小説『ハイスクールD×D改』
作者:ダーク・シリウス()

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復讐、過去と未来の龍幻龍騎士団



「・・・・・」


俺の顔を見てこの時代のグレモリーたちが驚愕の色を染め言葉を失った。


「兵藤・・・・・一誠・・・・・」


「生きて・・・・・生きて・・・・・いた・・・・・?」


「おっと、それは違うな。俺は『過去』から来た兵藤一誠だ」


「・・・・・過去・・・・・ですって・・・・・?」


「グレモリー、お前がまだ駒王学園の3年生として通っていた頃の俺だ」


「そんな昔・・・・・」


「言っとくけど、俺だけじゃないから」


俺はスッと腕を紫の空に突き上げる。同時に仮面とフードの集団が一斉に脱ぎだしてその姿を見せる。


「過去の幽幻龍騎士団、全員だ」


「「「「「「「「「「っ―――!?」」」」」」」」」」


過去の幽幻龍騎士団の出現によってアグレアスドーム会場にいる様々な種族たちが唖然として硬直した。


「過去の・・・・・幽幻龍騎士団・・・・・!?」


「ははは!そうだ、俺たちの協力者は過去の幽幻龍騎士団!―――俺たちの両親だよ!三大勢力!

この人たちのお陰でお母さんたちや神滅具、神器を取り戻せたんだ!」


「私たちは過去に戻って父上たちに復讐の手伝いを頼みました。流石は父上たちです。私たちの想いを

理解して下さる。喜んで協力をしてくれましたよ。感謝をしてもしきれません」


「過去も未来も幽幻龍騎士団は幽幻龍騎士団さ。未来の息子や娘の願いを叶えるのも未来の父親と成る

 俺の役目さ」


「・・・・・イッセー」


「・・・・・イッセーくん」


「・・・・・イッセー先輩」


この時代のゼノヴィアと小猫、ロスヴァイセが俺に近づいてきた。俺は3人を強く抱きしめる。


「未来のゼノヴィア、小猫、ロスヴァイセ。ますます綺麗になったな。小猫に至っては

成長してビックリしたぞ・・・・・」


「「「っ―――!」」」


すると、3人が急に泣き始めた。そんな3人の背中をポンポンと優しく叩いて慰める。


「未来の俺じゃないけど俺の胸の中で泣いてくれ・・・・・」


「「「うっ、ううううわあああああああああああああああああああああああっ!」」」


「「「・・・・・」」」


「小猫、ゼノヴィア、ロスヴァイセ・・・・・」


この時代のグレモリーに過去の3人が近づいた。


「貴女たち・・・・・そう、過去に来たと言うのは本当のようね・・・・・」


「ええ、そうですよ。恩を仇で返すリアスさん」


「過去でも恩を仇で返していたが・・・・・まさか、この時代のイッセーが討伐されたと聞いた時は

耳を疑ったぞ」


「・・・・・最低です。見損ないました。失望しました。過去に戻ったら貴女との交流を考える

必要が出来ました」


「っ・・・・・」


過去の3人にまで言われてグレモリーは唇を噛みしめる。


「いっそのこと、私たちはグレモリー眷属を抜けて幽幻龍騎士団になりましょうか?」


「おいおい、そしたら未来が変わるだろう?まあ、未来は必ずしもこんな未来に成るとは限らないけどよ」


ロスヴァイセの言葉を聞いて苦笑を浮かべた。


「―――イッセー!」


「ん?」


上空を見上げるとこの時代のアザゼルが降りてきた。サーゼクスも一緒だ。


「通路で見たな、この時代のサーゼクスとアザゼル。というか、

この時代の俺はイッセーと呼ばれているのか」


「頼む!そいつらを止めて欲しい!それに過去のお前が復讐を加担しちゃあいけないんだ!」


「―――断わる」


「何故・・・・・過去のキミまで復讐を・・・・・」


「何度も言わすなよ。お前たちも過去で俺が何度も言った言葉を忘れたのか?」


「忘れる訳が無いだろう!お前たちの力は俺たちが一番知っているんだ!」


「じゃあ、何でこの時代の俺を殺したんだよ。しかも俺の大切な愛しい女や仲間にまで」


「っ・・・・・それは・・・・・!」


言い淀むサーゼクス。口を開いて言葉を発す。


「俺の家族に手を出したらどうなるか解っていた筈だ。それを承知してお前たちは手を出した。

それは過去でも未来でも変わりない。なぁ、そうだろう?サーゼクス、セラフォルー」


「「・・・・・」」


「お、お兄さま・・・・・!?それに、セラフォルーさま・・・・・!」


「なっ・・・・・!過去のサーゼクスとセラフォルーだと・・・・・!?」


「過去の私とセラフォルー・・・・・」


「過去のアザゼルは吸血鬼の問題でいないから連れてきていないから」と教えるとサーゼクスが口を開いた。


「未来の私よ。こんな出会い方で私は残念だ。もっと楽しく未来の私と出会いたかったよ」


「・・・・・」


「未来の私たちはとてもしてはいけない事をしてしまった。敵に回してはいけない勢力を敵にしてしまった。

どうしてそんな結果に成ってしまったのか不思議でしょうがない。過去では彼等と友好を結び尚且つ色々と

世話に成っている組織なのだ。関係も良好だったのだが・・・・・未来では彼等の子供たちが復讐を

果たす為にいま、冥界は存亡の機になっている」


未来のサーゼクスに悲しみが籠もった声で話し掛ける。


「もう、私たちですら彼等を止める事は不可能だ」


「ごめんね・・・・・未来のサーゼクスちゃん、アザゼルちゃん」


「そうか・・・・・」


この時代のサーゼクスとアザゼルが諦念の念を抱いたようだ。


「さて、そろそろ復讐をしようか・・・・・」


クロノスがエクスカリバーを構えた。未来の幽幻龍騎士団も攻撃態勢に入った。


「そうだな、俺たちに手を出したらどうなるか・・・・・その身に味わってもらおうか」


俺たちの周りに複数の巨大な魔方陣が展開した。魔方陣からさらに巨大な門が出現して扉がゆっくりと光を

漏らしながら開いた。


「出でよ!俺たちの家族よ!思う存分、破壊せよ!食らえ!踏みつぶすがいい!」


巨大な門から漏れる光が一瞬の閃光が放った。―――刹那!


ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!


ゴアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!


ギェエエエエエエエエヤァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!


数匹のドラゴンが出現した。約束通りだ。思う存分に暴れろ!


「そんな・・・・・本当だったの・・・・・コキュートスに封印したドラゴンを全て

 ・・・・・解放しただなんて」


「『三日月の暗黒龍』クロウ・クルワッハ・・・・・」


「『魔源の禁龍』アジ・ダハーカ・・・・・」


「闇と混沌を司る「原初なる晦冥龍」アポプス・・・・・」


「『大罪の暴龍』グレンデル・・・・・」


「・・・・・って、ちょっと待て・・・・・何で、アジ・ダハーカがもう1匹いるんだよ!?」


アザゼルがもう1匹のアジ・ダハーカに指を指した。


「過去のアジ・ダハーカだ。クロウ・クルワッハとアポプスとはまだ出会っていない時期何だよ。

―――ガイア、オーフィス。呪文だ!」


2人はコクリと頷いて呪文を唱えた。


「我、夢幻を司る真龍なり!」


「我、無限を司る龍神なり!」


「我、無限を認め」


「我、夢幻を認め」


「我等は認めし者と共に生き!」


「我等は認めし者と共に歩む!」


真紅と漆黒に輝かせ、光の奔流と化して俺に向かう。そして、真紅と黒の光を浴びた俺は彼女たちと

呪文を唱える


「我は夢幻を司る真龍と無限を司る龍神に認められし者!」


「夢幻の力で我は汝を誘う!」


「無限の力で我は汝を葬る!」


「我は愛すべき真龍と龍神と共に我等は真なる神の龍と成り―――」


「「「我等の力で全ての敵を倒す!我等の力で汝等を救済しよう!」」」


「「「D×D!」」」


ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!


俺を中心に真紅と漆黒の魔力が天に混じりながら昇った。そして、俺の体は真紅と漆黒の全身鎧を纏った。


「「「「「「「「「「禁手化ッ!」」」」」」」」」」


神器、神滅具を持つ家族たちも能力を解放した。俺は手を上空に突きあげて


「infinity!」


過去と未来の幽幻龍騎士団に無限の力を譲渡する!


ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!


ドームが激しく揺らぎ逃げ惑う悪魔、天使、堕天使たち。逃げ惑え、恐れろ。俺たち幽幻龍騎士団を!


「さぁ、復讐をしようじゃないか!俺たちの大切な人たちを奪った三大勢力に絶望と恐怖を与えよう!

――−幽幻龍騎士団!」


「「「「「「「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」」」」」」」」」」


「っ、させないわ!全力で貴方たちを止めてみせる!」


「・・・・・すまない、また俺は同じ過ちを犯す」


「冥界の未来を断たせては駄目なのだ・・・・・すまない」


「出来る限り生かして捕えろ!」


―――こうして、俺たち過去と未来の幽幻龍騎士団は未来の三大勢力への復讐が始まった!

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