小説『ハイスクールD×D改』
作者:ダーク・シリウス()

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連合VS破壊神シヴァ!(3)



なんだ・・・・・?この異質で異様なオーラと魔力は・・・・・


『お前も破壊神獣を通して何か感じたな?』


「ああ、なんだ、この感じは・・・・・」


『私にも解らない。あの魔王たちが何かしたことぐらいしか思えないのだが・・・・・』


「―――倒したようだ」


突如、私たちが創りだした神獣のオーラの気配が途絶えた。・・・・・この子の家族は一体何をしたと

いうのだ?


『出てくるぞ・・・・・』



私の視界に膨大な光が発光した。その光の中から四人の魔王と三匹の狼が現れた。しかし、四人が急に

倒れた。力を使い果たしたのか・・・・・?


『一体なにが起きたというんだ・・・・・』


「さあな。だが、神獣を倒したという事だけは解った」


狼たちが四人を咥えて踵返して去っていくのを見ながらブラフマーと話す


「さて、次は―――」


ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!


次の『破壊神獣』に指示しようとした瞬間、どこからか膨大な真紅と漆黒のオーラが待機していた

『破壊神獣』と衝突した。バリアで阻まれるかと思ったがバリアが砕き、『破壊神獣』たちはこえを上げる

暇もなく消滅した


「・・・・・やはり、思い通りにはいかないか」


『不動と最強のトカゲがお出ましか・・・・・』


『誰がトカゲだ!』


「・・・・・トカゲじゃない」


赤いドラゴンとそのドラゴンの頭の上に立っている黒いワンピースを見に着けた長い黒髪の少女が私の前

に現れ対峙した。


『残りはお前だけだ!破壊神シヴァ!神獣どもは全て屠った!』


「サマエルの存在は忘れてはいないか?」


『ふん、見てみろ』


私はサマエルがいる空へ視線を向けた。


『オオオオォォォオオオオォォォォォ・・・・・・・』


サマエルがボロボロになって地に墜落していく光景が視界に入った。そのサマエルを追う様に二匹の

ドラゴンが向かっていた


『やはり、敵わなかったか・・・・・』


『奴等は友を救おうとする想いの力で「究極の龍殺し」、「龍喰者」サマエルを打ち勝った。

―――何の想いも無い貴様等に我等が負ける訳無かろう。貴様等の行動は無意味だ』


「そうだ!」


不意に新たな声が聞こえた。そっちに顔を向けると、この子の家族の一人がいた


「こんなことして一誠が喜ぶわけがない!あなたはどうしてこんなことするの!?一誠が生きているのなら

甦らせればいいんだ!」


「その通り!汝は間違っている!」


「確かに彼は此処で二回も悪魔に殺されました!ですが、関係のない者たちを殺し、町や都市を破壊する事

なんてないのです!」


「イッセーは初めて殺され、甦ったときには許していたよ!今回も許してくれると思うのにどうして

こんなことしちゃうの!?イッセーが悲しむよ!」


「破壊神!お前がイッセーの姉と名乗るのなら、どうして弟を悲しませるような行いをする!?姉失格だぞ!

―――お前は姉と名乗る資格はない!」


次々とこの子の家族や悪魔、天使、堕天使、ドラゴン、人間が私を囲むように近づき私に言葉を投げてきた。

―――姉失格・・・・・?姉と名乗る資格が無い・・・・・?私の行動は確かにこの子を悲しませることだ。

きっと、許してはくれないだろう・・・・・、だが、資格が無い・・・・・?


「イッセーを返してもらう!」


「ご主人様!」


「私たちのイッセーを取り返させてもらいます!」


「覚悟しろ!」


この子の家族たちが私に向かってきた。私は・・・・・、私は・・・・・、私は・・・・・!この子の、

この子の姉!お前たちが、お前たちが・・・・・!貴様たちがッ!


「貴様たちがなんと言おうとも私は兵藤一誠の姉、破壊神シヴァだああああああああああああああっ!!!」


大剣を思いっきり横に薙ぎ払う!刹那!私に向かってきた体に機械を装着していた数人の体が機械ごと

裂いた!機械が大破して地に墜ちていく


「サマエルゥゥゥゥゥ!」


手をサマエルに突き出して呼ぶ!地に墜落し、その傍に二匹のドラゴンがいるサマエルがドス黒いオーラの

奔流と化と成って私の手の平に集まりだし何かの形になっていく!


「―――『龍喰者の究極龍殺し』!」


形になった柄を掴み上空に翳す!未だ渦巻くドス黒いオーラが次第に形になった。―――大剣だ。血のような

大きな宝玉が有り、常闇のような黒一色の大剣。その大剣に纏わり付くドス黒いオーラ・・・・・。

―――そこに


『破壊神!よくもサマエルを!』


『返してもらいます!』


翼を羽ばたかせ、もの凄い速さでこっちに向かってくる二匹のドラゴン。


「ブラフマー、もう一度あいつ等を封印だ」


『私の封印を破壊してもう一度か・・・・・。まあいいだろう』


ブラフマーの魂が宿す大剣の宝玉が二つ宙に浮いた。宝玉は二匹のドラゴンの許へ飛来していった。そんな

最中、宝玉が形を変えて大剣になった。そして、そのまま大剣が二匹のドラゴンの体に突き刺さった


『ぐっ!こ、これは・・・・・!?』


『ま、まさか―――!?』


『―――「封龍」!』


ブラフマーが言葉を発したと同時に、二匹のドラゴンに突き刺さった大剣が光輝き始めた。その輝きは

ドラゴンの体全体を覆う。


『『お、おのれぇぇぇぇ!』』


一瞬の閃光が発生して閃光がなく成る頃には二匹のドラゴンの姿が見当たらず、ドラゴンに刺さっていた

大剣が浮遊していた。二つの大剣は私のところに飛来すると私の体に突き刺さった


『っ!?』


大剣が私の体に浸透していく様を見てこの子の家族が目を見開かせた。大剣が私の体に完全に沈んだのを

確認して瞳を前方に向けた


「さて、これで貴様たちは私に勝てる見込みが無くなった訳だ」


二つの大剣を交差する


「私はこの子を殺す世界を壊す!誰にも邪魔をさせない!」


決意の意を発してこの子の家族に突貫する!



連合side



これが・・・・・、破壊神の力・・・・・!強い・・・・・ッ!その上、究極の龍殺しの大剣と

創造神ブラフマーの魂が宿っている大剣を手にしている!あのガイアさんとオーフィスさえ、

究極の龍殺しの大剣によってかなり苦戦している!そして、次々と僕の仲間、家族たちが倒されていく!


『無力!』


「無効化!」


腕を覆うほどの籠手を装着した手でヴァーリに突き付けた。ガラスが割れたような高い音が鳴り破壊神の

力を奪えなかったようだ。


「―――『滅殺の魔弾』!」


サーゼクスさんの魔力が縦横無尽に動き回り、破壊神に襲いかかった!


「滅びの魔力か・・・・・。良いものを見せてやろう」


破壊神は二つの大剣を片手で持ち、『幻想殺しの籠手』を装着した右手を突き出し、手のひらを上に

かざした。―――そこに魔力が圧縮していく。破壊神の魔力が徐々に異様なオーラを放ち始める。

・・・・・あれは・・・・・!


「―――滅びの魔力!?」


「―――『滅殺の魔弾』」


手のひらに生まれた魔力をサーゼクスさんの魔力と同じように魔力を無数の小さな形に変えて、

前方に撃ちだした!


ギュパ!ギュゥゥゥゥゥンッ!


同じ滅びの魔力が触れ合った途端、削り取るように消滅していく。何故、『幻想殺しの籠手』に

滅びの力が!?一誠はグレモリー先輩かサーゼクスさんから『強奪』の能力で奪ったの!?


「どう言うこと!どうして、私とお兄さまの魔力をあなたが使えるの!?」


「この子は気付いていたが敢えて使わなかったようだぞ。この滅びの力は元々、この籠手の能力の一つだ。

『無力化』、『浄化』、『龍化』、そして、『滅』だ」


『滅』・・・・・。一誠、どうしてワザと使わなかったの?グレモリー先輩と同じ力だから?それとも

他に理由があるのかな?


「さあ、私の手の中で踊るがいい!」


今度は大量の滅びの魔力弾を作り縦横無尽に放った!まだ倒されていない皆はその魔力を相殺しようと

攻撃する!


「滅しなさい!」


「雷光よ!」


「遅いな」


グレモリー先輩と姫島先輩の攻撃より早く移動して二人の前に現れた!背中に金色の翼を生やすと二人の体を

包み込むように捕まえて


「光よ」


『―――ああああああぁぁぁぁぁぁぁあああああぁぁぁぁあああああっ!!!』


光を浴びさせ始めた!悪魔は光の攻撃を受けると最悪の場合は消滅する!


「リアス!」


「朱乃ぉぉぉぉぉぉぉ!」


「ついでにだ、貴様の能力を奪わせてもらおう」


破壊神は姫島先輩の顔を掴むと「強奪」と呟いた!「雷光」を奪うつもりか!


「貴様ぁぁぁぁぁ!」


「リアスを放せ!」


激怒してサーゼクスさんとバラキエルさんが突貫していった!


「・・・・・」


思いっきり先輩たちを上に投げ放った。同時に右手を突き出して炎の魔力を生んだ


「熾烈火」


その魔力から極太の火柱と化と成って投げ放ったグレモリー先輩たちに襲いかかった!サーゼクスさんたちは

急ぎグレモリー先輩たちの許へ飛来するが―――間に合わない!と思ったその時だった


「うおおおおおおおおおおおおおお!」


誰かがグレモリー先輩と姫島先輩を極太の火柱から救った!―――ライザーだ!


「大丈夫か!」


「・・・・・っ」


「―――サーゼクスさま!リアスの『僧侶』の許へ連れて行きます!」


「頼む!」


ライザーは炎の翼を羽ばたかせて急ぎ、二人を抱えてこの場から去って行った


「轟け、天雷よ」


破壊神が右手を突き出して真上にかざした。すると、冥界の空が急に黒雲が発生して雷雲を生じた。

激しく雷が鳴る!


「雷よ、稲妻よ。眼下にいる全ての敵を薙ぎ払え!」


ビガッ!ガガガガガガガガガガッガガガガガッ!


手を振り下ろしたと同時に、雷雲から幾重にも雷が降り注いだ!僕と皆は魔方陣や神器、神滅具、

身体能力で雷を避けたり防いだりする!


「ご主人さまを返せ!」


雷が降り注ぐ中。呂布が雷を避けながら破壊神の許へ駈け走り―――跳んだ!


「雷より速く動けるか・・・・・。だが、空中に跳んだら避けることはできない」


破壊神は突き出した右手を呂布に向けた!降り注ぐ雷は牙を呂布に向けた!全ての雷が呂布を貫こうと―――


「―――天道、雷鳴をもって龍のあぎとへと括り通す。地へ這え」


トンッ。


闘戦勝仏が呪文を呟き、棒で地面を一度叩くと、雷雲と雷が嘘のように霧散した!―――ッ!あの挙動だけで

全ての雷雲と雷を散らすなんて!初代孫悟空、凄い・・・・・!


ガギィィィンッ!


呂布の武器と破壊神の大剣がぶつかり、鍔迫り合いした!


「恋は一人じゃない。ご主人さまを助けたいと思っている皆といる」


「・・・・・」


「・・・・・お前は一人で戦っている。恋は皆と一緒に戦っている。お前、一人だから負ける」


呂布・・・・・。


「彼女の言う通りだ」


曹操が呂布の真下に立った。『黄昏の聖槍』を突き付けて口を開く


「俺の先祖、曹操は容易に倒せる筈の敵である蜀の劉備と呉の孫権がお互い協力し、赤壁で曹操と決戦した

ことで曹操は大敗した。いまのお前は俺の先祖の曹操と同じ状況で立場にいる。魔王の力を凌駕する破壊神獣

と最上級悪魔の力を匹敵する力を持つ小型の破壊神獣たちを俺たちは協力して屠った。

―――まさか、赤壁の戦いに酷似した戦いを俺がするなんてな・・・・・」


あー、確かにそうだね。曹操にとっては皮肉かな?まあそうじゃないだろうけどね


「ふん、私はその曹操のような事には成らない―――さ!」


ガガッギインッ!


呂布を攻撃してその場から離れる破壊神。


「さて、俺も神と戦うとしようか。―――禁手化」


力のある言葉を発し、曹操の体に変化が訪れる。神々しく輝く輪後光が奴の背後に現れ、曹操を囲む様に

ボウリングの球体ほどの大きさの七つの球体が宙に浮かんで出現した。静かな禁手化だった。いままで

いくつかの神器と神滅具の禁手化をみてきたけど、ここまで静かにシンプルに変化したのは初めてだ。

『黄昏の聖槍』だって基本的に形が変わっていない。曹操が一歩前に出ると一緒に曹操を囲む七つの球体も

宙を移動した。


「これが俺の『黄昏の聖槍』の禁手、『極夜なる天輪聖王の輝廻槍』―――まだ未完成だけどね」


曹操の状態を見て、アザゼルが叫んだ


「―――ッ!亜種か!『黄昏の聖槍』のいままでの所有者が発現した禁手は『真冥白夜の聖槍』だった!名称

から察するに自分は転輪聖王とでもいいたいのか!?くそったれめが!あの七つの球体は俺にもわからん!」


「俺の場合は転輪聖王の『転』をあえて『天』として発現させた。そっちのほうがカッコイイだろう?」


へぇー、神滅具最強の禁手かぁ・・・・・。一誠が持つ二つの神滅具最強は『龍化』を禁手としているよう

だけど、本来の『禁手』はどうなのだろうなぁ・・・・・


「象宝」


曹操は足元に球体を置くと宙に飛びだし破壊神の前に立ちはだかる。・・・・・すると、ヴァーリが翼を

羽ばたかせながら僕の隣に並んで言う


『曹操の禁手は『七宝』と呼ばれる力を有していて、神器としての能力が七つある。あの球体ひとつひとつに

能力が付加されているわけだ』


その一言に僕は仰天した!


「七つッ!?二つとか三つじゃなくて!?」


『ああ、七つだ。それのどれもが凶悪だ。といっても俺が知っているのは三つだけだが。だから称されている

わけだ、最強の神滅具と。紛れもなく、奴は純粋な人間のなかで一番強い男だ。

・・・・・そう、人間のなかで』


七つ・・・・・!確か、一誠が持っている神器と神滅具の合計数は―――五つだ!一誠より曹操のほうが、

数が多い!


「破壊神、相手をしてもらおうか」


「神を絶対に貫く槍か・・・・・。面倒な物と巡り合ってしまったな。それを破壊するとしよう」


破壊神も戦いの意を示した。曹操が空いている手を前に突き出す。―――球体の一つがそれに呼応して

曹操の手の前に出ていく。


「七宝が一つ。―――輪宝」


そう小さく呟いたあと、フッとその球体が消え去った―――。破壊神は瞬時で大剣を振った!すると、

ザンッ!と音が聞こえた。―――よく見れば、破壊神の腹部辺りに槍状の物体が二つに裂かれていた!

何時の間に・・・・・!


「武器破壊の能力を持つ輪宝を斬ったか・・・・・」


「私は破壊神だ。壊せぬ物などない」


その言葉を聞いて曹操はまた球体を一つを手元に寄せた


「なら、―――女宝」


フッ!その球体が破壊神の許に高速で飛んでいった!


「停止」


彼女が瞳を煌めかすと球体が停まってしまった!だけど、曹操は口の端を吊り上げ言葉を発した


「弾けろッ!」


曹操の言葉に反応して球体が輝きを発し、破壊神を包み込んだ!


「・・・・・?」


不思議そうに眩い光に包まれながらも攻撃しようと―――。・・・・・しかし、

破壊神は手を突き出したまま・・・・・だった。破壊神は自分の手を見詰めて呟いた


「能力が・・・・・使えなくなった・・・・・?」


「女宝は異能を持つ女性の力を一定時間、完全に封じる。これも相当な手練れでもない限りは

無効化できない」


なっ、なに、そのチートな能力は!?女殺しもいいところだよ!


「―――ふん!」


気合が籠った言葉を発したと同時にドンッ!と強く叩いたような音が聞こえた!何をしたの!?


「・・・・・これも無力化にしたか。同時に七宝の一つを斬ったか・・・・・」


「そろそろこちらも攻撃させてもらおう」


破壊神は天使と炎の翼を出して光と炎の魔力を曹操に放った!二つの魔力が混じり合い、光輝く炎のオーラと

なった!相乗効果!?彼女は本当に一誠の能力を自分のものに――――いや、それ以上の力を得ている!

破壊神の相乗効果の魔力の許に球体の一つが飛来していく!


「―――珠宝、襲いかかってくる攻撃を他者に受け流す。恋、すまないがキミに受け流す」


ギュゥゥゥゥゥゥゥゥン!


破壊神の魔力が球体の前方に生まれた黒い渦に吸い込まれていく!


ギュポンッ!


全てを吸い取った渦は消失し―――、呂布の前方に新たな渦が発生した!新たな渦から、吸い込まれた

破壊神の魔力が放たれていく!受け流された強力な魔力が呂布に直撃する!


「・・・・・」


呂布は腰にあるポケットから何かを取り出し得物―――三国志に出た戟の柄に嵌めた。彼女は戟を盾にして魔力を防いだ!


「大丈夫か?」


「ん、平気」


「味方に魔力を受け流すとは非道なことするな」


「彼女は三国志の英雄、呂布奉先の子孫だ。実力は俺以上だから、この程度のことは彼女には通じないんだ、

この聖槍を持ってしてもな。それに受け流す前に警告し、謝罪した」


そうなんだ。それにしても、さっき玉みたいなものを嵌めて防いだみたいだけど・・・・・、なんなのかな?

―――破壊神が瞬時で曹操の前に移動して、大剣を振り下ろす。だけど、曹操の姿が一瞬で消えて空ぶって

しまった。曹操が次に姿を現わしたのは破壊神の横で槍を突き出していた!


「おっと、危ない、危ない」


大剣で難なく防ぐ破壊神!そんな破壊神に攻撃を仕掛ける一つの影、―――呂布だ!


ギィィィィィンッ!


破壊神と鍔迫り合いをする曹操と呂布。―――さらに


「くらいやがれ!」


以前、京都で戦ったヘラクレスが身体中に突起物を生やし、標準を破壊神に合わせて一気に発射した


「その程度の攻撃は効かない」


背中に六対十二枚の翼を展開して全てのミサイルの様なものを無効化し、曹操たちを押し返して蹴りを放つ


『ぐっ・・・・・!』


「塵に成れ」


膨大な熱量の炎の渦が二人を襲う!でも、そんな二人の前に霧が発生して二人の盾代わりに成った


「レオナルド、モンスターだ!」


英雄派の男の子、レオナルドという子がゲオルグの言葉に頷く途端に足下の影が広がっていく。すると、

その影が盛り上がり、形を成していく。腕が、足が、頭が形成されていき、目玉が生まれ、口が大きく裂けた

―――。一匹だけじゃない、百以上のモンスターがレオナルドの影から生まれた!いや、創られたって

いった方が良いかな?


「ほう、魔獣を創造する神器か?」


「名前は『魔獣創造』、―――神滅具だよ」


「・・・・・この子の中から知ってはいたが、神滅具の所有者だったか。見かけによらずだ―――な!」


彼女は大剣を振るい、斬撃を生じてレオナルドが創ったモンスターをたった一度で消滅させていった!


「―――禁手」


不意に誰かが禁手化を発動した。―――ジークだった。背には四本の銀色の腕が生えて腰に帯剣していた

複数の剣を抜き放つ


「破壊神!僕と勝負してもらう!」


「では、私も」


アーサーも手にしていた聖剣を破壊神に突き付けた


「今のあなたはドラゴンを体内に宿している。この魔帝剣グラムで斬られたらあなたは滅ぶだろう!」


「龍殺しの魔剣か・・・・・。この純粋な究極の龍殺しの前には破れるだろうな。それと、それはお前も

同じでは?その龍の腕を生やしてこの『龍喰者の究極龍殺し』に斬られたら―――どうなるかな?」


「・・・・・っ」


究極の龍殺しの大剣から発するドス黒いオーラを見て、ジークは頬に冷汗を流した。龍を宿していない僕でも

あれはヤバいね・・・・・。―――破壊神は呂布と曹操の横を素通りしてアーサーとジークに斬り掛かった!


ガギイインッ!ギギッ!ガギッ!ガガガガガッ!



ジークとアーサーと激しい剣戟を繰り広げる!重さを感じていないのか、破壊神はあんな重そうな二つの

大剣を軽々しく振っている!


「くっ!なんという激しく、重い攻撃を!・・・・・手が痺れる!」


「彼やベルゼブブさんと何度も相手をしていますが・・・・・!」


「はははっ、その程度の剣術・・・・・。まだまだ到底、私の体を傷つけることはできないな。―――散れ」


ザザンッ!


ジークには『龍喰者の究極龍殺し』、アーサーにはブラフマーの魂が宿した大剣で斬りつけた!


『―――ッ!?』


苦悶に満ちた表情を浮かばせる。特に龍の腕を全て龍殺しの大剣で斬り落とされたジークが体を激しく

震わせ、口から大量の地反吐を吐き、倒れ込んだ!破壊神はジークの前に立つ


「どうだ、ブラフマーの毒の味は?ドラゴンの腕を斬られてたまらない味だろう?」


「がはぁっ!」


「ふふっ、全身に駈けめぐるサマエルの血はお前の体を蝕み滅ぼし、魂もすぐに蝕み消滅する。―――だが」


ドスッ!


「がっ!?」


「私はそこまで待つ気はない」


―――『龍喰者の究極龍殺し』でジークの心臓に突き刺した。彼は心臓を刺されたことで―――死んだ


『ジークゥゥゥゥゥゥッッ!!!』


英雄派の皆が声を張り上げて叫んだ。


「・・・・・この魔剣と神器の能力をもらうとするか」


彼女はブラフマーの魂が宿っている大剣をペンダントにして首に釣り下げて、ジークの手から魔帝剣グラムを

奪い、死んだジークの頭に手を添えて「強奪」と呟いた


「てめぇぇぇぇえええええええええええええええええっ!」


「よくも、よくもおおおおおおおおおおおおおおおっ!」


「許さないッ!」


ヘラクレス、ジャンヌ、呂布が激怒して破壊神に突貫していった!


「―――禁手」


ズヌヌヌッ!破壊神の背中から銀色のドラゴンの腕が大量に生えてきた!その腕が呂布たちを捕獲した!

捕まえた三人を自分の目の前に近づけた


「大丈夫だ、すぐにお前たちも殺す」


『―――ッ』


「さて、誰を先に殺す―――」


ガギンッ!


「破壊神!」


「・・・・・木場祐斗」


「あなたを絶対に許さない!」


神速で移動し聖魔剣を振り下ろす木場だけど、魔帝剣グラムで剣を容易に受け止めた破壊神・・・・・


「どうした、そんなに怒りを露わにして」


「あなたはしてはいけないことをした!」


「何故だ?テロリストを殺したのだ、逆に喜ぶ出来ではないのか?それなのにキミは死んだテロリストの為に

怒りを露わにしている。どうして、怒る?何故、怒る?キミたちの生活や仲間、家族、友達を危険に脅かす

テロリストを倒しておかないと後悔するのはキミたちだ。キミがテロリストの為に怒ることを私は

理解ができない」


彼女の言葉に木場は鍔迫り合いをしながら沈黙した。破壊神は木場を押し返して捕まえていた呂布と

ジャンヌ、ヘラクレスを木場に投げ放った


『邪魔ッ!』


「はいッ!?」


彼女たちを受け止めようとした木場だけど、呂布たちはそんな木場を邪魔扱いした。

・・・・・どんまい・・・・・。彼女たちは体勢を立て直して破壊神に睨みつける


「(・・・・・ガイアさん)」


「(・・・・・なんだ)」


「(龍殺しの力を手にした破壊神を倒せる自信がある・・・・・?)」


念話で空にいるガイアさんに尋ねた。


「(その上、ゾラードを吸収して無効化の力を自分のものにした。どう思う?)」


「(・・・・・)」


彼女は沈黙した。僕は敢えて続けて言った


「(とても、一誠を助ける為に『手加減』して戦って勝てる相手ではないと思う)」


「(・・・・・何が言いたい?)」


「(破壊神を殺す気でいかないと勝てないって言いたいんだ)」


僕がそう言った瞬間、彼女から凄まじい殺気を感じた!こ、怖い!


「(貴様・・・・・。何を言っている)」


「(一誠を助けるには破壊神を殺す気で倒さないとダメだって言ったんだ。じゃないと、僕たちが逆に

一誠を取り返す前に死んじゃうよ)」


「(解っている・・・・・。だが、殺す気でやったら体を消滅してしまう・・・・・)」


そりゃあ、真龍が全力でやったら神とはいえただでは済まないだろうなぁ・・・・・


「(ガイアさん、僕はこの世界より一誠と仲間のほうが大事だと思っている。だけど、破壊神の手によって

仲間が次々と倒されていくのが耐えられない・・・・・!ガイアさん、『全力』で戦おう・・・・・!一誠を

取り戻すためにも!)」


彼女を説得する。じゃないと確実に僕たちが死ぬから・・・・・


「(・・・・・)」


「(ガイアさん!)」


「(・・・・・解った。『全力』で戦おう。―――お前等、『全力』で戦え。一誠を助けるには、

一誠を取り戻すにはその方法でしかない)」


『(・・・・・了解)』


他の家族たちも渋々と肯定した。


「曹操」


「なんだ」


「殺す気で戦って、僕たちも全力で殺す気で破壊神と戦うことにした」


僕の体に掛けていた封印を解いて全魔力を奔流と化として放出した


「―――いいのか?兵藤一誠ごと殺すことになるかもしれないんだぞ」


「その時は全力で止める」


「・・・・・解った。恋、他のみんなも全力で戦うんだ」


『・・・・・了解』


曹操も了承し、呂布たちにもそうするように言った。一誠、キミを必ず救うよ







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