小説『ハイスクールD×D改』
作者:ダーク・シリウス()

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―――接触―――




和樹の家に遊びに行って三日目になったな・・・和樹の父親である和馬が和樹を一緒に住む事を頼まれ

俺とガイアは軽く受け入れ一緒に暮らす事に成ってから(勿論、和樹のメイドのシンシアも)

そして、同時に第二装甲猟兵待女中隊のメイド達はリーラ率いる第五装甲猟兵待女中隊のメイド達と合流して

活動する事に成って・・・・・さてと、あの時の事を思い出すのは此処までにしよう。今は昼休みだ。


一誠 「和樹、昼飯は屋上で食べないか?」


和樹 「うん、構わないよ。行こうか」


席に立ち屋上に向かおうと教室から出ようと瞬間、ドアが勝手に開いた。ドアが空いたその向こうには


木場 「やあ、兵藤君」


イケメン顔の男子生徒、木場祐斗が佇んでいた。


一誠 「どうした?このクラスに用事か?」


木場 「いや、用事が有るのはキミなんだよ」


一誠 「俺?」


首を頷きながら木場は「訊きたい事が有ってね」と言った


木場 「此処じゃあ何だから他の所で話をしたいんだけど・・・良いかな?」


和樹 「僕達、これから昼食にしようと思っていたんだけど」


一誠 「そうだ。話なら後にしてくれるか?食べる時間が無くなる」


木場 「・・・じゃあ、放課後、教室にいてくれるかな?話はその時に」


そう言ってこの教室から立ち去っていった。


和樹 「何なんだろうね?」


一誠 「そうだな・・・取り敢えず、昼食にしよう」


木場の用事が何なのか解らない侭、俺達は屋上に向かい昼食を摂った。食べ終わった後は

教室に戻り放課後に成るまでいつも通り授業を受けて時を過ごした。


――――――――――――――――


キーンコーンカーンコーン


終了の予鈴が鳴った事で最後の授業が終わった。雑談しながら帰ったり、未だに教室に残ったり、部活を

活動する為に部室に行ったりするクラスメイト達。


一誠 「別に和樹は先に帰ってもいいんだぞ?」


和樹 「僕も気になるから一緒にいるよ」


隣の席に座りながら和樹は「それに悪魔なんでしょ?」と小さくつぶやいた


一誠 「ああ、和樹は―――和樹達、魔術師たちは悪魔の事をどう思っているんだ?」


和樹 「う〜ん。僕達、魔術師・・・魔法使いは悪魔を召喚して、代価と共に契約を結び

力を貸してくれるものだと認識しているよ。まあ、契約する際に悪魔の青田買いは

早い者勝ちになるだろうけど」


魔法使いに力を貸すのか悪魔って・・・


和樹 「だけど、僕には不要だけどね」


一誠 「世界一の神魔導師だからか?」


和樹 「うん、それに親父たちも悪魔を契約していないみたいなんだ。『悪魔なんて別にいらない』って

言うほどだしね」


・・・・・和樹にスパルタ教育を施した人達だからいらないのだろうな


「兵藤君」


俺を呼ぶ声がした。俺は声がした方向に顔向けると木場がいた


木場 「待ったかい?」


一誠 「別に待ってはいないさ・・・それで?訊きたい事って何だ?」


木場 「うん、訊きたい事があるけれど・・・彼は?」


和樹 「僕は式森和樹、よろしく」


名前は知らない様子だと思ったのか和樹は自己紹介をした。和樹に自己紹介されて木場も自己紹介をした


木場 「僕は木場祐斗、よろしく式森くん。それで、彼を借りてもいいかな?」


一誠 「そんなに重要な話なのか?そうとは思えないだけど」


木場 「僕と言うより僕が所属している部活の部長がキミと話をしたいから

招待してくれと頼まれているんだ。」


俺は木場の言葉を聞いてから和樹を見ると静かに首を縦に振った。


一誠 「条件がある、和樹も同行を許してもらう事だ。じゃなきゃ帰らせて貰う」


その条件を突き付けられた木場は沈黙してしまったが暫くすると「解ったよ」了承した。


木場 「じゃあ、僕の跡についてきて?案内するよ」


教室から出る木場に俺と和樹は跡に続いて行った。


和樹side



木場が向かった先は、校舎の裏手だ。木々に囲まれた場所には旧校舎と呼ばれる、現在使用されていない

建物があった。昔、この学園で使われていた校舎なわけだけど、人気がなく、学園七不思議があるぐらいの

不気味な佇まいだった。


木場 「此処に部長がいるんだよ」


そう告げる木場。リアス・グレモリー先輩が此処に?まあ、彼女達は悪魔だから悪魔と関わりのない人間と

極力避けようと部室をこの場所にしたのか、眷属悪魔達と集まる為の場所を此処にしたか・・・両方かな?

二階建て木造校舎を進み、階段を上る。更に二階の奥まで歩を進めた。此処まで来るのは初めてだけど廊下は

奇麗だ。使われていない教室も塵一つ落ちていない気がする。古い建物に付き物の、幾重にも張り巡らされた

蜘蛛の巣や積もったホコリも今のところ目にしていない・・・掃除はマメにしているのかな?そうこうして

いるうちに目的の場所に着いた様だ。木場の足が、とある教室の前で止まる。僕と一誠は戸にかけられた

プレートを見た。


『オカルト研究部』


へぇ、聞いた事はあったけれど、まさか此処に有ったとはね。此処はある意味、リアス・グレモリー先輩の

根城って事か


木場 「部長、連れてきました」


引き戸の前から木場が中に確認をすると、「ええ、入って頂戴」と先輩の声が聞こえてくるどうやら

先輩は中に入る様だ。木場が戸を開け、跡に僕と一誠は室内に入ると、室内、至る所に悪魔文字だろう文字が

書き込まれていた。床、壁、天井に至るまで悪魔文字が記されている。そして、一番特徴的なのは中央の

円陣。教室の大半を占める巨大な魔方陣だ。後は・・・ソファーがいくつか。デスクも何台か存在するだけ

―――いや、ソファーに一人座っている小柄な女子生徒がいた。親父たちが情報と一緒に盗撮しただろう

写真に写っていた少女だ。搭城小猫、でも、黒歌さんから聞いた話だけど本名は白音らしい。彼女は黙々と

羊羹を食べている。僕達に気づいたのか、視線が合う。


木場 「こちら、兵藤一誠くんと式森和樹くん」

紹介してくれる木場。ペコリと頭を下げてくる名前は・・・学校では小猫ちゃんと呼ぼう。僕と一誠も頭を

下げた。それを確認すると、また黙々と羊羹食べるのを再開する。すると


シャー。


と、部屋の奥から、水が流れる音が室内に響く。見れば、室内の奥にはシャワーカーテンがあった。此処って

学校だよね?プールならともかく、シャワー付きの部屋って・・・あ、そっか。此処の理事長は魔王の

サーゼクス・ルシファー、その妹はリアス・グレモリーだ。魔王は彼女の要望を叶えてあげたのかな?僕が

考えていた余所に水が流れる音が止んだ。


「部長、これを」


カーテンの奥にもう一人いるようだ。どうやら、リアス・グレモリー先輩がシャワーを浴びていたようだ。

もう一人は・・・誰だろう?


「ありがとう、朱乃」


もう一人は雷の巫女、姫島朱乃先輩だった。カーテンの奥でどうやら着替えをしている様だ。


ジャー


カーテンが開く。其処にいたのは制服を着込んだ姿のリアス・グレモリー先輩。その後ろに黒髪の

ポニーテールを揺らしながら姫島朱乃先輩が続いて現れた。


「ゴメンなさい。汗を流したくてシャワーを浴びていたの、私はオカルト研究部部長を務めている

 リアス・グレモリーよ」


「あらあら。初めまして、私、オカルト研究部副部長を務めています。名は姫島朱乃と申します。どうぞ、

 以後、お見知りおきを」


二人が自己紹介をしたので僕も自己紹介をした。


和樹 「僕は式森和樹。そして、こっちが」


一誠 「兵藤一誠」


短く自己紹介をした一誠に僕は少し苦笑した。


一誠 「それで、何か用ですか?転校して間もない俺があった事すらない先輩に用があるとは思えませんが」


リアス 「貴方が兵藤一誠くん・・・祐斗、どうして式森くんもいるのかしら?私は彼と

     話をしたかったのだけれど」


むっ、僕が邪魔なのか?それはそれでムカつく先輩だ


木場 「すみません。兵藤くんが式森くんと同行の許可の条件を出されたので独断で了承してしまいました」


一誠 「別に大した話ではないんでしょ?なら、和樹も一緒にいても構わないかと思って

    同行をしてもらいました。本題に入りましょう、俺に何か用ですか?」


リアス 「・・・本当ならば兵藤くんと話をしたかったのだけれどしょうがないわね、率直に言うわ。

     兵藤くん、貴方は教会の関係者かしら?」


教会の関係者?一誠は教会に入って居ない筈なんだけど・・・どう言う事?

一誠 「教会?何の事だ?其れに協会って神に祈りをささげる宗教みたいなものだろう?

    それと俺がどう関係するんだ。」


リアス 「祐斗が貴方の胸元の十字架を見てそうじゃないかって報告したのよ・・・成程ね、確かにかなりの力が籠った十字架ね」


成程、十字架を見て教会の関係者だと・・・そう思っているのか先輩達は


一誠 「だから、何で高が十字架の事をそんなに聞くんですか?先輩に関係ない事です」


リアス 「いえ、関係があるのよ『私達』にとっては」


悪魔にとって関係があると、そう言いたいのだろうね


一誠 「私達?さっきから先輩の言っている事が解りませんよ、そんなにこの十字架が怖いんですか?」


そう言って彼はポケットから二つの十字架を取り出して先輩達に放り投げた。行き成りの事で先輩達は避ける

暇もなかった―――と、思われたけど木場がどこからか剣を取り出して十字架を弾いた。一誠は弾かれた

二つの十字架を拾いポケットにしまい込んだ後、一誠は木場に向かって言った


一誠 「・・・・・木場、銃刀法違反だぞ。それに、室内で振るうなんてどう言う事だ」


和樹 「何でそんなに十字架が怖いのですか?唯の十字架じゃないですか」


リアス 「私達にとって十字架は危ない物なのよ」


一誠 「どうして先輩達にとって十字架は危ない物ですか?」


その問いに先輩は一拍してから言葉を発した


リアス 「それは―――」


「部長!遅れてすいません!」


「すみません!遅れてしまいました!」


室内に新たな声が二つ聞こえた。後ろに振り向くと女子生徒と男子生徒が入ってきた。

この二人も知っている、女子生徒はアーシア・アルジェント。男子生徒は成神一成だ。


成神 「部長、其処にいる二人は誰ですか?若しかして新しい眷属悪魔になった奴ですか?」


アーシア 「そうなのですか?部長さん」


どうやらこの二人は天然の様だ。場の空気を呼んでいない


リアス 「・・・・・イッセー、違うのよ。彼に訊きたい事があって招待をしたのよ」


成神 「―――マジ?」


コクンと首を振るう先輩に対して成神はサーッと青ざめてしまった。


一誠 「そう言うことか、つまりこの場にいる全員は悪魔って事だな?」


リアス 「そう言うことよ。私達は―――悪魔なの」


バッと背中に蝙蝠の様な翼がリアス・グレモリー先輩から生えた。次に姫島先輩、木場、子猫ちゃんが同時に

蝙蝠の様な翼を展開した


一誠 「悪魔にとっては聖なるものや攻撃が苦手とする・・・彼女の言った通りだな」


リアス 「貴方・・・まさか」


彼の呟きを聞いてリアス・グレモリー先輩は目を見開いて驚いた


一誠 「最初から知っていたよ、リアス・グレモリー達が悪魔だって事を・・・『リアス・グレモリー』

    先の戦争で生き残った七十二柱の一つグレモリー家の次期当主で兄は四大魔王の一人、

    サーゼクス・ルシファー。この学園の理事長でもある。そして、この場にいる悪魔達は

    リアス・グレモリーの眷属である事も、名はグレモリー眷属。現在は五人、

    転生悪魔・ハーフ堕天使の雷の巫女、姫島朱乃。神器、『魔剣創造』を持つ転生悪魔の木場祐斗。

    転生悪魔の元猫又の搭城小猫。神器、『聖母の微笑み』を持つ転生悪魔のアーシア・アルジェント。

    二天龍の片割れの『赤い龍ドライグ』を封じている神滅具、『赤龍帝の籠手』を持つ転生悪魔の

    成神一成・・・こんなところか」


長々と説明した一成に対してグレモリー眷属は仰天した。


リアス 「貴方・・・一体何者?」


一誠 「唯の人間だ」


和樹 「因みに僕も人間です」


僕達は人間であることを証明した・・・って証明するにも最初から人間だけどね


一誠 「それじゃあ、話は終わりで良いよな?家族が待っているので俺達は帰る」


和樹 「失礼します」


ソファーから立ちあがり僕達はオカルト研究部部室から出て行った。さて、今日の夕飯は何かな〜?




リアスside


まさか、教会の関係者かどうか確認しようとしただけなのに逆に私達の情報を言われるなんて


木場 「部長、どうしますか?教会の関係者ではない事は解りましたが」


朱乃 「まさか、悪魔の存在を知る者だとは思いませんでしたわね」


リアス 「そうね、私も驚いたわ。その上、お兄様の事まで知っていたなんて」


そういえば、お兄様に頼んだ情報がまだだわ。どうしたのかしら?


成神 「部長、あいつ等は一体誰ですか?」


アーシア 「十字架を身に纏っていました。教会の関係者か何かですか?」


リアス 「いえ、どうやら違うみたい。教会の関係者ではない事は確かよ」


木場 「彼等はどうします?」


悪魔の存在を知る者だから・・・都合が良いかもしれない


リアス 「兵藤くんの情報は魔王様に頼んであるから良いとして式森くんの事は知らない。けれど力があるの

     ならば勧誘してみましょう」


私の手元に残っている駒は『戦車』×1『騎士』×1・・・彼らが眷属になってくれるのならば丁度埋まるわ


リアス 「彼等が私の眷属になってくれれば私達はもっと強くなるわね」


私はそう呟いた。

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