小説『ハイスクールD×D改』
作者:ダーク・シリウス()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

連合VS破壊神シヴァ!(2)


「ははっ、最上級悪魔級の小型の破壊神獣たちを容易に倒しているぞ」


『神が創った獣をことごとく屠られていくな』


「流石はこの子の家族だな。さらに新世界の者たちまでも冥界に呼び寄せるとは・・・・・」


数は互角だが、実力は向こうのほうが圧倒的というわけか・・・・・。未だ誰一人死んでいないようだ。

凄いことだ・・・・・。この子の家族が来た途端に息を吹き返した如く、我等の戦力と渡り合っている


『その上、神を殺す牙を持つ狼と聖槍もいる。付け加え、神滅具の所有者が半分以上いるぞ。神器の所有者も

多くいる。―――これはイジメではないか?』


「破壊を司る神と創造を司る神がいるのだ。そのぐらいがいいのではないか?」


『・・・・・何故か知らんがサマエルの毒があのトカゲどもには効いていなさそうだな』


「浄化と無効化の能力があるからでは・・・・・?」


サマエルと戦っている二匹のドラゴンを見詰めながら私が問うと黙ってしまった。


「むっ。もう、全て倒し終わったか」


『ではどうする?再び生み出すか?』


「そうだな。同時に此方も破壊神獣という駒を出そうか」


『破壊神さま・・・・・。その御役目、私がしましょう』


巨大な頭を三つある狼が進言して来た


「解った。だが、我が忠実なる僕よ。―――死ぬなよ?」


『はっ!ありがたき言葉!必ずや塵芥どもを滅ぼしてきます!』


一匹の破壊神獣はゆっくりとした足取りでこの子の家族のところへ赴いた


『勝てるのか?』


「勝てる、勝てない、の問題ではない。私は信じるのみだ」



連合side



ふう、小型の魔獣を全て倒した様ね


「質より量だったから面倒だったな」


「あっ!デカイのが来るよ!」


レヴィアタンが指さす方向に振り向くと狼の頭が三つある魔獣が近づいてきた。私たちの前に歩を止めると

口を開いた


『私は破壊神さまの破壊神獣の一匹!貴様等、塵芥どもを屠りに来た!』


・・・・・破壊神獣?魔獣ではなかったの・・・・・?


『弱者には興味などない!私は強者しか興味が無い!私と戦う奴は前に来い!』


随分と武士道みたいなことを言う神獣ね。ちょっと聞いてみますか


「何人でも構わないの!?」


『構わん!私は破壊神さまから生まれた神獣!誰にも負けはしない!』


「そう・・・・・」


私は同期の前魔王のベルゼブブたちを見た。彼女たちは頷いた


「私たち四人が―――」


グルルルルルル・・・・・ッ。


ガルルルルル・・・・・・ッ。


ウウウウ・・・・・ッ。


言おうとした瞬間、三匹のフェンリルが近づいてきた。・・・・・一緒に?・・・・・そう、解ったわ


『私たちが相手をするわ!だから、他の者には手を出さないで!』


『・・・・・いいだろう!勝負だ!』


一匹の破壊神獣が吠えだすと私たちは光に包まれていった!な、この感じは・・・・・・!?私たちは目を

見開かして驚愕していると膨大な光に視界が奪われてしまった



・・・・・。



視力が戻ると私の視界に入ったものは魔王領とは変わらない場所だった。辺りを見渡すと、アスモデウス、

ベルゼブブ、レヴィアタン、三匹のフェンリルがいた。違うところがあるとすればわたしたち以外の者が

いない・・・・・。これは・・・・・レーティングゲーム?


『その応用だ。此処から出たければ私を倒す他ない。まあ貴様等が死ぬだろうがな』


「違うわ。あなたが死ぬのよ。私たちの手によってね!」 


私は鎌を握り、瞬時で狼の足を切ろうと近づく!


ドンッ!


「ぐっ!?」


残り数メートルのところで何か見えない壁にぶつかった!


『言い忘れていたが私たち破壊神獣は神聖なバリアで守られている。私たちに傷を付けることは不可能だ』


そ、そうだった!五体の神獣にはバリアがあったんだっけ!


『では、今度はこちらからだ!』


ビュンッ!


「っ!」


瞬時で姿を消した神獣!速い!


「・・・・・そこか!」


ベルゼブブが剣を振る!だけど、途中で剣が止まった!バリアね!


「フェンリルたち!そっちに向かったぞ!」


すぐさまベルゼブブはフェンリルたちに警告した。フェンリルはその場を神速の速度で離れた。同時に神獣が

巨大な足を振り下ろした!空ぶった足は大地を裂き、はるか遠くまで爪の斬撃が走った!


『ほう、私の速度から逃れるとは・・・・・。面白い狼だ・・・・・』


「馬鹿げた力ね。空ぶっただけではるか遠くまで斬撃が続くなんて・・・・・」


『ふはははっ!この力で都市を裂いてやった!塵芥どもの体を消し飛ばしてな!』


「そう・・・・・。それは凄いわね」


同時にこいつを絶対に許せない・・・・・!


『そらそら!まだ私は力も出していないぞ!』


足を横薙ぎに振るうとまた斬撃が走った!私たちは攻撃を回避する!


「(アスモデウス!バリアの解除は!?)」


「(ごめん、解読するにも情報が足りない!バリアを攻撃し続けて!)」


「(バリアがあると氷漬けもできないからね!解ったよ!)」


「(了解した!なんなら、バリアごと斬ってくれる!)」


「フェンリル!ハティ!スコル!攻撃を食らわないように攻撃して!イッセーたちと一緒に修行した成果を

此処で発揮するのよ!」


オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!


三匹のフェンリル親子が高らかに吼えると神獣に負けない速度で攻撃を仕掛け続ける!だけど、神獣を守る

バリアによって無効化される!


『無駄!無駄!私を守る神聖な守護の守りは絶対の守り!貴様等の攻撃など効くかぁ!』


動こうともせずただ、哄笑する神獣。


「貴様を斬り捨ててくれる!」


『逆に食らってやる!』


ベルゼブブが再び神獣に斬り掛かる!だけど、またしてもバリアに阻まれてしまった!神獣はベルゼブブを

飲み込もうと凶悪な牙を覗かせて飲み込もうとする!


「死ぬが良い!」


「もう一度!」


ガガガガガガガガガガッ!


神獣が顔を近づけた瞬間、腕が見えないほどに動かし剣を操る。斬撃が幾重にもバリアに攻撃し続けた。


『むっ・・・・・!』


彼女を食らおうとした神獣が急に顔を退かせて食らうのを止めた。・・・・・どうして?


「―――なるほどな。そのバリアの特性、見切った」


「―――っ!」


急に不敵の笑みを浮かべた彼女。対して神獣は何故か少しだけ顔を強張らせた


「確かに貴様の体はバリアに守られている。私たちから攻撃をすると数メートル先でバリアによって阻まれて

しまう。だが、貴様から来るとバリアの距離が縮まり、お前が攻撃する同時に私も同時に攻撃をすれば貴様に

ダメージを与えられる。―――そうだろう?その証拠にお前の鼻先に傷ができて血が流れている・・・・・」


「・・・・・」


―――本当だ、少し見え辛いけど、確かに流れているわ!神獣は沈黙してしまった


「沈黙は肯定とみなす。アスモデウス、解読のほうは?」


「あと、二十%!でも、ベルゼブブがバリアの弱点と特性を見切ったから意味ないかも

しれないわ・・・・・」


「見切ったと言っても結局はバリアで守られている。その上、あいつから攻撃をしてこないと攻撃が

通らないし諸刃の剣のようなやり方だから、解読を続けて欲しい」


魔力で構築したキーボードを忙しく指で叩き、画面に次々と表示する悪魔文字を見ながら嘆息した

アスモデウスにベルゼブブはそう言って続けるように促した。そうね。同時に攻撃したら自分も攻撃が当る

可能性もあるし、危険だわ・・・・・


「レヴィアタン、ルシファー。今度はお前たちも同時攻撃だ」


『解った!』


私は大鎌を構え、レヴィアタンは氷の魔力を、ベルゼブブは剣を構えた。フェンリルたちも攻撃態勢に入った


「かかれ!」


『はあっ!』


オオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!


再度、私たちはバリアに攻撃をする!


『舐めるなぁっ!』


口を大きく開いて衝撃波を放って来た!私たちはその不意打ちに吹っ飛ばされてしまった!直ぐに態勢を立て

直し、鎌をさらに数を増やして神獣を守るバリアに襲わせる!神獣は首をある場所に向けた!そこには―――

アスモデウス!まさか・・・・・!?


『まずは小癪な真似をしようとしている貴様からだ!』


神獣がアスモデウスに捉えた!一瞬で姿を暗ましたと思えば、アスモデウスの背後に立ち足を上げていた!


『死ぬが良い!』


もの凄い勢いで足を振り下ろした!アスモデウス!逃げ―――!


「―――バリアの解読、終了。バリアを解除。―――食らいなさい!」


ドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!


『ぬぐおおおおおぉぉぉぉああああああああああぁぁぁぁぁっ!?』


画面を尻目にアスモデウスは背後に魔方陣を幾恵に展開して巨大な魔力弾を大量に放った!その魔力弾は

バリアに阻まれずに神獣の体に当った!神獣はその攻撃にかなり吹っ飛んでいった!


「ふう。危ない、危ない・・・・・。一瞬、死ぬかと思ったわ。凄い速さで来るんだもの」


続けて「でも、バリアは解除で来たわ」と満足げに言った。もう、心配かけさせないでよ・・・・・


「もう、あいつを守るバリアが無いのだな?」


「ええ、解除したわ!」


『ぐっ・・・・・!貴様等ぁ・・・・・!』


吹っ飛ばされた神獣が体から煙を発生しながら近づいてきた。よく見るとアスモデウスが傷つけた傷が

見る見るうちに治っていった。


『―――うおおおおおおおおおおおっ!』


神獣が咆哮した。その時、神獣の体に異変が起きた。体の中で生き物のように蠢いたと思えば背中から

極太の腕が生えた!


『俺は負けん!破壊神さまの為に俺は負けられない!負けられないのだ!―――食らえ!』


神獣は背中に生やした腕を構えて握り拳を作り、私たちに殴り掛かってきた!


「っ!回避よ!」


『させるか!』


伸ばした腕から大量に新たな手が私たちに捕まえようと伸びてきた!


「斬る!」


「全部、凍っちゃえ!」


「はああああっ!」


「フェンリル!」


オオオオオオンッ!!!


私たちは迫りくる大量の腕を迎撃する。―――だけど


『数の暴力に押しつぶされろ!』


さらに増した圧倒的な数に私たちは苦戦してしまう。そして、遂には


「みんな、一か所に集まって!」


アスモデウスが私たちに指示をした。瞬時で一か所に集まりだすと幾重にも防御式の魔方陣を張り、

神獣の攻撃を防ぐ!


『ふははははっ!防御に徹したか!だが、それもお終いだ!』


ドガガガガガガガッ!


拳の嵐が魔方陣を襲う!


『そらそらそら!』


ガガガガガガガッ!


「ぐうっ!」


「絶え間ない攻撃に、重い攻撃ね・・・・・ッ!」


「どうするの・・・・・ッ!?このままじゃあ・・・・・!」


私たちは必死に防御に徹するが魔方陣に罅が少しずつ生じてきた!


「やばい!結界が壊される!」


「壊されてはダメ!この結界が無くなった瞬間、私たちは死ぬわ!」


「何か、何か方法はないのか・・・・・!」


この状況を打破する方法・・・・・。―――『アレ』しかない・・・・・


「・・・・・レヴィアタン、アスモデウス、ベルゼブブ」


『・・・・・?』


「『解放』をしましょう」


『―――!?』


私の言っている意味を理解したのか彼女たちは心底、驚いた表情を浮かべた


「こんなところで私は死にたくない!私はイッセーとの想いでも一杯作りたい、イッセーの子供を産みたい、

イッセーとずっと一緒に幸せに暮らしたい。まだしたいことがたくさんあるのよ!そして、あの塵芥な狼も

どきに私が負けるのが許せない!―――『解放』!」


私が言った瞬間、私の体が一際に脈を打った。すると全身から異質なドス黒いオーラが滲み出てきた


「・・・・・そうだね。私もこんなところでは死にたくないよ!イッセーくんとまだ色々としたいことが

あるし、たくさん面白いことをしたいし、楽しいこともしたい、何より、私が死んで他の皆がイッセーくんを

助けだして幸せになったと思うと、羨ましくてしょうがない!―――『解放』!」


レヴィアタンも「解放」と言った瞬間、体が一際に脈が打ったと思えば全身から異様な青のオーラが滲み出てきた!


「二人の言う通りね。死んだらイッセーくんに一杯抱いてもらえないもの!私はもっとイッセーくんと

愛し合いたい!―――『解放』!」


アスモデウスも体が一際に大きく脈が打った、私たちと同じ様に全身から異様な紫のオーラが滲み出てきた!


「同感だな。私もこんなところでは死ねない・・・・・!イッセー。この戦いが終わったら大量にお前の

料理を作ってくれ。―――『解放』!」


ベルゼブブの体も一際大きく脈が打ったと同時に全身から異様な深緑のオーラが滲み出てきた!私たちは

一瞥して頷き合う


『我等、七つの大罪の一つを司る者、我等は真なる姿へ成る為、ここに真なる力を「解放」する』


同時、呪文を唱えた。―――その瞬間、体にかなりの痛みが襲う!


『あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!』


そして、私は絶叫の声音を発して気絶した。―――イッセー・・・・・。



私たちは必ずあなたを・・・・・助けるわ・・・・・。

-142-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える




ハイスクールD×D 13【BD付限定版】 イッセーSOS (単行本)
新品 \0
中古 \9915
(参考価格:\4725)