小説『ハイスクールD×D改』
作者:ダーク・シリウス()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

バーン!バーン!


球技大会を知らせる花火が空に響く今日の天気予報だと夕方から雨が降るみたいだ。


その前にこの大会が終わるだろうから気にする必要もないか


「兵藤!俺達のクラスはサッカーだってさ」


一誠 「そうなのか?解った」


クラスメイトにそう伝え和樹へ顔を向けると顔の表情が少し雲が掛かっていた


和樹 「サッカーか・・・やった事無いよ」


一誠 「俺だってそうだぞ?・・・まあ、当って砕けろ、だな」


和樹 「砕けちゃあ本末転倒だよ?」


一誠 「・・・・・そうだな」


俺と和樹、クラスメイトはユニフォームに着替える為に更衣室へ歩を進める最中


「兵藤って確か文武両道だったよな?」


一誠 「そうだけど・・・・・それがどうした?」


「いや、若しかしたらこの試合は勝てるかなって思ってさ」


一誠 「余り期待しないでくれるとやりやすいんだが・・・・・」


俺がクラスメイトの一人にそう言うとハハハ・・・・・と苦笑した。


一誠 「だけど、勝負事なら勝つつもりで行くから安心しろ」


「おうっ!そうだな!」


和樹 「僕も頑張るよ!」


「よし!皆!他のクラスに勝つぞ!」


『おおおっ!』


勝つ事に一致団結した俺達だった。




「試合開始!」


ホイッスルの高い笛の音と同時に俺達のクラスと他のクラスのサッカーの試合が始まった。

最初はクラスメイトの一人が相手のラインまでドリブルしながら走って行く最中、

ボールを奪おうと相手チームがドリブルするクラスメイトの横に並んだ

敵わないと悟ったのかボールを後ろに蹴って背後に居た他のクラスメイトに回した。


「おりゃっ!」


ドッ!


何を思ったのかボールを力一杯蹴り上げた。弧を描いて行くボールの先は相手のゴールに向かって行った。


「行け!兵藤!」


一誠 「(此処で俺かよ!?くそっ!)解った・・・・・よっ!」


普通の人間じゃ有り得ないジャンプ力で弧を描いて相手のゴールに向かっているボールに

近づき右足の回し蹴りでボールを蹴った。風を切る程の早さでゴールに突っ込んで行った

ボールは何時しか炎に包まれ龍と化となった。


「はあああっ!?」


その光景を見て仰天しながらも勇敢にも受けようとする相手のチームのゴールキーパー

だった。―――だが、炎の龍と化と成ったボールの前では無に等しかった。


ズドンッ!


ボールがゴールに入りネットに突っ込むがその勢いに負けてゴールは数メートル離れて

行ったところで漸く止まった。相手のゴールキーパーと言うと


「・・・・・」


両腕を突き出したまま気を失っていた。グランドに着地するなりクラスメイト達が俺に

駆け寄って来た


「兵藤!今の一体何だ!?凄すぎだろう!」


「俺は感動した!あんな光景を見られて俺は幸せだ!」


「帰宅部だなんてもったいない!今からサッカー部に入らないか!?」


和樹以外のクラスメイト達が瞳を輝かせて俺に迫って来た。


一誠 「まだ試合が終わっていないんだから後にしてくれ!」


「絶対だぞ!?」


「兵藤!もう一度、今の蹴りを見せてくれ!俺が子供の頃からの夢だったものが今!

目の前に実現したんだ!」


お前の夢って俺がした事か!?って、和樹?どうして俺をジィっと見る?お前の瞳から

「僕も負けていられない・・・・・」と、伝わってくるんだけど・・・・・


和樹 「皆!僕も一誠と同じ事が出来るから僕にもボールを回して!」


「マジか!?すげえ!この試合は勝ったのも当然だ!」


「よしっ!兵藤と式森にボールを回すぞ!」


『おおおおおっ!』


その後、更に一致団結した俺達のチームは「あれは虐だ」と言われてもしょうがない程の

点数で相手のクラスに勝った。そして、大会は部活対抗戦の時間となった―――。初戦は

如何やら、オカルト研究部と野球部の様なので俺と和樹は見る事にした。だけど


「狙え!兵藤を狙うんだ!」


「イッセーを殺せぇぇぇ!」


「アーシアちゃぁぁぁぁん!ブルマ最高ぉぉぉぉぉぉ!イッセー、てめぇは死ねぇぇぇ!」


「お願い!成神を倒して!リアスお姉さまの為に!朱乃お姉さまの為にも

変態でエロ魔神の成神を倒してぇぇぇぇぇ!」


「右か!正面か!?それとも左か!」


「アーシアさんを正常な世界へ取り戻すんだ!」


「殺せぇぇぇ!死ねぇぇぇぇ!ロリコンは俺だけでいいんだぁぁぁ!」


「出てこなければやられなかったのに!どうして出て来たんだ!?」


成神 「うおおおおおっ!?てめぇら、ふざけんなぁぁぁぁ!」


駒王学園に通う全生徒達から俺が今まで感じた事が無いほどの悪意がこのグラウンドに

漂っていた。主に成神の原因で・・・しかも集中攻撃を喰らわれている

良い意味でも悪い意味でもあいつ以外当てる事しかできないだろうな


一誠 「残念、俺もやってみたかったな」


和樹 「僕としてはあんな中で試合するのはごめんだけどね・・・・・(汗)」


このグラウンドの現状を見て冷や汗を流す和樹を横目に俺はとある人物を見詰める―――

木場だ。何時もと様子がおかしい。何故か上の空だ。遠い目で試合に集中して居なく

一人の野球部が木場に向けてボールを撃ち出した。


成神 「何ボーッとしてやがるんだ!」


木場 「・・・・・あ、イッセーくん?」


自分に向かってくるボールを避けようとも受け止めようともせずにいる木場に成神が

庇おうと前へ出た。だけど、ボールの軌道がズレた。フォークボールの様に降下していく

球体は、勢いだけは衰えずに成神の下腹部へ―――


ドォォォォォォンッ!


成神 「―――ッ!?」


予想以上の激痛に悶絶してボールが当った場所を押さえながらその場に倒れ込んだ成神に

俺はそれをみて爆笑した


和樹 「うわぁぁぁ・・・・・あれは痛いよ」


一誠 「あははははっ!あっはっはっはっ!やべぇ、超面白い!はははっ!」


てか、今の野球部のやつ凄いコントロールだったな。ボールが違えどちゃんと

フォークボールができていたぞ・・・・・おっ、成神が小猫に引きずられてアルジェント

と何処かに行ったな


リアス 「イッセーの弔い合戦よ!」


その後、結果は言わずともオカルト研究部の勝利に終わった。しかし、木場の様子が

おかしいのは解った。・・・・・そう言えば和樹の父親に渡された木場の情報の中に

気に成った文字が記されていたな。確か―――『聖剣計画』

-30-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える




ハイスクールD×D 15 限定版 陽だまりのダークナイト
新品 \4725
中古 \
(参考価格:\4725)