小説『ハイスクールD×D改』
作者:ダーク・シリウス()

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現在の幽幻龍騎士団&未来の幽幻龍騎士団



「・・・・・俺の子供・・・・・?」


「はい、過去の父上に会えて光栄です」


「・・・・・」


「まだ、信じられませんか?」


「少し・・・・・な」


「ふむ。では、これを見てくれば納得してくれますか?」


言いながら魔方陣を展開した。その魔方陣の紋様は―――シトリー家のものだった。


「それは・・・・・シトリー家の紋様・・・・・」


「さらにこれは幽幻龍騎士団しか持っていないものです」


シトリー家の魔方陣から1つの駒が出てきた。―――これは・・・・・!?


「ムゲンの駒・・・・・!」


「神龍と真龍の力で創りあげた幽幻龍騎士団しか持っていないドラゴンに転生する駒です。そうでしょう?

―――母上」


「はっ―――!?」


「ちょっとまて、じゃあ・・・・・お前は俺とソーナの・・・・・子供だと?」


衝撃的な言葉を発せられてソーナは固まった。俺は恐る恐ると聞くと微笑みながら頷いた。


「私の名前はフィーナ・シトリー。父、兵藤一誠と母、ソーナ・シトリーの間に生まれた子供です」


「「・・・・・」」


クールな男、俺の子供だというフィーナ・シトリーの言葉に俺とソーナは思わず顔を見合わせた。


「わ、私とイッセー君の子供・・・・・」


「・・・・・」


気恥しくなり顔を赤く染めてしまう!ソーナも可愛く顔を朱に染めた。そんな俺達を見て

フィーナはクスクスと笑う。


「ふふっ、過去の父上と母上はこんな感じなんですね」


「・・・・・他の奴等も俺の子供だと?」


「2人だけ違います。ほら、シア。貴女の父上に自己紹介をしなさい」


「う、うん。・・・・・は、初めまして私は式森シアです。

私は父、式森和樹と母、シンシア・フロストの間に生まれた子供です」


「ぼ、僕の子供・・・・・」


「あー、でも、和樹とシンシアの顔とそっくりだな?」


「魔力も和樹並みだし、疑う余地もないか・・・・・」


と、思っていると白い髪に青い瞳の少女が口を開いた。


「私は父、ヴァーリ・ルシファーの娘、ルシフェル」


「俺の娘か・・・・・俺も未来では誰かと結ばれているんだな」


ヴァーリが未来の自分の子供を見て楽しそうに浮かべた。だが、ルシフェルが嫌悪を乗せた瞳でヴァーリを

睨んだ。なんでだ?ヴァーリもその視線に気付き不思議そうに首を傾げる。その疑問はフィーナが

解消してくれた


「えっと、未来ではケツ龍皇の娘と呼ばれているので・・・・・ヴァーリさんをもの凄く

嫌っているんですよ」


「「「「「「「「「「・・・・・」」」」」」」」」」


・・・・・か、可哀想に・・・・・聞いた話じゃあオー爺ちゃんがヴァーリに女の体で何処が好きなのかと

聞いてヴァーリが尻だと応えた所為でそんなあだ名がついたんだよな。


『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおんっ!

 ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉんっ!』


『アルビオン、キミは未来でもそう呼ばれ続けていたんだね・・・・・』


『同情の余地があるな』


『アルビオンにとって聞きたくない未来でしたね』


『ははははははっ!白い尻龍か!面白い!面白いぞ!はははははっ!』


アジ・ダハーカが爆笑しているし。あーあー、アルビオン。そんなに泣くなよ・・・・・。

声しか聞こえないけど


「そして、彼が―――」


フィーナが真紅の男の名を言おうとした。だが、先に真紅の男が自分から名乗り上げた。


「俺は父、兵藤一誠と母、ガイアの間に生まれた子供。クロノス」


「我と一誠の子供か・・・・・」


「クロノス・・・・・」


「同時に彼は2代目の幽幻龍騎士団のトップです」


・・・・・未来でも幽幻龍騎士団は存在しているんだな。それが知れて安心した。そう思ったらオーフィスが

自分で指を指して問い掛けた


「我とイッセーの子供は?」


「・・・・・未来にいますよ。オーフィスのお母さん」


シアがニッコリと笑いながら言った。しかし、どこか悲しげな笑みだった。


「そうか・・・・じゃあ、次の質問だ。クロノス、フィーナ、シア、ルシフェル。どうしてお前達は過去に

来た?未来の俺達はどうなっている?」


「・・・・・すいません、此処では何ですから家の中に入れてはもらえませんでしょうか?」


フィーナが申し訳なさそうに言葉を発した。俺は頷いて家の中にクロノス達を案内する。


―――リビング


「まあ、食べながら聞こうか」


「父上の料理・・・・・」


「わぁ、美味しそう」


「「いただきます」」


クロノス、フィーナ、シア、ルシフェルは家族達と共に俺が作った料理を食べ始めた。


「過去の父上達は賑やかに食べるんですね」


「未来の俺達は相変わらず元気にしているのか?」


「ええ、元気ですよ。父上と黒歌お母さんの子供が悪戯好きで良く怒られたりしていますし、リーラ

 お母さんと父上の間に生まれた子供もリーラお母さんと同じメイドとしてクロノスの世話をしております」


「私とイッセーの子供もいるんだにゃん・・・・・」


「一誠さまと私の子供が・・・・・」


「曹操のお父さんにも子供がいますよ」


「そうか・・・・・俺にも子供がいるんだな」


「はい、というより、幽幻龍騎士団の全員に子供がいます」


「それって、レオナルド、ジーク、フリード、ザフィーラ、ゲオルク・・・・・

男全員も誰かと結婚しているのか?」


「その通りです」


「・・・・・想像がつかんな」


「俺が結婚なんてな・・・・・」


俺もそう思うぞ。特にザフィーラとフリードなんて結婚なんてするとは思えないぞ。―――少しして、

料理を食べ尽くして家族達はそれぞれ自由に行動を始めるが未来から来たクロノス達はリビングから

動こうとはしなかった。


「さて、お前達が観光の目的で過去に戻って俺たちに会いに来た訳じゃないと分かっている。

何を隠しているんだ?」


「・・・・・やはり、気づいていましたか」


「未来の息子の異変に気づくのは当たり前だろう?」


「・・・・・流石は私達の父上です。はい、その通りです。私達は目的があって過去に戻りまだ学生の時の

父上達に会いに来ました」


「目的?」


俺の問いに頷くフィーナ。そして口を開いた。


「―――私達に力を貸して下さい」


「・・・・・どう言う事だ」


「・・・・・私達、未来の幽幻龍騎士団は現在、大変な状況に陥っているのです。」


「・・・・・っ!?」


「大変な状況とは?」


「各勢力の上層部が私達の力に恐れ父上達を・・・・・殺したのです」


フィーナの言葉に俺達は息を呑んだ。俺達が・・・・・死んだ?


「それも旧幽幻龍騎士団のメンバーである過去の幽幻龍騎士団である貴方達を他の勢力に殺されたのです」


「・・・・・ちょっと待て。俺は兎も角、ガイアとオーフィスも死んだというのか?神龍と龍神だぞ。

どうやって殺したというんだ・・・・・」


「・・・・・母さんとオーフィスの母さんは弱体化されてコキュートスに封印された」


クロノスがポツリと暗い顔で呟いた。コキュートス・・・・・


「我とオーフィスが弱体化されただと・・・・・?一体どうやってだ」


「―――神滅具です」


ここで神滅具が出るか。だが、現在の神滅具は15種類。その中でガイア達を弱体化する神滅具なんて

あったか?


「疑問をするのは当然です。ですが、未来では新たに神滅具が発現したのです」


「そうなのか。それで、どんな神滅具だ?」


「・・・・・全てのドラゴンを総べる神滅具。名前は『ドラゴンを呼ぶ笛』。さらに禁手は

『ロード・オブ・ドラゴン―ドラゴンの支配者』。ドラゴンを支配する神滅具」


「ドラゴンを支配する・・・・・」


「『ドラゴンを呼ぶ笛』はドラゴンをどこでも自由に召喚する事が出来ます。その神滅具の所有者の力量に

よってはドラゴンを呼べる数が変わります。そして『ロード・オブ・ドラゴン―ドラゴンの支配者』は

どんなドラゴンでも支配する能力なのです。しかも『ドラゴンを呼ぶ笛』の能力も扱え、意のままに

支配する事が可能なので別名『ドラゴンキラー』と称されています」


「ガイアとオーフィスはその神滅具に?」


「ガイアお母さんとオーフィスお母さんは流石に支配されなかったんだけど・・・・・」


「『ドラゴンを呼ぶ笛』と『ロード・オブ・ドラゴン―ドラゴンの支配者』は封印されたドラゴンでも

召喚できる。だから・・・・・」


「・・・・・おい、それって・・・・・サマエルを召喚して支配してガイアとオーフィスを弱体化にしたと

言う事なのか・・・・・?」


「そうです。その後、サマエルも再びコキュートスに封印されました。―――いえ、幽幻龍騎士団にいた

ドラゴン全てがコキュートスに封印されたのです」


『な・・・・・なんだと!?』


『我等が・・・・・そんなバカな・・・・・』


『また、僕はあの場所に封印されたなんて・・・・・・』


新たな神滅具の能力に俺達は恐れ戦く。そんな神滅具が現代で存在して俺たちに使われたら―――最悪の

事態に陥るのは必然的だ。


「残された父上達の子供たちである私たちは必死に抵抗しました。旧幽幻龍騎士団に所属していた私の母や、

ヴァイラのお母さん、リアス・グレモリー眷属にいるゼノヴィアさん、小猫さん、イリナさん、

ロスヴァイセさんはそれぞれ冥界と天界に強制的に連れ戻され当主、眷属と御使いとして

 離れ離れに・・・・・」


「お父さんとお母さんは?」


「父上と共に・・・・・」


「・・・・・未来の魔王は誰だ?」


「ファルビウムさん、アジュカさん、サイラオーグさん」


サイラオーグ・・・・・。そうか、夢が叶ったんだな。


「最後は―――リアス・グレモリーの甥っ子であるミリキャス・グレモリーです」


「ミリキャス・・・・・?あいつが・・・・・魔王だと?」


「実力がサーゼクスさんと同等で他の悪魔たちが魔王に成るように後押しした所為で魔王に成ったんです」


「だから、リアス・グレモリーはグレモリー家の当主としている」


なるほど・・・・・。だが、他に気に成る事がある。


「『ドラゴンを呼ぶ笛』の所有者は誰だ?」


「・・・・・」


クロノス達は噤む。しかし、一拍してクロノスが口を開いた。


「・・・・・成神一成とリアス・グレモリーの子供であるドラグニル・グレモリーだ」


「ドラグニル・グレモリー・・・・・。やっぱり結婚したか」


「彼とは友好的に交流を持っていました。・・・・・ですが、私達の大切な人達を殺した彼はもう敵です」


フィーナの瞳に憎悪が籠もっていた。紛れもなく本心から言った言葉だと嫌でも理解した。


「私達から全てを奪い、神器や神滅具も父上達が殺されて別の人間に宿ってしまった。唯一、残ったのは

『時空と次元の航路』と『神愛護珠』でした。それはクロノスが宿しています」


「元はお父さんとお母さんの神器だった。それが俺に託し一度は死んだ。そして、俺が死んだら今度は

息子であるお前に宿った訳か・・・・・」


「この神器は父さんたちの形見だ」


「・・・・・そうだな。気持ちが解るよ」


「やっぱりお前は俺の父さんだな」


「ははは、未来の俺は過去の俺だからな。―――それで、未来の幽幻龍騎士団の状況は?」


「次元の狭間に存在していた家が壊滅状態で住めない状況です。私達は未来の真魔を統括している

シャルバおじさんに保護してもらっている状況です」


「カテレアとクルゼレイは?あいつらもシャルバと同様に魔王として真魔を―――」


「亡くなりました。堕天使の女帝であるレイナーレさんも・・・・・」


「・・・・・」


フィーナの言葉に何も言えなくなった。レイナーレ、お前までもか・・・・・。


「事実、ザナドゥは今では三大勢力の所有物と言っても誰も文句は言いません。次第にザナドゥに住んでいた

人間の数も減り現在は悪魔と天使堕、天使しかいませんからね」


「ある意味、乗っ取られたと言っても良いぐらいだ。だが、旧魔王派の世界は未来でも現魔王達にあまり

良い感情を持っていない。その上、俺達の父さんを殺してお母さん達を封印した所為でザナドゥと繋がる門を

閉鎖、破壊して二度と真魔に来られないようにしてしまった」


シャルバだな・・・・・。そんな事をする奴はあいつぐらいしかいない。


「俺達の目的は・・・・・過去の幽幻龍騎士団のトップの父さんや他のメンバーの力を借りてコキュートスの

深奥に封印されているお母さんの救済をしてもらいたい。俺たちもお父さんたちに鍛えられているから

足手纏いにはならない」


「お願いします!どうか、力を貸してください!」


「封印されているのならまだ生きている。なら、助けたいんだ」


「母上も父上達が死んで寝込んでいる状態なのです。ですが、様子を窺いたいのに周りが警戒されて

容易に行けないのです。私も母上を助けたい・・・・・」


4人が揃って頭を下げた。俺達は顔を見合わせる。


「未来の冥界は私達が知る冥界ではないわね」


「気持ちは分かるけど・・・・・私達に手を出したらどうなるか忘れているようだね」


「久々に暴れるとするか」


「一誠君を殺した報いとして・・・・・全て氷漬けにしてやるよ」


「元、神として天罰を下さなければ・・・・・」


「未来の娘に頼まれたら断われる訳もないしね」


「未来の俺の弔い合戦と行こうか」


『未来のドライグを見るのも有りだな』


どうやら、行く気満々のようだな。だが、それでこそ俺の家族であり仲間、愛しい奴等だ。


「クロノス」


「・・・・・」


「俺達が必ず未来のガイア達を救済する。だからお前も俺たちに力を貸せ」


「―――ッ」


クロノスの目から更に涙が流れた。そしてもう一度頭を下げて「ありがとう」と呟いた。


「さて、未来の息子や娘達に会いに行くとしようか!」


「「「「「おうっ!」」」」」


「だが、その前に未来の俺達の神器と神滅具を取り返さないといけないな・・・・・」


「それなら今、誰が父上達の神器と神滅具を持っているのか未来で把握しています」


「流石だな、未来の幽幻龍騎士団は」


「これぐらいは当然の事です」


「それじゃあ、未来への案内は宜しく頼むがその前にこっちも戦闘に対しての万全な準備をしないと

いけない。お前たちにも何か欲しいものがあれば何でも言え、俺の家族なんだから惜しみなく渡すぞ」


不敵に笑うとクロノス達はまるで懐かしいものを見る目で俺を見ながら涙を流し始めた。俺はそんな4人に

抱擁してから皆に指示を出して他の奴等を呼ぶ。―――待っていろよ。未来の息子と娘、ガイア達!

























「・・・・・懐かしい」


「やはり、父上は父上でした・・・・・」


「皆にも早く会わしたいな」


「ああ・・・・・そして、母さんたちも助けるんだ」


「「「「2代目幽幻龍騎士団の名に賭けて!」」」」

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