小説『ハイスクールD×D改』
作者:ダーク・シリウス()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

和樹side


一誠は赤龍帝の成神を圧倒的な強さで打ち破った。これもガイア達の修行のおかげかな?


リアス 「そ、そんなイッセーが・・・」


木場 「強い・・・」


朱乃 「無傷で勝利するなんて」


小猫 「・・・・・有り得ない」


ソーナ 「人間である彼が此処までの力を保有していたとは・・・」


一誠の戦いを観戦した後、グレモリー先輩達は唖然とした。勝つと信じて

いたのだろうね。でも、考えが甘いよ?先輩達


サーゼクス 「次はキミだ。ライザー」


「相手は誠殿の息子だ。気を抜くではないぞ、」


ライザー 「解っております父上。では、行ってきます」


父親のカイザーにそう言い足元にフェニックス家の文様が出現したと同時にライザーの姿が炎と共に消えた。

それに入れ替わる様に会場にタンカーで運ばれ込まれた成神の姿を捉えた。グレモリー先輩達は成神の許へ

駈けて行った。


和樹 「頑張って一誠」


僕は静かに一誠の姿を視界に入れながら応援する


――――――――――――――――――――――――――――――――


一誠side


会場中央に俺は待ち構えていたところフェニックス家の文様の魔方陣が炎を巻き起こしながら現れたと思えば

炎の中で佇む次の相手―――ライザーを捉えた


一誠 「あの時もそうだったけど派手な現れ方をするな、それがフェニックス家の登場の仕方か?」


ライザー 「これがフェニックス家の登場だ。故意でこんな現れ方をしている訳じゃないんだ」


「そうか」と言いながら攻撃の構えを取ってライザーは背中に炎の翼を展開し俺達は臨戦態勢に入った


「開始してください!」


再びバトルを取り仕切る悪魔男性が開始を告げた。


ライザー 「弱いだろうと赤龍帝のアイツを倒した男だ。悪いが、手加減しないぜ!火の鳥と鳳凰!

      不死鳥フェニックスと称えられた我が一族の業火!その身で受け味わい燃え尽きろ!」


開始宣告と同時にライザーの全身に業火の炎が渦巻き眼前に広がる異常な程の質量の炎の両翼をはばたかせ、

高速で俺に向かって迫る。――成程、そのシルエットはまさに巨大な火の鳥、不死鳥フェニックスの様だな。

だが


一誠 「そんなチンケで弱火な炎なんかで、俺がやられる訳ないだろうが!」


炎を纏ったライザーの拳と黒いオーラを纏った俺の拳が衝突し合った刹那。会場全体に眩い光が発して包まれ

た。光が収まる頃にはライザーは距離を取っていた。


ライザー 「ちぃ!なら、これでどうだ!」


両手を上空に突き出し両手から膨大な質量をもった業火の炎が渦を巻きながら俺に襲いかかって来た。


一誠 (やばっ避けれ――――)


ゴォォォオオオオッ!


回避しようとするがライザーが放った炎の方が早く俺は炎に呑みこまれてしまった。


―――――――――――――――――――――――――


和樹side


一誠が膨大な質量をもった炎に呑みこまれた・・・・・


ソーナ 「・・・・・終わりましたね」


レイヴェル 「お兄様は純血の上級悪魔ですもの!いくら赤龍帝に勝ったとしてもお兄様には

       敵いっこないですわ!」


リアス 「・・・・・そうね、例え神器を持っていてもライザーに敵う訳無いもの」


一誠の敗北だと確信しているグレモリー先輩達に対してライザーの父親のカイザー・フェニックスが口を開いた


「昔の私の様だ。あの光景は」


和樹 「どう言う事ですか?」


「初めて誠殿に挑んだ時の話さ、私も今のライザーの様に攻撃をしたのだよ。その時の私は『勝った!』と、

 思い心の中で舞い上がっていたのだが・・・・・」


遠い目をしながら懐かしそうに話てくれる


「誠殿は私の炎を受けて尚も生きていたのだよ。『熱い熱い』と、団扇を扇ぎながらだ」


・・・・・親父たちの親友だから唯の人間じゃないだろうなぁって思っていたけれどまさか、其処までと

は・・・・・


「しかも、その団扇で炎を吹き飛ばしたのだ。まるで風神の様にね、暫く闘っていたが結果は私の負けだ」


和樹 「じゃあ、もしかして」


「私と同様にライザーも負けるだろうな・・・・・っ!?」


僕から目を外すと何故か目を見開いた。僕もカイザーさんの視線を辿ってみると


一誠 「熱いなぁ〜」


パタパタと何時の間にか手に持っていた団扇を自分に向けて扇いでいた。カイザーさんの言った通りの光景が

僕の目に入った。


「まさか、本当に昔の私と同じ様な光景を見られるとは」


懐かしそうにカイザーさんは苦笑しながら発した。一誠、キミはあの人達の子供だね


――――――――――――――――――――――――


一誠side


団扇で業火の炎を吹き飛ばしライザーを捉えると


ライザー 「なっ、高が団扇で俺の炎を吹き飛ばすだと!?それにどうして生きている!俺の炎に呑みこまれ

      た筈だぞ!」


一誠 「確かに飲み込まれたさ・・・でも、驚く暇あるのか?」


有り得ないものを見る目で俺に問うライザー俺は瞬時に空中に入るライザーの背後に回り首を掴みライザーの


一誠 「強奪」


能力(力)を奪った。その結果、俺の背中には黒い炎の両翼が生まれた 


ライザー 「なっ!?」


一誠 「お前の能力を奪ってやったぞ」


首を掴んだままライザーを会場の床に突っ込ませたら一度距離を置いた。

するとボウッ!と炎が巻き起こりライザーが立ち上がり佇んだ。


ライザー 「クソガキ!よくも俺の力を奪いやがったな!?フェニックス家でもない

      悪魔でもない高が人間風情がフェニックスの名を汚しやがってぇぇぇっ!」


誇りを汚され激怒して業火の火球を投げた


一誠 「フェニックスの名を汚した覚えはないんだけどなぁ」


片翼の炎の翼で火球を弾き弁解するがライザーは聞く耳を持たなかった。全身を火炎に包んだライザーが巨大

な炎の両翼をはばたかせ


ライザー 「黙れ!貴様を此処で燃えカスにしてやる!」


業火の鳥と化となって高速で迫ってくる


一誠 「―――解放」


そう言葉を漏らすと俺の左腕が光輝きだし光は次第に形をなしていき、左腕を覆っていく。そして、

光が止んだ時、黒い籠手が装着された。外見は成神の『赤龍帝の籠手』に酷似しているが籠手が常闇で宝玉が

真紅だった


一誠 「禁手」


カッ!


会場全体を漆黒の光が覆った。俺の体が漆黒のオーラに包まれる


一誠 「行くぞ、ライザー!」


漆黒のオーラを放ちながら、俺は黒い炎の両翼をはばたかせ前へ飛び出す

俺の体は常闇の鎧を身に纏っていた。成神が持つ『赤龍帝の籠手』の禁手、『赤龍帝の鎧』に酷似しているが

背部にロケットブースターの様な推進装置が無い代わりに黒い炎の両翼が未だに生えていた。名付けて

『不死龍の鎧』とするかと思いながら黒い炎の両翼を巨大化にして全身を黒い火炎に包み翼を羽ばたかせ


ライザー 「うおおおおっ!」


一誠 「はああああああっ!」


黒い業火の鳥と化した俺と業火の鳥と化と成ったライザーと衝突した。


―――――――――――――――――――――――――――――――


サーゼクスside


驚いた。ドラゴン使いくんの神器とライザーの不死の力を奪い自分の力として使役するとはね・・・『強奪』

名前の通りならば相手から何かを奪う力だろう。私も彼と戦い彼が私の力を奪われたら彼は私を超える存在と

なるかもしれない


「まさか、彼がフェニックスの力を奪い使役するとは長生きするものだ。誠殿達もこの事を知ってどう思うだ

 ろうなぁ〜あっはっはっはっ!」


「フェニックス卿、よろしいのですか?貴方の力を奪われたのですよ?」


「なに構わんさ、寧ろ嬉しく思う。我々、フェニックスの力を使ってくれれば私は誇りに思う。その上、

誠殿達の子ならば尚更だ」


父上が心配そうにフェニックス卿に伺うが愉快そうに笑って父上に問い返した。


「この先のレーティングゲーム、楽しみだ。今回はこの様な形でライザーと戦っているが正式のレーティング

ゲームでライザーと闘う姿を見てみたいものだ」


「そうですな、彼と私の娘のリアスとその眷属達のゲームを見てみたいですな」


『お、お父様』


リアスとレイヴェルが気恥ずかしそうに言葉を漏らした。


和樹 「その時は手加減無しで戦いますので」


「ああ、全力で戦ってくれても構わないさ。ライザーも唯では負けないさ」


「これからリアスも強くなってキミたちと戦う時が来るだろうその時は宜しく頼むよ」


和樹 「はい。解りました」


何時か私も彼と戦うことに成るだろう・・・ふふっ、その時は全力で戦わせて貰うよ


―――――――――――――――――――――――――――――


ライザーside


くそっ!何なんなのだ!この力は!?押し返される・・・・・っ!

あいつが突然、全身を包んだ火炎を消したと思えばその場でくるりと回って


一誠 「せいっ!」


ライザー 「がっ!?」


俺の頭におもいっきりかかとを落としやがった!俺の顔は下に向いてしまいあいつを視界から外して

しまった。急ぎ顔を上げる頃には拳が眼前に迫っていた。その際、拳の間から光輝くようなものが

握って―――


ゴンッ!


と、拳が俺の顔面にぶつかったが大したダメージではなかった


ライザー 「はは、その程―――ごはっ!?」


弱い打撃をぶつけたあの野郎に効かないと嘲笑おうとしたその時だった全身に激痛が襲い口から大量の血が

出た!


ライザー 「き、貴様っ、何をした・・・!」


地に落ちる最中に俺は困惑しながら奴に問う。奴は口の端を吊りあげながら手に持っていたものを見せた。

く、十字架?十字架だと・・・っ!?


一誠 「フェニックスだろうともお前は『悪魔』だ。悪魔は聖なる物や攻撃を受けると激しい痛みを受ける、

    俺は人間だから十字架を触れる事が出来る訳だ。更に言えばこの十字架は其処らの十字架とは違い

    数十倍の聖なる力がこの十字架に宿されている」


ライザー 「くっ!」


再生能力を持つフェニックスの力でも聖なる力を受けたダメージは直ぐに回復できない・・・っ!


一誠 「フェニックスの不死身の力、聖なる力・・・その二つを手にした俺は現時点でお前を超えている。

   ライザー、チェックメイトだ。」


ライザー 「ふ、ふざけるな!」


炎の魔力を奴にぶつけるが奴は上空に退避した


一誠 「降参するつもりはないのか?」


ライザー 「当り前だ!まだ負けていない!」


全身に伝わる激痛を耐え両手に炎を纏わせ殴りかかるが完全に俺の動きを見切って避けやがる―――くそぉ!


一誠 「しょうがない・・・お前を完膚なきまでに攻撃する」


懐からもう一つの十字架を取りだし握りしめ構えだした。二つも十字架を持っていたなんて!あの攻撃をもう

一度食らったら・・・やばい!一旦、距離を置いて―――


一誠 「距離を置いて遠くから攻撃しようとでも思ったか?」


ライザー 「っ!」


俺の考えを読み離れようと移動する俺に同じスピードでついてきやがった!


ライザー 「くそぉ!」


一誠 「当らない」


俺は焦り拳の突きを繰り出すが中々当たらない事に更に焦ってしまう


一誠 「はっ!」


ドスンッ!


腹部に重い一撃を喰らってしまい再び全身に激痛が襲われる感覚が伝わり駒の形をした壁にまで吹っ飛んだ。

い、意識が・・・・・


一誠 「さて、此処までだ。ライザー」


奴の声に目を見開いて顔を上げると右腕に二つの十字架を握り持ち赤龍帝特有の倍加の力をしていた。

俺の背中が冷たいものを感じた上に顔が一気に青褪めた事を解った


ライザー 「くっ、ま、待て!わ、解っているのか!?この婚約は俺達悪魔の未来の為に必要で大事なもの

      なんだぞ!?お前の様な何も知らない人間の小僧が如何こうする様な事じゃないんだ!」


焦りながら立ち上がり今回の婚約の重要さを説明するがあいつは俺に近づいてくる


一誠 「そうみだいだな。だけど」


俺の視界が奴の姿が消えたと思えば


ライザー 「はっ!?」


一誠 「俺には関係無い」


ドゴォンッッ!!!


十字架を持った拳で俺の腹部を深く突貫した


ライザー 「がはぁ!」


血反吐を吐きながら後ずさり


ライザー 「お、俺が、人間に、こ、こんなことで俺が・・・」


ドサッ


そう一言漏らし、俺は床に倒れながら意識を失った。


-21-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える




ハイスクールD×D 15 限定版 陽だまりのダークナイト
新品 \4725
中古 \
(参考価格:\4725)