小説『ハイスクールD×D改』
作者:ダーク・シリウス()

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転校生&白龍皇再び&古の神器&新たな仲間と家族(3)





禍の団へ向かおうとしたが何処に本拠地が有るのか解らない事に気づいた上にカギとなるものと箱を持ってい

ない事に気づき、家に帰る事にした。


一誠 「ただいまぁー」


リーラ 「お帰りなさいませ、一誠様。皆様方は既にリビングに御集まりです」


やはり俺を出迎えたのは俺の専属メイド、リーラ・シャルンホルストだった


一誠 「和樹と一緒に来た龍牙は?」


リーラ 「既に自室にご案内して今は皆様とリビングでお待ちしております」


「そうか」と呟き俺もリビングへ向かう。リビングに入る扉を開くとジェイルとダンタリオン以外の全員が

ソファーや椅子に座っていた。


和樹 「お帰り、話は何だったの?」


一誠 「禍の団の勧誘だった」


『っ!?』


その一言で皆は大きく目を見開いた。そうだよなぁ、やっぱり驚いたか


ルシファー 「それで、どう答えたの?」


一誠 「勿論、断った。だけど、断ったら強制的に連れて行かれそうになって戦闘になった」


レヴィアタン 「その後はどうなったの?」


空間を歪ませ其処に手を突っ込みヴァーリを掴み引きずり出す


ヴァーリ 「・・・・・うっ」


一誠 「異空間に閉じ込めていた。それと、気分はどうだ?ヴァーリ」


ヴァーリ 「・・・・・此処は?」


カテレア 「兵藤一誠の住処です。ヴァーリ」


座り込み周りを見て呟きの問いにカテレアが教える。カテレアの存在にヴァーリは少し驚いた


ヴァーリ 「カテレア?どうして此処に・・・・・それに兵藤一誠の住処だと?俺は連れてこられたのか?」


一誠 「アザゼル達が駈けつけてきたから此処でお前と話そうと決めたんだ」


ヴァーリ 「そうか、アザゼルが・・・・・それで、話とは何だ?」


俺の顔を真っ直ぐ捉え尋ねるが、アルビオンが突然大声で発した


アルビオン 『―――っ!どうして此処にいる!?魔王よ!神よ!』


ルシファー 「どうしてって、私達は此処に住んでいるのだから当然でしょ?」


メイビス 「あの時はよくも、私達の戦争を乱しに乱してくれましたね」


そう言えば、アルビオンと此処にいないドライグはルシファー達と戦っていたな。直接会うのがこれが

初めてか


ヴァーリ 「―――魔王?神?兵藤一誠、どう言う事だ?」


一誠 「ん?ああ、魔王と神は戦争で死んだ事になっているのはあの時の会談で聞いただろう?」


俺がそう訊くと「ああ」と頷く


一誠 「魔王と神は死んだ事になっているけど実際は・・・・・生きているんだよ。魔王と神は」


ヴァーリ 「・・・・・じゃあ」


一誠 「お前の目の前にいるのが死んだ事になっている魔王と神だ。そうだろう?アルビオン」


アルビオン 『ああ、その通りだ。ヴァーリ、こいつ等は我ら二天龍を封印した四大魔王と神だ』


白い龍の言葉に驚きのあまり声を呑む。


レヴィアタン 「私の従妹がお世話になったね?」


ヴァーリ 「貴女が、レヴィアタン?」


レヴィアタン 「うん、私がレヴィアタンだよ!」


はい!と、元気よく手を上に翳すレヴィアタン


ヴァーリ 「アスモデウスは―――」


アスモデウス 「私がアスモデウスよ」


口を開き自分がそうだと言葉を発するアスモデウス


ヴァーリ 「ベルゼブブは―――」


ベルゼブブ 「私がそうだ」


腕を組みながらそう言うベルゼブブ


ヴァーリ 「では、貴女が神か?」


メイビス 「元、神のメイビスです。よろしくお願いします」


金色の翼を展開して微笑みを浮かべるメイビス


ヴァーリ 「じゃあ、ルシファーは・・・・・」


ルシファー 「私がルシファーよ。ヴァーリ・ルシファー」


一歩前に出て手を差し伸べる。ヴァーリは差し伸べられた手を重ねるとルシファーは手を掴みグイと自分の処

へ引き寄せ抱き締めた


ルシファー 「まさか、私の弟が子孫を残していただなんてね」


ヴァーリ 「・・・・・」


ダークカラーが強い銀髪を撫でる。そして、慈愛に満ちた瞳で


ルシファー 「強く育ったわね・・・・・私の家族」


ヴァーリ 「―――っ!」


母親の様に、姉の様にヴァーリを褒めるとヴァーリが大きく目を開いた瞬間、ポロポロと涙を流し始めた


ルシファー 「今だけ泣きなさい。此処には誰も貴方を馬鹿にする人はいないわ」


ヴァーリ 「―――っ」


刹那、声を殺す様にして静かに泣き始めた。俺達は言葉を発さず見守る形になる


一誠 (家族・・・・・か)


ガイア (一誠?)


一誠 (いや、何でもない)


はぐらかす様に未だに鎧化になっているガイアに言う。今は皆が居るから寂しくないけど俺には家族が、

お父さんとお母さんが居ない・・・・・


ガイア (・・・・・一誠)


一誠 (何だ?)


ガイア (何時か、我等の子供を作ろう)


一誠 (―――ッ!?)


それだけ言うとガイアは何も言わなくなった。ガイア・・・・・お前


ヴァーリ 「兵藤一誠」


一誠 「ん?」


ヴァーリ 「ありがとう」


ルシファーから離れたヴァーリは突然、頭を下げ感謝の言葉を送られた


一誠 「いきなりだな。どうした?」


ヴァーリ 「昔、俺を生んだ両親にこの力を見せたらバケモノ扱いされ捨てられた。その後、途方に暮れる処

にアザゼルに拾われ力の使い方を教えてくれた。言わば、育ての親で有り命の恩人でもある」


コイツにそんな悲しい過去が有ったのか・・・・・


ヴァーリ 「だが、俺にもう一人の家族と言える人が俺の目の前にいた。俺はその人と会わせてくれたお前に

      感謝しているんだ。だから―――」


「ありがとう」と再び俺に感謝の言葉を送った


一誠 「気にするな。元々はお前を連れてくる予定だったからな」


ヴァーリ 「そうか。となると、シャルバとクルゼレイもそうなのだな?」


アスモデウス 「その通り」


ベルゼブブ 「テロリストになった馬鹿を説教しないといけないからな」


怒りのオーラを纏うアスモデウスとベルゼブブ。何気に怖いんですけれど


一誠 「さて、お願いする事が有るんだが、その前に一つ聞く」


ヴァーリ 「何だ?」


一誠 「お前はこれからどうする?禍の団にまだいるつもりか?」


俺の問いにヴァーリはルシファーに一瞥して首を横に振る


ヴァーリ 「いや、俺は禍の団から抜ける」


ルシファー 「理由は?」


ヴァーリ 「俺の目的と家族が此処に存在しているからだ」


目的だと?何だと聞くとヴァーリは答える


ヴァーリ 「グレートレッドを倒す事だ」


おお、凄い事を言うな。ヴァーリ、ガイアも俺の中で笑っているぞ


ガイア 『ハハハハッ!面白い事を言うな。我を倒すだと?先ほど倒されたばかりではないか』


ヴァーリ 「確かに倒された。だから、お願いがある」


ガイア 『うん?何だ?』


ヴァーリ 「俺をこの家に住むことを許してくれ」


・・・・・はい?


一誠 「え?ヴァーリ、マジで言っているのか?」


ヴァーリ 「お前の許で強くなりたい。言っただろう?お前の強さに興味を持ったって、お前の傍にいてその

      強さは何なのか知り強くなりたいんだ」


一誠 「美猴はどうするんだよ?」


ヴァーリ 「・・・・・できれば、俺の仲間も一緒に此処に住まわせてくれ」


仲間ねぇ?もしかすると美猴だけじゃないみたいだな


ガイア 『我は賛成だ。何より我をつけ狙う輩が減るからな』


一誠 「と、ガイアは良いそうだ。まあ、俺も拒否する理由もないから別にいいぞ?」


ヴァーリ 「っ!ありが「ただし条件が有る」何だ?」


一誠 「俺をオーフィスの所へ連れて行く事だ」


感謝の言葉を発しようとしたヴァーリの声を遮り条件を言う。ヴァーリは不思議そうに「何故だ?」と俺に

質問をした


一誠 「俺に会いたがっているんだろう?なら、会いに行かないといけない上にお前の仲間を迎えに行かない

    とダメだしな」


ヴァーリ 「そう言う事なら今からでも良いか?」


ガイア 『構わん、行くぞ』


善は急げと、言うしな


一誠 「それじゃあ、行ってくる」


『行ってらっしゃい、気をつけて』


リビングを後にしようと扉を開くとジェイル達が二つの古の箱を持って来てくれた。おっと忘れていた。あり

がとうな



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――



アジト


何処かの巨大な施設に辿り着いた。其処は薄暗い場所に佇んでいた。


一誠 「此処がお前等のアジトか」


ヴァーリ 「ああ、それと、禍の団・・・・・テロリスト集団に各勢力の過激派が参加している事は

      知っているな?」


一誠 「ああ、知っている」


カテレアから聞いた情報だからな、


ヴァーリ 「だが、この集団には三つの派閥がある」


一誠 「何だと?」


ヴァーリ 「一つ、旧魔王派だ。既に知っているな?先代魔王の血を引いた者達が構成した派閥だ。二つ目は

      俺のチームだ。周りは白龍皇眷属やらヴァーリチームと呼んでいる様だが・・・・・そして、

     三つ目は英雄派。伝説の英雄や子孫や『神滅具』などで構成された派閥・・・・・此処だ」


眼前には巨大な扉が俺達を迎えた。扉を開け中に入るヴァーリに続いて俺も入る


ヴァーリ 「オーフィス、兵藤一誠を連れて来たぞ」


ソファーに静かに座り佇む腰まである黒髪の小柄な少女。黒いワンピースを身に着け、細い四肢を覗かせている。彼女がオーフィス?


ガイア (ああ、このオーラは間違いなく『無限の龍神』オーフィスのものだ)


ヴァーリの声に反応して黒髪の少女、オーフィスは俺を一瞥するとソファーから降りてトテトテと歩いてきた

が途中で足が止まり不機嫌な表情を浮かべた。何でだ?


オーフィス 「・・・・・グレートレッド、何故、此処にいる」


俺を纏う真紅の鎧に指を突きつけるオーフィス。すると、鎧が一瞬の閃光が発生して鎧が解除された代わりに

俺の目の前にガイアが姿を現し立った


ガイア 「久しぶりだなオーフィス。それにしても貴様がテロリストの親玉だと?何が貴様をそうさせただと

     言うのだ」


ドラゴンの中で最強と云われている無限を司る龍神。別にテロリストのトップにならなくてもいいと思うん

だよな


オーフィス 「―――静寂な世界」


一誠 「は?」


俺は再び問い返す。するとオーフィスはガイアを睨みつける様に見詰めて言った


オーフィス 「故郷である次元の狭間に戻り、静寂を得たい。ただそれだけ」


次元の狭間に戻りたい?だけど、次元の狭間はガイアが支配しているって聞いたけど・・・・・?


ガイア 「まだ諦めていないのか・・・・・いい加減に諦めろ」


オーフィス 「我、故郷の次元の狭間に戻り、静寂を得たい」


故郷・・・・・もしかして


一誠 「オーフィス、次元の狭間で生まれた存在か?」


質問すると俺を真っ直ぐ顔を向けて頷く


オーフィス 「我、グレートレッド、其処から生まれた。でも、我はグレートレッドに勝てない」


そう言うことか、と思いながらガイアの頭にチョップを喰らわす。痛かったのか、涙目になって俺に怒鳴る


ガイア 「―――っ!な、何をする!?」


一誠 「いや、オーフィスの言葉を聞いてどうも悪いのはお前だと思ってお仕置きしただけだ」


ガイア 「我が何をした!?」


理解できん!と抗議するガイアに溜息を吐いて説明する


一誠 「オーフィスは唯、家という次元の狭間に戻りたいだけなんだぞ?其れを何でガイアは邪魔する様な事

    をするんだ」


ガイア 「次元の狭間を支配しているのは我だと一誠は知っているであろう!?」


一誠 「知っているさ、其れを教えてくれたのはガイアだってことも」


では何故だ!と声を張り上げて訊くガイアに俺は質問する


一誠 「ガイアとオーフィスの立場を入れ替えて考えて見ろ」


ガイア 「我とオーフィスの立場―――ッ!」


立場を変えて考えた瞬間、理解したのか少し悲しい表情を顔に浮かべた


一誠 「ガイア、オーフィスの立場になった自分を考えてどう思った?」


ガイア 「・・・・・ああ、理解した。きっと我もオーフィスと同じ事をするだろうな」


彼女はオーフィスに向き直り頭を下げた


ガイア 「すまん、オーフィス。我が悪かった」


オーフィス 「我、次元の狭間に戻っても良い?」


ガイア 「・・・・・良いぞ。だが、次元の狭間の支配は我がする。文句は無いな?」


オーフィス 「次元の狭間に戻り、静寂を得れればそれでいい」


どうやら、解決した様だな。・・・・・あっ


一誠 「オーフィス、どうしてヴァーリを差し向けて俺を連れてこようとしたんだ?ガイアを追い出す協力を

    するためなのか?」


オーフィス 「それもある。でも、他に有る」


ん?他にもあるのか?オーフィスは予想外の言葉を発した


オーフィス 「我と友達になること」


『・・・・・・・・・・・はっ?』


と、友達?そんなことの為にヴァーリに連れてこさせようとしたのか?


ヴァーリ 「オーフィス。何故、兵藤一誠と友達になろうと聞いても良いか?」


オーフィス 「約束の為」


ガイア 「約束?」


俺と友達になる様に約束されていたのか?でも、誰と約束を・・・・・


オーフィス 「兵藤誠と兵藤一香と約束の為」


『なっ!?』


お父さんとお母さんとかよ!?まさか、世界中に旅に出ていた時にオーフィスと出会っていたのか!


ガイア 「あいつらの交流の広さに呆れるぞ・・・・・」


俺もそう思う。ガイア、底が知れないよ・・・・・お父さん、お母さん


オーフィス 「だから、友達になる」


ん、と握手を求める様に小さな手を突き出した。俺はジイと黒い瞳で見詰めてくるオーフィスに苦笑する


一誠 「俺と友達になってくれるか?」


オーフィス 「我、兵藤一誠と友達になりたい。誠と一香の約束を叶えたい」


一誠 「そっか、なら、オーフィス。友達になろう」


ギュッとオーフィスの手を掴み握手をした


オーフィス 「今日から我と兵藤一誠は友達」


一誠 「今日から俺とオーフィスは友達だ」


俺とオーフィスはそう言い有った後、微笑んだ。だが、ガイアは俺の腕に抱きついてオーフィスに向かって

言った


ガイア 「言っとくが、一誠は我のものだ。オーフィスにはやらんぞ」


其れを聞いて、ムッと面白くなさそうにオーフィスは俺と握手した腕に抱きついた


オーフィス 「我と兵藤一誠は友達、グレートレッドには渡さない」


ガイア 「ふざけるな!次元の狭間に戻ることを許したのに更に欲張るつもりか!?」


オーフィス 「関係無い、我と兵藤一誠は思想相愛」


ガイア 「しっ!?・・・・・ふ、ふん!我と一誠は既に愛し合っているのだ。貴様のその幼稚な姿では

    一誠を愛せまい」


おーい?その発言は誤解を招くぞ。と口を開こうとした瞬間オーフィスが黒いオーラに包まれたと思えば身体

が大きく成長した。・・・・・成長!?


オーフィス 「これで同じ」


成長したオーフィスの姿はガイアと同じ身長になり胸が豊かになった!えっ、成長できるの?


ガイア 「ぐぬぬぬぬ・・・・・っ」


悔しそうにオーフィスを睨みつける・・・・・はぁ、全く


一誠 「喧嘩するなよ」


二人を抱き寄せて宥める。二人は上目遣いで俺に言う


ガイア 「だが・・・・・」


オーフィス 「でも・・・・・」


一誠 「俺は二人が仲良くして欲しいんだ。でも、急に仲良くなれとは言わない。少しずつで良いからお互い

    仲良くしてくれ、な?」


『・・・・・』


二人はお互い顔を見合わせ一瞥すると渋々ながらも『解った』と言ってくれた


一誠 「そうだ。オーフィス、力を貸して欲しい事が有るんだ」


オーフィス 「?」


空間を歪ませ二つの古の箱とドライグとアルビオンの宝玉を取り出し床に置く


ヴァーリ 「兵藤一誠、その箱は何だ?」


一誠 「俺の両親が見つけた古の箱だ。何でも、この中に新種の神滅具が二つ入っているそうなんだ」


「ほう、其れは面白い事を聞いたな」


俺とガイア、ヴァーリにオーフィス以外に新たな声は扉が開け放たれたと同時に聞こえた。底にいたのは学生

服を着た黒髪の青年だった。学生服の上から三国志の時代の武将がよく着こんでいた漢服を羽織っていた


一誠 「・・・・・誰だ。お前」


「英雄派を仕切る者だ。名は曹操と名乗っている。三国志で有名な曹操の子孫―――一応ね」


曹操―――っ!?それに、ヴァーリが言っていた英雄派でそのトップかよ!?


ヴァーリ 「曹操、何しに来た?」


曹操 「ヴァーリが其処にいる少年少女を連れて着たのを見掛けてね、気になって後を追ったんだ」


肩に槍の柄をトントンとしながらヴァーリの問いに答える


曹操 「ヴァーリの新しい仲間なのかい?」


ヴァーリ 「オーフィスの指示で連れて来たんだ。確かに俺は勧誘したけど断れた上に戦って敗北したよ」


曹操 「はははっ!そうか、あの白龍皇が負けてしまったか!」


愉快そうに笑うと今度は俺を見詰めてきた


曹操 「キミ達は誰かな?俺は名乗ったのだから今度はキミ達の番だよ」


一誠 「兵藤一誠、これでも人間だ」


ガイア 「貴様に教える義理は無い」


俺達の自己紹介に苦笑しだした曹操


曹操 「そうか、キミが噂の兵藤一誠か・・・・・出会えて光栄だよ。それと、俺にも見せてくれないか?

    新種の神滅具とやらを」


一誠 「ああ、そうだったな。ちょっと待ってくれ」


この二つの古の箱に魔力を注ぎ込めば至る所に窪みの線が出来上がり、上下左右四つの内二つの窪みと真ん中

の窪みが左右半分に分かれて凹んでいる。二つの箱をくっ付けると、丸い三つの窪みになった。そして、もう

二つの丸い窪みは真ん中の丸い窪みに繋がる様になった。二つの窪みにドライグとアルビオンの宝玉を嵌める


一誠 「ガイア、オーフィス。この窪みに魔力を注ぎ込んでくれ」


二人は頷き、左右の窪みに魔力を注いだ刹那だったカッ!と膨大な閃光が発生して部屋を包み

古の箱は宙に浮いた。な、何だ!?


ガイア 「この現象は一体・・・・・っ!」


オーフィス 「・・・・・眩しい」


ヴァーリ 「一体何が起こると言うのだ?」


曹操 「ふふふっ、楽しみだ」


より一層に眩い閃光が辺り部屋中に広がっていく。余りの眩しさに思わず腕で顔を覆う。すると古の箱が内側

から弾け飛んで何かが光の高速で俺に飛び込んできた瞬間


ドクンッッ!


俺の体が大きく脈を打って体中に激痛が脳に伝わった


一誠 「ぐっあああああああ!?」


余りの激痛でその場に膝をつく同時に頭の中に何かが入ってきた!何だ、これは!?


ガイア 「一誠!?」


俺の異変に気付き慌てる彼女に大丈夫だと安心させるように言う


曹操 「兵藤一誠、其れは一体何だ?」


一誠 「え?・・・・・・何だこりゃあああああぁぁぁぁ!?」


俺の両手に常闇と思わせる程の闇と至る所に走った紫色の籠手が両手に嵌っていた!何だよ!これ!?


ヴァーリ 「背中にも有るぞ。金色の杖だ」


その言葉を聞いて確かに背中に何かあるのが解った。背中に手を回し掴み前に出すと確かに金色の輝く錫杖の

様だが鳴らす様なものが無かった


曹操 「それが新種の神滅具・・・・・兵藤一誠」


興味深そうに新種の神滅具を見ていた曹操が俺を名を言う


一誠 「どうした?」


曹操 「英雄派に入らないか?」


・・・・・・またかと思い溜息を吐く


一誠 「ヴァーリに続いて今度はお前かよ・・・・・その理由は何だ?」


曹操 「キミなら伝説の英雄や末裔や子孫じゃなくとも英雄派に入る資格が有る。それにその新種の神滅具、

    興味がある。調べて見たいんだ」


そう言って槍の切っ先をこっちに向けた


曹操 「だが、キミは断るだろう?なら、キミを倒して俺達の仲間に加える」


一誠 「ヴァーリ、お前と似たような事を言っているぞ」


ヴァーリ 「・・・・・」


気まずそうに俺から視線を逸らす―――と!


ギインッ!


一誠 「・・・・・不意打ちとはな」


曹操 「其れを難なく防ぐ方が凄いと思うよ?それに邪悪なオーラを纏っているその剣は魔剣かい?」


俺の手にはエクスカリバーオルタが曹操の槍を受け止めている


一誠 「残念、これは『エクスカリバーオルタ』聖剣だ」


曹操 「―――エクスカリバー、ジークフリードが居たら喜ぶだろうな」


「此処にいるよ、曹操」


突然、現れた白髪の優男。コイツがジークフリード?腰に何本も帯剣しているな


曹操 「来ていたのか、ジークフリード」


ジーク 「曹操が遅いから様子を見に来たんだよ・・・・・聖剣でありながら邪悪なオーラを纏う

     『エクスカリバーオルタ』か。有る意味、それが聖魔剣と呼ぶに相応しい剣だ。―――欲しいね」


腰に携えていた一本の剣を帯剣から抜き取り―――


ジーク 「悪いけどその剣を貰うよ」


俺に斬りかかって来た!・・・・・余り慣れていないけど


一誠 「和樹!お前の剣を借りるぞ!」


空間を歪ませ其処へ手を突っ込み何かを取り出す。―――もう一つの聖剣、エクスカリバーだ


ギャンッ!


ジーク 「エクスカリバー!?一つだけではなかったのか!」


一誠 「俺のところに神と魔王の領域に至った魔術師は伝説や有名な錬金術師達の血が流れているんでな!

    エクスカリバーを創ることができるんだよ!」


曹操 「ますますお前を引き入れたくなった!ジークフリード。兵藤一誠を倒すぞ!」


ジーク 「了解!」


たくっ、面倒なことになったな!此処は退散したほうが良いな。やることはやったし、それとオーフィスを

連れて行かないとダメだしな


一誠 (ヴァーリ、お前はこのまま此処に残ってくれ)


ヴァーリ (解った。明日、俺の仲間を連れてあの公園で待っているぞ)


一誠 「(そう言ってくれると助かる)曹操、ジークフリード。俺はオーフィスと共に帰らせてもらう」


エクスカリバーとオルタ合わして上に翳し、魔力を籠める。二つの剣から金色と漆黒の膨大なオーラが奔流と

化した


曹操 「オーフィスを連れ去るつもりか!」


ジーク 「逃がさん!」


ガイア 「無駄だ」


手を突き出し真紅の波動を曹操達の一歩前に放った曹操達は横槍の攻撃で一瞬、足を止めてしまった。

ここだ!


一誠 「エクスカリバァァァァァァ!」


ヴァーリ 「やらせるか!」


『Half Dimension!!』


ヴァーリがいきなり曹操達に加勢した。その結果、エクスカリバーのオーラが半分になった。・・・・・

成程、そう言うことか。――――お前のその行動は解った


ドオオオオォォォォォンッッ!!!


半分に減ったエクスカリバーのオーラは床や壁、天井を破壊してヴァーリと曹操達の周囲に煙が発生した。そ

の隙に俺とガイア、オーフィスは次元の裂け目に急いで潜り禍の団のアジトからいなくなった



――――――――――――――――――――――――――――


BOSS



アザゼルside


真なる赤龍神帝と名乗る謎の女がいなくなった公園では壊れた噴水の修復作業を部下達に任せ俺はリアス・グ

レモリー達とオカルト研究部に戻った。たくっ、こいつらの顧問の担当になって数分しか経っていないって言

うにいきなり事件が発生かよ


成神 「なぁ、真なる赤龍神帝って誰で何だ?ドライグと少し似たような名前だったけど・・・・・」


アザゼル 「・・・・・『真なる赤龍神帝(アポカリュプス・ドラゴン)』グレートレッド、『真龍』又は

      D×Dと称されている赤いドラゴンだ。禍の団のトップのオーフィスより強く不動の存在でも

      ある・・・・・だが、そのドラゴンが倒されたなんて初めて聞いたぞ。部下からもそんな報告も

      聞いちゃいねぇし・・・・・・」


あの女の事が気になったのか成神が質問して来た。俺はその問いに答えると左手の甲から緑の宝玉が浮かび上

がった


ドライグ 『だが、あのオーラは間違いなくグレートレッドそのものだった』


アザゼル 「しかも、不動の存在を倒したっての言うのが女だから怪しいもんだ。本当に倒したのか?

      それとも、不動の存在に対する何らかの方法で倒したか・・・・・?」


あー、くそ!情報が無さ過ぎる!誰だよ!真紅の全身鎧を纏う女っ!



Heros.



オーフィスを連れ去られてしまった。くそ、してやられた・・・・・


ジーク 「どうする?オーフィスを連れ戻しに行くかい?」


曹操 「もう、既に此処から離れているだろう・・・・・追跡は無理だ」


しかし、少ないが情報が得られた。兵藤一誠、それに謎の真紅の女を


ジーク 「オーフィスの不在を知ったら旧魔王派が脱退するだろうね」


ヴァーリ 「いや・・・・・これを見て見ろ」


何かを察してヴァーリは壁の一部を押した。するとガコンと鈍い音が聞こえ壁が開いていく。其処には―――


曹操 「これは・・・・・」


大量の瓶が床に置かれていて瓶の中には黒い蛇が入っていた。飲めばたちまち強大な力を得るものだ


ジーク 「何時の間に・・・・・」


曹操 「だが、これなら旧魔王派は脱退させらずに済む」


ヴァーリ 「曹操、兵藤一誠をどうする?」


曹操 「また勧誘するつもりさ。ふふ、英雄の血が騒いでいるよ『手に入れろ』ってね」


不思議と高揚感が湧いてきた。


ヴァーリ 「残念ながら、曹操。兵藤一誠は俺が貰う。先に眼を付けていたからな」


強い決意を瞳に乗せて宣戦布告の様に俺に発した。


曹操 「そうか、なら、負けていられないな」


口の端を吊りあげて対抗心を見せつける。覚悟して待っていろ、兵藤一誠



――――――――――――――


幽玄龍騎士団



『ただいま』


直接リビングに現れ皆に挨拶する。和樹が手を上げながら「お帰り」と挨拶すると俺の両手に未だに嵌ってい

る籠手と背中の金色の錫杖とオーフィスの存在に気づく


和樹 「その二つが神滅具?それに、その少女は誰?」


一誠 「先に紹介しようか。この少女の名前は『無限の龍神』オーフィスだ」


オーフィス 「よろしく」


メイビス 「オ、オーフィス!?」


元神のメイビスが驚愕の声を発した。そして俺に問い詰める


メイビス 「な、何でオーフィスを此処に連れて来たのですか!?」


一誠 「いや、何て言うか・・・・・オーフィスは俺のお父さんとお母さんと友達だったみたいで」


オーフィス 「これ」


ゴソゴソと服の中からペンダントを取りだした。パカッと開いたそこには笑っているお父さんとお母さんに囲まれているオーフィスの写真が嵌っていた。


『―――っ』


俺とルシファー、アスモデウス、ベルゼブブ、レヴィアタン、メイビスが久しぶりに見たお父さん達の姿が映

った写真を見て涙ぐんだ。


ルシファー 「・・・・・久しぶりに見たわ」


レヴィアタン 「うん、懐かしいね」


アスモデウス 「そうね」


ベルゼブブ 「誠さん・・・・・一香さん・・・・・」


メイビス 「・・・・・」


一誠 「お父さん・・・・・お母さん・・・・・」


まだ有ったんだ。お父さん達の写真が・・・・・思い出が・・・・・って


一誠 「よく見たらこの写真、お父さん達が見せてくれた写真と同じじゃん!?」


アルバムとかもう無いけど、俺がとある少女が映っている写真を見て訊くと「仕事先で不思議な少女と撮った

写真だよ」と懐かしそうに言っていたな


一誠 「そっか、オーフィスがその時の少女だったのか・・・・・」


ポツリと呟く俺、何時か会ってみたいとは思っていたけどこんな形で会うとは思わなかったよ


ルシファー 「一誠、ヴァーリはどうしたの?」


一誠 「明日、仲間を連れて公園で待っているってさ」


ルシファー 「そう、解ったわ」


心配していたのかな?ホッと安心して息を吐いたし


一誠 「ふう、今日は色々と疲れた」


その後、オーフィスに皆を自己紹介した後は新たな家族が増えた事のお祝をした




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