小説『ハイスクールD×D改』
作者:ダーク・シリウス()

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ジェイルside



一誠 「それじゃあ行ってくる」


和樹 「行ってきます。」


『行ってらっしゃいませ。一誠様、和樹様』


一誠くんと和樹くんの二人は学校に登校する為リビングを後にした。彼らの専属メイドである二人は玄関まで

送り迎えをしに行き再び私達が居るリビングに戻って来た。―――さて、マイクを懐から取り出してスイッチ

を入れて言葉を発する


ジェイル 「では、はじめようではないか!」


「第一回!チキチキ一誠くんの授業参観に参加」と私がマイクに向けて発すると『わあああぁぁぁぁぁ!!』

と、声を高らかに上げて彼女達は盛大に盛り上がった。そう、彼女達が愛してやまない彼の授業参観の参加を

したいと言うのだが人数が多いのでそれが不可能な事により私とダンタリオン教授が考えに考え抜いた結果、

こうする事にした。


ジェイル 「では、ダンタリオン教授からのルールの説明に入る」


ダンタリオン 「解りましーたぁ!ではルールの説明を入りますよぉー?ルールは簡単!この箱に黒いカプ

        セルを入れてー」


彼の手とテーブルは中央に円型に切った黒い箱が有りそこに黒いカプセルを入れた。


ダンタリオン 「皆さんの人数分の黒いカプセルの中にたった三つだけ、アタリが入っておりまーす!その当

        たりを引いた者だけが?」


『授業参観の参加にできる!』


ジェイル 「それでは、皆カプセルを取ってくれたまえ!」


全員がカプセルを手に取るまで待っていて十数秒後、手に取ったことを確認して私は開封の指示をする


ジェイル 「では、開けたまえ!参加が出来る者は誰だ!?」


そして、アタリを引いた三人はこの後、学校に向かった。



――――――――――――――――――――――



駒王学園



一誠side



授業始まる時間まで、俺と和樹は会話をしていた。


和樹 「そう言えば駒の方はどうするの?」


一誠 「まだ保留。取り敢えず俺、和樹、黒歌の三人で参加の予定だ」


和樹 「そうなんだ。早く『バ、バカかぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁあああああっ!な、何を大衆の面前で取り

    だしてんの!?』・・・・・この声って」


このクラスに響く程の絶叫が聞こえた。クラスのみんなも一瞬、言葉を止めてしまう程だ。そして、この絶叫

の声音を出した張本人は―――あいつだ


一誠 「成神だな。何を叫んでいるんだ?」


和樹 「関わらない方がいいかもね、『さわらぬ神にたたりなし』って言うし」


一誠 「そうだな。聞かなかった事にしよう。」


ガラッ!と前の教室の扉が開き俺達の担任の先生が入って来て教卓に立った


「席に着けー!授業を始めるぞー!日直、号令!」


「起立!礼!さようならー!」


「あぁ、さようなら・・・って帰るんじゃない!」


何時も通りボケとツッコミが始まった。こうして、今日も楽しい学校生活が始まったその後、授業が始まり開

け放たれた後ろの扉からクラスメート達の授業の姿を見ようと参観してきた親達が入ってくる周りの皆も親が

いる事で、緊張する表情になった。あっ、和馬さんと七海さんだ。手に最新のビデオカメラを持っている


和馬 「和樹!頑張るんだぞぉ!お前の授業の映像を撮るからな!」


七海 「しっかり頑張りなさい!」


教室に入って早々、和樹の両親が大声で開口一番を発した。クラスメート達は大声で発した和樹の両親である

和樹を一点集中して見る。注目された和樹は顔を赤く染めてしまって皆からの視線を逃げる様に顔を机に突っ

伏した。すると和樹の両親が今度は俺を見て口を開いた。え?まさか・・・・・


和馬 「勿論、一誠くんもだよ!頑張りたまえ!」


七海 「撮った映像は後で観賞用として渡しますからねー!」


二人共!俺にまで撮らないでください!恥ずかしい!


和樹 (一誠。―――キミも道連れだ)


一誠 (いやだあああぁぁぁぁぁっ!!!)


念話で悲鳴じみた絶叫の声音を発した俺だがこの教室に居る筈もない上に知っている気を感じた。俺は恐る恐

る背後―――クラスメートたちが立っているところを見ると


『・・・・・』


なっ、何でウーノ、トーレ、セインが此処にいるんだ!?


セイン (やっほー!イッセー、見に来たよ)


一誠 (何で此処に?)


三人に念話で話かけ訊くとウーノが答えてくれた


ウーノ (勿論、貴方の授業の様子を見に?)


トーレ (それと、映しな)


一誠 ≪へ?・・・・・は?≫


トーレの発言で誰かに見られている視線を感じた。その場所を辿ると机に小型の蜘蛛の機械がいた。ジェイル

の仕業か!


トーレ (イッセーが居なくなった後、参加の権利を平等に決めていたんだが、それでも納得できない者が多くて)


ウーノ (急遽、Dr.にお願いして生中継できる様に創って貰ったの)


セイン (今でもその映像はあっちにも映っているよ?それに会話もできるようになっているから)


万能な盗撮器だな!?ジェイルたちなら不可能な事を可能にできるから怖い!


「では、授業を始めます!本当ならこの時間は国語なのですが、急遽とある作業をして貰います」


先生が真面目に授業内容の変更を言い渡す。何するんだ?


担任 「皆にはこれをやって貰います。」


全員に見える様に教卓から取り出して見せた物は・・・紙粘土だった。


――――――――――――――――――――――――――――――――


「いいですかー、今渡した紙粘土を好きな物に作ってください。何でもいいです。簡単な物や難しい物でも良

い自分が今脳に思い描いたありのままの表現を形にして作ってくださいでは、始めてください」


クラスメート全員の分の紙粘土を受け取り席に座った俺達に先生はそう言った。周りの皆は久し振りの粘土に

触れて楽しそうに捏ね始めた。さて、俺は何をしようか・・・


ガイア (一誠、悩んでいるのなら提案が有るのだが)


蜘蛛からガイアの声が発した。あぁ、そう言えば会話もできるんだったな


一誠 (何だ?)


ガイア (我等を作って貰えないか?)


一誠 (ガイア達の像か?)


ガイア (あぁ、駄目か?)


ん〜、これと言って何もなかったし丁度いいか、


一誠 (解った。俺の出来栄えを見ておけよ?)


ガイア (あぁ、皆と一緒に見ているからな)


さてと、頑張って捏ねますか!


二十分後、机には大きな桜を後ろに兵藤家全員が集合写真みたいに並んだ像が出来上がった。うん、最高傑作


「兵藤・・・お前」


何故か俺の肩に先生が驚きの声を口から発しながら手を置く


『おおっ!』


「凄い!完璧じゃない!」


「それにあの美女、美少女達は一体誰だ!?」


「くそー!イッセーにあんな綺麗な女性達と知り合いがいるとは・・・羨ましい!」


「いいなぁー、私の像も作って欲しいなー」


「あの子、凄いわね」


「才能なのかしら・・・・・?」


七海 「あらあら、上手ねぇ」


和馬 「うむ、和樹も作ってくれるなんてアイツも幸せだな」


クラスメートやその保護者から歓声が沸いた。


「凄いじゃないか、兵藤!繊細に細かく切れ目があって、まるで本物の様だ!それに、ここにいる式森にそっ

くりだぞ!それと質問だが、この人達は誰なんだ?」


一誠 「秘密です。」


俺はそう答えると授業が終わる。



――――――――――――――――――――――



お昼休み



和樹 「それにしても、凄いね。此処まで再現できるなんて、」


ウーノ 「そうね。私の顔も間違いなく同じだわ」


セイン 「此処まで再現するのに結構大変だったんでしょ?」


一誠 「皆の顔を思い浮かべながら創ったからな。大変ではないよ」


トーレ 「イッセー・・・・・」


この場に和樹達や和馬さん達に俺の出来栄えを見せると蜘蛛型の機械からも話かけてきた


さくら (にゃはは、本当に上手だ)


ルシファー (ずっと私達を見ないとできない程だわ)


セッテ (イッセー、嬉しいです)


ウエンディ (私もっス!)


一誠 「どう致しまして」


和馬 「一誠くん、これからも和樹と一緒によろしく頼むよ」


七海 「この子も幸せに暮らしている事も知っていますからね」


一誠 「はい、解りました」


『ありがとう』


一誠 「それに・・・うん?」


続けて言葉を発しようと口を開いたが廊下が何やら騒がしい事に気付いた


『キャワイイ〜!』 


『ハァ!ハァ!ハァ!萌えだ!此処に萌えがいるぞ!』


『レヴィアた〜ん!こっち向いて〜!』


『レヴィアた〜ん!』


カシャッ!カシャッ!カシャッ!


大勢の人の声とカメラのシャッターを切る音が聞こえた。


トーレ 「写真の音?」


セイン 「それに今【レヴィアタン】って、」


一誠 「・・・レヴィアタンはそこにいるか?」


レヴィアタン (勿論居るよ!一誠くん!私は大勢の人に写真なんて撮られてないよ!)


だよな・・・・・いや、もう一人(・・)存在しているか?でも、何で此処に?


一誠 「気になるな。ちょっと見てくる」


『私達も』


和樹 「行くよ」


七海 「私達は教室にいますね」


和馬 「行ってらっしゃい」


廊下に出て騒ぎのもとに行くと廊下に出た俺達の目に入った光景は


セイン 「うわぁ〜・・・何アレ」


カシャ!カシャ!と、フラッシュが焚かれカメラを持った男共が廊下の一角で何かを撮影していた。―――って、授業参観に参加した父親か?中には此処の男子もいるぞ


トーレ 「この男どもの中心部に騒ぎの元が居る訳の様だな」


ウーノ 「これじゃあ確認ができないわね」


一誠 「確かに解らないな・・・・・追っ払うか」


俺は膨大な殺気を出すと男子と授業参観にきた父親達が突然、自分に向けられた殺気を感じ背後に居る俺に振

り返った


一誠 「邪魔だ。自分のクラスとその息子のクラスに入っていろ」


『ヒイッ!?』


アレほどいた人だかりが、蜘蛛の子が散っていくように居なくなった。父親と男子は我先にクラスに戻って行

った。そして、廊下に残っているのは俺と和樹とウーノ、トーレ、セイン。そして、グレモリー先輩と成神に

木場、アルジェント、姫島先輩と生徒会のメンバーの匙とその女子に騒ぎの原因であろう少女だけだ


リアス 「今の殺気は貴方なの!?」


一誠 「そうだけど?まあ、俺がするまでもなかったな。匙たち生徒会メンバーが騒ぎを収めに来たようだっ

たみたいだ。悪いな?」


匙 「い、いや、気にしないでくれ」


和樹 「どうやら彼女が原因の様だけど・・・・・誰ですか?この魔法少女もどき」


リアス 「そ、それは」


言いづらいのか目が泳いでいる。さっきレヴィアタンって聞こえたけど・・・・・ま、まさかな?


匙 「あんたはどちら様です?って、もし親御さんですか?そうだとしても場に合う服装でくるもんでしょう?」


「えー、だってこれが私の正装だもん☆」


生徒会の仕事として注意を促すが可愛らしくポージングして聞き耳を持たない。奥歯をギリギリ鳴らす匙だ

が、グレモリー先輩を確認するなり頭を下げる。


匙 「これはリアス先輩。丁度良かった。いま魔王さまと先輩のお父さんをご案内していたところなんです

   よ」


そう言って匙が廊下の後方へ顔を向けるとシトリー先輩先導のもと、紅髪の男性二人が近づいてい

た。・・・・・何で魔王が此処に居るんだよ。魔王の仕事はどうした仕事


ソーナ 「何の騒ぎですか?サジ問題は簡潔に解決にしなさいといつも言って―――」


厳格なシトリー先輩がそこまで言いかけ、魔法少女もどきを見かけるなり、言葉を止めてしまった。


「ソーナちゃん!見つけた☆」


魔法少女もどきはシトリー先輩を見つけると嬉しそうに抱きついた。そして、紅髪の男性二人の内の一人が俺

に気づいた―――アルマス・グレモリーだ。にこやかな表情を浮かべながら俺に話かけた


「久しぶりだね。元気にしていたかね?」


一誠 「お久しぶりです。アルマスさん、サーゼクスから伝言聞きました?」


「ああ、聞いたとも。是非、我が家に遊びにおいでくれたまえ」


一誠 「必ず、それと此処に来たのは―――」


サーゼクス 「父上と共にリーアたんの授業を見に来たのだよ。それにしても、ああ、セラフォルーか。キミ

       もここへ来たんだな」


リアス 「お兄様!私の愛称に『たん』付と呼ばないでください!それとイッセー。先程の質問を答えるけど

     この方はレヴィアタン様よ。あの方は現四大魔王の一人、セラフォルー・レヴィアタンさま。そし

     てソーナのお姉様よ」


成神 「ええええええええええええええええええええええええええええええええええッ!?」


成神がいきなり絶叫して廊下に木霊する。・・・・・やっぱりそうだったか、和樹達を見るとこの魔法少女も

どきがレヴィアタンだと聞いて目を見開いて声を呑んでいた


一誠 「この魔法少女もどきがレヴィアタンの名を名乗る現魔王だったとは・・・・・何でコスプレをしてい

    るんだ?」


セラフォルー 「だって、お気に入りだもん☆」


そっ、そんな理由でかよ・・・・・?


一誠 「そう言えば名乗ってなかったな。始めまして、俺は兵藤一誠」


セラフォルー 「始めまして☆私は、魔王セラフォルー・レヴィアタンです☆ 『レヴィアたん』って

        呼んでね☆」


ピースサインを横向きでチェキする魔法少女もどきの魔王レヴィアタン―――軽い、軽すぎる。この魔王は超

軽すぎるぞ


一誠 (レヴィアタン、自分の名を継いだ者を見た感想はどうだ?)


レヴィアタン ≪・・え・・・い≫


少し気になって元、魔王であるレヴィアタンに訊いてみたらボソリと呟いた途端


レヴィアタン (有り得ない、有り得ない、有り得ない、有り得ない―――)


ベルゼブブ (やばい!レヴィアタンが壊れた!?)


アスモデウス (きっと、こんな超軽い魔王とは思えなかったんだろね)


ルシファー (取り敢えずレヴィアタンを此処から離れさせないと!)


向こうで騒ぎだした。レヴィアタン、帰ったら慰めてあげるから壊れないでくれ・・・・・


セラフォルー 「ねぇ、サーゼクスちゃん。この子達が噂のドライグくんとソーナちゃんが言っていた

        兵藤くん?」


おいおい、魔王がちゃん付けかよ。いいのか?許されるのか?


サーゼクス 「そうだよ、彼が『赤い龍』を宿す者、成神一成くんと彼が兵藤一誠くんだ」


おい!あんたも『ちゃん』付けに反論しろよ!それ以前に突っ込まないのか!?もしかして冥界に居る時でも

そう呼ばれているのか!?この二人は変だと思うのは、俺だけか!俺だけなのか!?


和樹 「大丈夫だ。僕達もそう思っているから」


『うんうん』


セラフォルー 「あらあら、グレモリーのおじ様」


「ふむ・・・・・。セラフォルー殿。これはまた奇抜な衣装ですな。些か魔王としてはどうかと思います

が・・・・・」


『同感です』


俺、和樹、シトリー先輩が異口同音でアルマスさんの言葉に賛同した。


セラフォルー 「あらあら、おじ様☆ 御存じて無いのですか?いまこの国ではこれが流行ですのよ?」


グレモリー 「ほう、そうなのですか。これは私が無知だったようだ」


和樹 「いやいや!それは一部の人間だけです!」


一誠 「違う!この日本はそんな流行なんてない!勘違いしないでくれ!」


サーゼクス 「ハハハハ、父上。彼らの言う通り、流行っておりませんので信じてはなりませんよ」


日本の流行りを誤解されては困ると必死になって否定する俺と和樹にサーゼクスも助け舟を出してくれ

た・・・・・ありがとう、俺の中のサーゼクスの好感度が上がったぞ


成神 「ぶ、部長、俺の想像をはるかに超えて軽いノリなんですけど、そのレヴィアタン様が・・・・・」


リアス 「ごめんなさい、言うのを忘れていた―――いえ、言いたくなかったのだけれど、現四大魔王さま方

     は、どなたもこんな感じなのよ。プライベート時、軽いのよ、酷いぐらいに」


今、可笑しな言葉がグレモリー先輩から発せられて俺の耳に届いた。俺は念の為にもう一度聞く事にした。―

――覚悟を決めて


一誠 「グレモリー先輩。目の前にいるサーゼクスとセラフォルーを入れて残りのベルゼブブとアスモデウス

   もプライベート時は超軽いノリなのか?」


グレモリー先輩はため息を零しながら首を縦に振るだけであった。すると、蜘蛛型の機械からレヴィアタンが

再び「有り得ない」と、言う事実を否定する言葉が聞こえたけど―――


(有り得ない、有り得ない、有り得ない、有り得ない、有り得ない、有り得ない、有り得ない―――)


ルシファー、アスモデウス、ベルゼブブも事実を否定する様な言葉を発してしまった!


メイビス (皆!しっかりしてください!)


ウエンディ (ヤバイっス!何か黒いオーラが出てるっスよ〜!?)


ディエチ (あれは、近づきたくないよ)


オットー (怖いよ・・・・・)


あっちでは更なる混沌に成っているようで俺は心配でしょうがなくなった。帰ったら慰めよう・・・・・


和樹 「あの冷静沈着な会長が目元を潤ませて、走って行っちゃった・・・・・」


どうやら少し、考えていたら


セラフォルー 「待って!ソーナちゃん!お姉ちゃんを置いてどこに行くの!?」


ソーナ 「ついてこないでください!」


セラフォルー 「いやぁぁぁん!お姉ちゃんを見捨てないでぇぇぇぇぇっ!ソーたぁぁぁぁぁん!」


ソーナ 「『たん』付けはお止めになってくださいとあれほど言っているではありませんか!お願いですから

     今は一人にさせてください!」


セラフォルー 「ソーたん!そんな事言わないでぇぇぇぇ!!!」


ソーナ 「もう!いい加減、妹離れしてください!」


セラフォルー 「絶対にソーたんから離れるなんて嫌だよぉぉぉぉっ!」


・・・・・魔王姉妹の追いかけっこが始まっていた。おいおい、生徒会会長が廊下を走っていいのかよ


サーゼクス 「うむ。あれなら、これから先シトリー家は平和だ。そう思うだろう、リーアたん。」


リアス 「お兄さま、私の愛称を『たん』付けで呼ばないでください・・・・・」


サーゼクス 「そんな・・・・リーアたん。昔は「お兄さま!お兄さま!」と何時も私の後ろをついてきたの

       に・・・・・。リーアたんも反抗期の時期に・・・・・」


ショックを受けるサーゼクス。でも、七割はショックで残りの三割はからかいが入っているな


リアス 「もう!お兄様!どうして此処で幼少時の私の事をーーー」


パシャ!


怒ったグレモリー先輩を写真に撮るアルマスさん。感無量の様子だった。


「いい顔だ、リアス。よくぞ、此処まで立派に育って・・・・・。此処に来られなかった妻の分まで私は今日

張りきらせて貰おうか」


リアス 「お父さま!もう!」


魔王一家って、こんなのばかりなのだろうか。平和と言うか、人間の親子関係と余り変わらないなぁ


「おお、そうだ。イッセーくん」


『はい?・・・・・えっ?』


アルマスさんに呼ばれて返事をするが成神も俺と一緒に返事をした。そう言えばこいつも「イッセー」って呼

ばれていたな・・・・・。間際らしい


「すまない、兵藤くんの方だ。イッセーくん、記念に私の娘と一緒に撮らせてもらえないだろうか?妻の希望

でもあるのだよ」


『えっ!?』


一誠 「構いませんよ」


「ありがとう。リアス、イッセーくんの横に立ってくれ」


リアス 「・・・・・わかりました」


渋々といった表情で俺の隣に立った。俺より成神と撮りたかったんだろうな


「・・・・・リーアたん。もう少し表情を柔らかくできないか?」


リアス 「お父さままで私の愛称を『たん』付けで呼ばないでくだ―――」


顔を真っ赤に染めながらグレモリー先輩はアルマスさんに抗議をしようとしたがすかさず写真を撮った


「うむ、最初の頃よりは良い表情だ」


リアス 「〜〜〜ッ!?」


清々しそうに言うアルマスさんにしてやられた!?とそんな顔をするグレモリー先輩に俺は苦笑した


サーゼクス 「兵藤くん、式森くん。ちょっとこっちに来てくれないか?」


俺と和樹を呼ぶサーゼクス。何だ?不思議に思いながらウーノ達を教室に戻る様に言って俺達を呼んだ本人の

処へ向かった


サーゼクス 「実はキミ達にも参加して欲しい会議が有ってね」


和樹 「会議?もしかして先日の事件の事・・・・・ですか?」


サーゼクス 「うむ。キミ達も関わってしまったのだからね」


やっぱり会議に参加しないとダメか・・・・・


サーゼクス 「会談は数日後だ。場所は新校舎にある職員会議室だ。時間は深夜だろうね。」


一誠 「って此処でするのかよ!?」


サーゼクス 「そうだよ。この学園はどうやら何かしらの縁が有る様だ。古のレーティングゲームの覇者の子

       供のキミと神魔導師、私の妹であるリアスと伝説の赤龍帝、聖魔剣使い、聖剣デュランダル

      使い、魔王セラフォルー・レヴィアタンの妹が所属しコカビエルと白龍皇が襲来してきた。これ

       は偶然で片づけられない事象だ。様々な力が混じり、うねりとなっているだろう。そのうねり

       を加速度的に増しているのは、成神一成くん―――赤龍帝の彼だと思う」


一誠 「だったら、殺した方がいいのか?」


そう提案すると苦笑して首を横に振る


サーゼクス 「それは勘弁してくれるかな?せっかく伝説のドラゴンが悪魔側に来てくれたのだから。それ

      に、妹は彼の事を大切にしてくれる。あんなに楽しそうなリアスは冥界でもそうそう見れなかっ

       た。きっと、今は毎日楽しいのだろう。それは彼のお陰だと私は思っている。」


和樹 「―――もしかして婿養子にでもしようとしています?」


サーゼクス 「ああ、そうだよ。おっと、この事は彼には内緒にしてくれ」


一誠 「俺には関係ない話しだからな。言うはずもないさ」


そう、俺には関係ない事でどうでもいい事だ。成神がどうしようが構わない。その後、少しだけ話すとサーゼ

クスがグレモリー先輩と姫島先輩を連れて何処か消えた。俺と和樹は特に何もすることが無いのでアルマスさ

んと別れ、自分の教室へ戻る事にした。数時間の時間を掛けて授業参観は無事に終わった



――――――――――――――――――――――



とある部屋


部屋には白龍皇であるヴァーリと6対12枚の常闇の羽を持つ堕天使アザゼルがいた。


ヴァーリ 「アザゼル。俺も会談に出席しないとダメかい?」


アザゼル 「当然だ。お前は白龍皇だからな」


ヴァーリ 「そうか、ふふふ」


アザゼル 「どうした。急に笑い出して」


滅多に笑わないヴァーリを見て怪訝する


ヴァーリ 「いや、あの学園に戦ってみたい強者がいてね。また会うのが楽しみなんだ」


アザゼル 「戦いたいのか?」


ヴァーリ 「ああ。戦ってみたいね」


アザゼル 「・・・・・相変わらずの戦闘狂だな。お前は長生きできないタイプだぞ」


相変わらずの戦闘狂に呆れため息を零す


ヴァーリ 「いいさ、長生きなんて興味がない。ただ、俺はこの時代に生まれた事を残念に思うよ。神がいな

      い世界。俺は神と戦って倒してみたかった」


アザゼル 「戦闘狂であるお前らしいな。んで?強者を全部倒した後、お前はどうするんだ?」


ヴァーリ 「・・・・・死ぬよ。俺はそんなつまらない世界に興味がない」



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