・・・・・


歩く足音が突然止まった。足音が停まった?どういうことだ・・・・・?


「私が此処にいるからだ。堕天使の総督」


『―――!?』


「それにしても、これは珍しいな・・・・・。まさか『英雄派』もいるとはな」


この部屋の隅に設置されていたテーブルの上に黒いワンピースを身に着けた破壊神が何時の間にか

佇んでいた!


「さらに闘戦勝仏と九尾、オーディンもいる・・・・・。この子は愛されているなぁ・・・・・」


慈愛に満ちた瞳で自分の胸に手を添えながら言う破壊神!


「ほっほっほ・・・・・。お主が破壊神シヴァかのぅ?」


「同時にこの子の姉でもある」


『っ!?』


他の奴等は破壊神が兵藤の『姉』と聞いて目を見開かした。まあ当然だけど、そういうリアクション

するよな。


「冥界はほとんど破壊尽くした。悪魔も大体破壊した。残るは此処だけだ。ああ、それと。此処に赴く

途中に、色々と良いものが手に入った」


「良いもの・・・・・?」


俺はあいつの言葉に怪訝した


「少し、手間取ったが。冥府に赴き、骸骨と死神たちと戦い、そこに封印されていたものを強奪した」


冥府・・・・・!?それに骸骨と死神といやぁ・・・・・!ハーデスとその配下の死神たちのことか!

それに、そこに封印されているものといえば・・・・・ッ!


「まずはこいつだ」


ドゴオオンッ!


この部屋の天井をふっ飛ばしたかと思えば、何かが落ちてきた!それを確認するとサーゼクスとセラ

フォルー、シトリー眷属と幽幻龍騎士団が目を見開かした。俺は落ちてきたものにサーゼクスに問うと声を

低くして呟いた


「ヴァレフォール家次期当主、ヴァレフォール・ヴァルヴォラス。間接的だが兵藤くんを殺した張本人だ。

そして、この現状を起こした原因でもある」


「・・・・・なに?」


俺は信じられないものを見た目で落ちてきたもの―――悪魔を見た。


「とある場所でこの子を殺した悪魔を見つけて此処へ連れてきた。眷属たちは絶望を与えながら殺したがな」


「うっ・・・・・。こ・・・・・こは・・・・・?」


「気が付いたかね?ヴァルフォーレ家の次期当主」


サーゼクスが悪魔の前に移動した。悪魔はサーゼクスの顔を見た途端に青褪めた


「あっ、ああ・・・・・」


「いま、キミのお陰で冥界は滅ぼされかけている。この責任を取ってもらおうか?」


「わ、私の責任ではありません!全ては、全ては!兵藤一誠の原因です!」


こ、この野郎・・・・・!あいつを殺してよくもそんなことを言えたもんだな!?全部お前が暗躍した

計画のせいでこんな事に成っているんだぞ!


「彼が私の妻、ソーナを私から引き離さなければこんな事に成らなかったのです!全ては彼の所為です!」


なに、フザケたことを言っているんだ、こいつは?俺が心の中で思っていたらソーナを見つけ

懇願するように言った


「私の愛しいソーナ!―――私を助けておくれ!私は無罪だと言ってくれ!私は何も悪いことをしては

いないんだ!」


「・・・・・」


ソーナは汚いものを見る目で悪魔を見た


「ソーナ!」


「私に話し掛けないでください」


「・・・・・えっ」


「私はあなたを絶対に許しません」


腕を突き出し、水のオーラを周囲に集めたと思えば悪魔の体に纏わせた


「イッセーくんを殺したあなたを絶対に許しません。―――凍りなさい」


パキィィィィィィンッ!


悪魔の体を覆っていた水のオーラが一瞬にして凍った!


「ソーナちゃんが・・・・・、氷を・・・・・?」


「私はイッセーくんたちと修行をした結果、お姉さまほどではないですが氷を扱えることができるように

なりました」


そうなのか・・・・・。やっぱり、兵藤たちの修行は劇的に力が得るんだな・・・・・。


「ソ、ソーナ!な、何故ですか!ソーナ!?」


「―――汚い口で私の名前を呼ぶなッ!」


『―――!?』


ギンッ!と鋭い目付きで悪魔を見た!こ、怖!?リアスたちや匙たちもこんなソーナを見て驚愕して恐れ

戦く!セラフォルーに至っては


「ソ、ソーナちゃんが怖いよぅ・・・・・!」


「ああ、グレイフィア並みに怖いな・・・・・」


涙ぐみ体を震わせている。サーゼクスも冷汗を流していた。てか、サーゼクス。そんなこと言ったら

グレイフィアがキレるぞ・・・・・


「サーゼクスさま。この汚物の悪魔を連れて行ってください。目にも入れたくないのです」


「わ、解った・・・・・。衛兵!直ぐにこの者を牢獄に入れろ!早く!」


『は、はいぃぃぃぃぃ!』


衛兵たちもソーナに怖がっていた!この部屋から早く出たかったのか瞬時で氷漬けになった

悪魔を引きずって出て行った


「―――そんな顔をこの子に見せたら怖がるだろうな」


「―――ッ!」


破壊神の呟きにソーナは慌てて元の表情に戻した。


「ふふっ、意外な一面を見た。中々面白かったぞ?」


「だ、黙りなさい!・・・・・イッセーくんは見ていませんよね・・・・・?」


「未だに眠っているから見ていない」


その言葉に安堵の表情を浮かべた。俺にあんな顔で迫られたら怖くてたまらないぞ・・・・・!


「では、そろそろ破壊を始めようか・・・・・。お前たちはこの戦力で冥界を守れるかな?」


同時に足音が再び聞こえた!天井が吹っ飛ばされたお陰で外の景色がよく見える。俺たちは飛んだり、

テラスに移動し足音が聞こえるほうへ顔を向けた。―――そこには超巨大な形が様々な五体の魔獣がこっちに

向かって歩いてきていた。その真上に冥界の空を完全に隠すほどの小型の魔物が飛んでいた!

さらに驚くべきものが空にいた!


「やっぱり、あれかよ・・・・・!」


「なんてものを・・・・・・ッ!」


俺の視界に入ったものは―――。東洋のドラゴンのような長細い体!上半身には堕天使の象徴の黒い翼!

そして、こっから見ていても解るほどの黒い霧とオーラが広がっている!


「―――曰く、『神の毒』。―――曰く、『神の悪意』。エデンに居たものに知恵の実を食わせた禁忌の

存在。ブラフマーの呪いが未だ渦巻く原初の罪―――。『龍喰者』、サマエル。蛇とドラゴンを嫌っている

ブラフマーの呪いを一身に受けた天使であり、ドラゴンだ。そう、存在を抹消されたドラゴン―――」


-140-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える




ハイスクールD×D リアス・グレモリー (1/4.5スケール ポリレジン製塗装済み完成品)
新品 \0
中古 \
(参考価格:\16590)