小説『ハイスクールD×D改』
作者:ダーク・シリウス()

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「つまり、上級悪魔にとって社交界とは―――」


冥界のグレモリー先輩宅に到着した次の日。俺は成神と朝から教育係の悪魔から上級悪魔、上流階級、貴族と

は何ぞやを聞かされていた。俺は其処の所ルシファー達に教えられた為すらすらとノートに復習として悪魔文

字でペンを走らせていると教育系の悪魔が 「素晴らしい!」と絶賛してくれた。成神に至っては「何でお前

が其れを書けるんだよ・・・・・」と驚いた。俺の隣の席で座るミリキャスは俺を尊敬の眼差しで見詰められ

た。そうそう、グレモリー先輩達はこのグレモリーの敷地を観光してる。グレモリー先輩専用の城とかサーゼ

クスが故郷に帰られた時に使う城など見て回っているらしい


「若さま、悪魔文字はご存知でしょうか?」


成神 「い、いえ、殆ど解りません」


「よろしい。では、其処から一つ一つ覚えていきましょう」


悪魔文字を習い始める成神。俺はミリキャスの勉強を見ると・・・・・ふむ


一誠 「ミリキャス、此処と此処、それと此処は違うぞ?」


「えっ?・・・・・あっ、本当でした!」


違うところ指摘すると改めて見ると間違いだと気付き直ぐに書き直す


「これでどうでしょうか?」


一誠 「うん、正解だぞ。ミリキャス」


褒めて紅髪を撫でると「ありがとうございます!」と元気よく感謝される


「じゃあ、この問題は少し難しいんですがどうやったら良いんでしょうか?」


とある問題に指で差しながら俺に訊く・・・・・これは


一誠 「ヒントだけ言うぞ?これはこうするとどうなる?」


「・・・・・」


ヒントを頼りに解いていく。そして


「できました!」


俺に報告すると俺はその問題の答えを見る。へぇ、正解だ


一誠 「凄いなぁミリキャス、正解だ。良くできました」


「イッセーお兄さまも凄いです!人間なのに悪魔文字を扱えるどころか、問題を解いてしまうなんて!」


瞳を輝かせまた尊敬の眼差しで俺を見る。・・・・・ん?イッセーお兄さま?何時の間にそう呼ばれてい

るんだ?


一誠 「ミリキャス、イッセーお兄さまって何だ?」


「ええと、おじさまとおばさまがイッセーお兄さまの事を良くお話してくれてその上、年上だと聞いたのです

のでイッセーお兄さまの事をイッセーお兄さまと呼ぶ事にしたんです。いけなかったでしょうか?」


いや、いけなくはないけどさあ・・・・・


一誠 「ミリキャス、アイツの事をどう呼ぶつもりだ?」


教育系の悪魔に指導されている成神の事をどう呼ぶか訊くと


「イッセーお兄さまと・・・・・あ」


如何やら気づいたようだ。ミリキャスの頭を撫でながら口を開く


一誠 「そう呼ぶのは成神だけにしとけ、俺にはそう呼ぶな。良いな?」


ミリキャスは少し残念そうに「はい」と呟く


ガチャ。


ドアが開けられ、入って来たのはヴェネラナだった。


「おばさま!」


「一成さん、ミリキャス。お勉強ははかどっているのかしら?」


優しい笑みを浮かべながら成神と教育系の悪魔の間には居る。ヴェネラナは成神がノートに書いたのだろう悪

魔文字を見て微笑んだ


「サーゼクスやグレイフィアの報告通りね。何事も一生懸命の様だわ。文字はとても上手とは言えませんが、

懸命に覚えようとする姿勢は見て取れます」


ヴェネラナはメイドを入れて、お茶を出してくれた。


「もうすぐリアスが帰ってきます。今日は若手悪魔達が魔王領に集まる恒例のしきたり行事が有るものです

から」


そうなんだ?それじゃあ、俺も行かないといけないな


「おばさま、見てください!イッセーお兄さま・・・・・いえ、お兄さまが少しだけですけれど僕の勉強を見

てくれました!」


「此処と此処です!」と指差してヴェネラナに見せる。すると、教育系の悪魔に何か聞くと今度は俺がノート

を手に取って悪魔文字を見ると俺とノートを交互に見た


「イッセーくん、この悪魔文字は貴方が・・・・・?」


「そうだけど、何処か可笑しなところが有った?」


俺が不思議そうにヴェネラナに訊くと首を横に振る。良かった。間違っていたら恥ずかしからな


「貴方を育てた人は悪魔なのかしら?」


一誠 「そうだ。四人の悪魔に教えてもらった。教育系の悪魔に教わった事とダンスと貴族としての振る

舞いと後は―――」


「イッセーくん」


突然、真剣な表情で俺を真っ直ぐに言った。そして、「貴方はもう訓練する必要はない様ですね」と言った

後、部屋を出る様に指示された。俺は指示通り部屋から出るとヴェネラナも一緒に部屋から出てきた


「イッセーくんの部屋で話したい事が有りますので行きましょう」


そう言って俺の腕に抱き付いて俺専用の部屋に向かった。俺の部屋に辿り着くと先に俺を入らせその後に

ヴェネラナが入り扉の鍵を閉めた。そして俺の眼前に立った


「イッセーくん、貴方、悪魔が嫌いだと仰いましたわよね?それは嘘なのですか?」


一誠 「それは本当だ。嘘じゃない」


俺がそう言うと一歩前に出て問い詰めてくる


「では、何で悪魔と住んでいるのです?どうして悪魔に色々と教わるのですか?」


俺は一歩も下がらずにヴェネラナと立ち向かう。


一誠 「それは・・・・・」


「答えなさい!」


怒気を含んだ声で問われる俺、どうして怒りを露わにするのか解らないけど俺は一つだけ事実を言う


一誠 「俺に色々と教えてくれた四人の悪魔はお父さん達と関わった事がある悪魔達なんだ」


「―――っ!?」


予想外の言葉を発した俺にヴェネラナは目を大きく見開いた。震える声で真意を確かめられるが俺は肯定する

仕草をした。


一誠 「俺は確かに悪魔と堕天使が嫌いだ。でも、お父さん達と関わりが有った者以外は別だ」


「・・・・・そう」


一言だけ呟きベッドに腰を下ろす。俺はその前に立つ


「その悪魔達の何て言う名前ですか?それと何処に住んでいますの?」


顔を上げ俺を上目遣いで訊く。どうして、其処まで聞きたがるんだ?


一誠 「聞いてどうするんだ?」


「―――会いに行って感謝を言いたいのです。『此処まで立派に育ててくれてありがとう』って言いたいの

です。母親代わりとして言いたいのですよ」


一誠 「・・・・・」


俺は無言で空間を歪ませ数人が潜れる程の大きさの穴を生じた。ヴェネラナは俺の行動に不思議に見る


一誠 「『六人共』ヴェネラナが感謝したいって」


「六人?」


歪んだ穴からとある六人女性が出てきた。ヴェネラナは怪訝そうに六人を見詰め「この女性達は?」と俺に尋

ねると六人の女性が名乗り始めた


ルシファー 「私はルシファーよ」


レヴィアタン 「初めまして、私はレヴィアタンです」


アスモデウス 「アスモデウスよ」


ベルゼブブ 「私の名はベルゼブブだ」


メイビス 「初めましてメイビスです」


ガイア 「ガイアだ」


六人の名乗りが終わったと同時にルシファー達とメイビスの五人は悪魔と天使の翼を同時に展開した。ヴェネ

ラナは六人の内の四人の名を聞いて目と口を大きく開く事数秒、ベッドから離れルシファー達の前に跪く


「ま、まさか、先代の魔王様方が生きて存じていたとは露程思いませんでした。よくぞ生きていらっしゃい

ました」


ルシファー 「顔を上げなさい、ヴェネラナ・グレモリー。貴女は私達に感謝を言いたいのでしょう?」


「確かにそうでしたが、まさか・・・・・ルシファー様達だとは思いもしませんでしたので」


レヴィアタン 「私達は途中から一誠くんを育てたんだよ。最初から一誠くんを育てたのがガイアだよ?」


そう言いながら顔を向けながらガイアに向かって「ね、そうでしょう?」と問う


ガイア 「ああ、誠と一香に『強く育ててくれ』と頼まれたからな」


頷き肯定するガイアに尋ねるヴェネラナ


「貴女も誠殿達と知り合いなのですか?」


ガイア 「生きていた頃は友人だった」


「そうでしたか・・・・・失礼ですが、貴女は悪魔ですか?」


ムッと不機嫌そうな表情を浮かべるガイアに俺は苦笑する


一誠 「ヴェネラナ、彼女は俺を最初に育ててくれた恩人でもあるんだ。それと彼女は悪魔でも天使でも堕

天使でもないよ。ガイアは―――真なる赤龍神帝グレートレッド、ドラゴンだ」


「えっ、えええええええっ!?」


思いもしなかった事実に珍しく叫ぶヴェネラナ、ガイアは証拠にとドラゴンの翼を生やす


ガイア 「改めて名乗ろう。我は真なる赤龍神帝グレートレッド、又の名をガイアだと言う。お前の感謝の

言葉を受けよう」


ルシファー 「私もよ?ヴェネラナ・グレモリー」


レヴィアタン 「ふふふっ、私も!」


ベルゼブブ 「私もだ」


アスモデウス 「私もよ。今度、冥界にどれだけ誠殿達と関わったか調べてみる必要がありそうね」


メイビス 「私も貴女様の感謝の言葉を受け入れます」


六人にそう言われヴェネラナは涙を流す


「あ、ありがとうございます。イッセーくんを此処まで立派に育てた事を感謝します」


ヴェネラナの感謝の言葉を受けたガイア達は『呼ぶような事があったら呼んでくれ』と言い残し踵返して空間を歪みに生じた穴に潜り帰っていった


一誠 「良かったな。感謝を言えて」


「人生の中で一番驚きました。戦争で死んだはずの魔王様達が生きていらしたとわ・・・・・イッセーくんが

助けたのですか?」


一誠 「そうだよ。その上、お父さん達と関わった事があるって言うんだから俺もその時は驚いたよ。今では

俺の眷属として自由に生きているんだ」



「イッセーくんの眷属!?」


眷属だと聞いて驚愕する。やっぱり驚くよなぁ、元でも魔王を眷属にするなんてさ


「イッセーくん。貴方はやはり誠殿の子供ですね・・・・・」


一誠 「褒め言葉として受け入れるよ。さて、此処から出ようかヴェネラナ。俺、此処にいると恥ずかし

いんだ。昨日を思い出すと余計に・・・・な?」


「っ〜〜〜〜〜〜」


顔から火が出そうな位に真っ赤に染まった。俺とヴェネラナは性交―――セ○クスをしてしまった。夜中の一

時ごろ目を覚ましたらヴェネラナが体中白い液体に汚れたまま俺の体の上で寝ていた。しかも、俺のアレがヴ

ェネラナのアソコに挿入したままでだ。どうしてこうなったのか混乱している俺にヴェネラナが目を覚ました

と思えば再び快楽を得ようと再び俺のアレが突き入れたまま激しく腰を動かしたんだ。最初は止める様に言っ

て抵抗したが結局、


「私の・・・・・あんっ、はあんっ、身体を、あっ、あっ・・・・・イッセーくんの好きにしてぇ・・・・・

やっ、あっ、滅茶苦茶にしてぇ、イッセーくんのものにしてぇ!」


「・・・・・やっ、あっ、あああん!イッセーくんの、コレぇ・・・・・いいのぉ・・・・・夫のより、

いいのぉ!硬くて、太くて、大きくて、いいのぉぉぉ!」



悪魔の誘惑=ヴェネラナの誘惑に負けてしまい何度も何度も俺は激しくヴェネラナを求めヴェネラナも俺を求

めた。歯止めが利かなくなって、ベッド、風呂場、キッチン、リビング、色んな場所で何度も何度も性交をし

た。終った頃には既に部屋中が白い液体だらけになっていた


「ぅぅぅ・・・・・。だって、イッセーくんのコレが夫のより色々とあるからいけないのですよ。私も久しぶ

りで歯止め利かなくなってしまいましたわ・・・・・」


そう言って俺のアレを愛おしそうに触ってくる


「イッセーくん、滞在の間。呼び捨てと『お義母さんと』呼ぶようにお願いしたのだけれどもう一つ加えてい

いかしら?」


一誠 「もう一つ?」


「―――私の欲望を満たしてちょうだい」


ヴェネラナは恍惚の表情で俺を真っ直ぐ言った


一誠 「・・・・・アルマスさんの事は?」


「愛しているわ。でも、イッセーくんの方がもっと愛しているの」


そう言って俺の前に立って身に纏っている衣類を脱ぎ始める。下着は付けておらず直ぐに全裸になった。

どうやら衣類だけ着ていたようだ。彼女はベッドに寝転がり「来てぇ」と両足を大きく広げ俺を誘惑する。

俺はその誘惑に負けてしまいベッドに寝転がる彼女の上に圧し掛かりそして、再び彼女と――――



――――――――――――――――――――――――――――――――――



ヴェネラナとの情事を終えて俺とヴェネラナは一緒に風呂に入り互いに身体を洗う。その後、部屋の匂いを完

全に消してから服を身に纏うと俺達はベッドに沈む。俺の身体の上に圧し掛かる彼女は腕を俺の首に回しキス

をしてくる。俺は彼女の尻を鷲掴みにして触る


「あん、・・・・・ふふ、イッセーくん。ありがとう、最高に気持ち良かったですわ」


一誠 「俺も良い体験だと思っているよ・・・・・所でグレモリー先輩達が帰ってくるんじゃ?」


「そうね、そろそろ帰ってくる頃ですね」


一誠 「そうか、なら、先に若手悪魔達が集まる場所に行きたいんだけどどこだ?」


それならと俺の耳の傍で場所と行き方を教えてくれた。


一誠 「解った。じゃあ一足早く向かったって言ってくれるか?」


彼女と起き上がりベッドから下りて空間を歪ませ穴を生じさせながらヴェネラナに問う


「ええ、解りましたわ・・・・・ん、ちゅ、くちゅ」


一誠 「んん、ちゅく、くちゅ」


俺の頬を両手に包まれる同時にヴェネラナからの熱いディープキスされる


「行ってらっしゃい。イッセーくん」


一誠 「行って来ます。お義母さん」


俺は穴の中に潜りヴェネラナと別れた。そして直ぐに別の空間を歪ませ穴を生じさせて次元の空間からでると

ヴェネラナが言っていた旧魔王領の都市ルシファードの地下であろうホールだった。そこに使用人らしき人が

こちらに歩み寄ってきた。


「貴方は・・・・・?」


一誠 「幽幻龍騎士団『王』兵藤一誠」


「っ!失礼いたしました!此方です」


そう言って俺は案内され使用人の後ろに付いて行く。すると大きな扉に辿り着いた


「この中にお入りお待ちしてください」


一誠 「ありがとう」


案内人に感謝を言いながら扉を開け放つとまだ誰もいなかった


一誠 「ん?俺が早かったのか・・・・・まっ、いいか」



適当に中央の椅子に座り大広間を見回す。一言言うと豪華だな。高級な物で配置されたテーブルと椅子、天井

にはシャンデリアがあって化粧室もあった。あ、そうだ。着替えておこう席から立ち上がり空間を歪ませそこ

に手を突っ込み取りだす。それは真紅と漆黒で統一された正装と靴だった。背中には幽幻龍騎士団の文様が刻

まれていた。シュバッ!と一瞬で正装に着替え脱いだ服は歪ませた空間の中に入れて再び席に座った。しか

し、待っているのもなんだから何か・・・・・ん?気の気配、誰かが来たようだな


ガチャッ


扉を開け中に入って来たのは優しげな表情の悪魔少年だった。背後には深くフードを被った者たち。多分、優

しげな表情の悪魔の眷属だな。


「ん?キミは・・・・・・」


中央の椅子に座る俺に気づいた様で席から立ち上がり紳士的に振る舞う


一誠 「この度、レーティングゲームに異種戦として有り難く参加させてもらう事になりました。幽幻龍騎士団『王』で人間の兵藤一誠と申します。失礼を承知で申し上げます。貴方様のお名前を御知りたいのですがよろしいですか?何分、まだ右も左も解らない未熟者でして」


「そうなのかい?なら教えるよ。僕の名前はディオドラ・アスタロト。アスタロト家の次期当主で有り現魔王アスモデウスが輩出したアスタロト家の悪魔だよ」


そう言って部屋の隅に向かって其処に設置された椅子に座る。俺も椅子に座りながら思った。あれが、ベルゼ

ブブの名を受け継いだ現魔王ベルゼブブを輩出した「七十二柱」の一つ、アスタロト家の次期当主か、優しげ

だが「気」が黒いな・・・・・再び扉が開いた今度は―――ヤンキー?顔に魔術的なタトゥー入れて緑の髪の

毛は逆立っている。恰好は上半身裸に近く身体にも魔術的なタトゥーばかり入れていた。ズボンに装飾品をジ

ャラジャラと鳴らし部屋に入って来た


「誰だぁ?人間風情がどうして此処にいるんだよ?迷子か?」


一誠 「この度、レーティングゲームに異種戦として有り難く参加させてもらう事になりました。幽幻龍騎

    士団『王』の兵藤一誠と申します。失礼を承知で申し上げます。貴方様のお名前を御知りたいのです

    がよろしいですか?何分、まだ右も左も解らない未熟者でして」


再び紳士的に振る舞う。目の前のヤンキー悪魔は高圧的で高慢で傲慢な態度を見せながら名乗った


「ハッ!俺さまの名を知らないんじゃあお前はダメだな!それと、誰がてめぇみたいな人間風情に俺さまの名

を教えなきゃいけねぇんだよ?人間風情が悪魔に勝てるとでも思っているのかよ?一人で馬鹿やっていな!ギ

ャハハハッ!」


『ギャハハハハッ!』


ヤンキーは俺を馬鹿にしたあと眷属と一緒に高笑いしながら他の椅子に座っていった。まあ、別に知っていた

んだけどな。ヤンキーの名はゼファードル・グラシャボラス現魔王アスモデウスを輩出した「元72柱」のグラ

シャボラス家の次期当主候補、以前の次期当主は不慮の事故死をとげて候補として選ばれたのが凶児ゼファー

ドルだとアスモデウスからの情報だ。アイツ、何時か殺す!


ガチャ


はぁ・・・・・今度は誰だ?扉の方へ見ると外見はクールそうな女の悪魔だった。眼鏡をしていて青色のロー

ブを着ていた。冷たく鋭い視線で大広間を見渡すと俺とその冷たく鋭い視線が合った。すると何故かこっちに

近づいてきた。俺も席から立ち上がり近づくと彼女の方から声を掛けられた


「貴方が異種戦として参加した兵藤一誠で間違いないわね?」


一誠 「ええ、そうです。この度レーティングゲームに異種戦として有り難く参加させてもらう事になりま

    した。幽幻龍騎士団『王』で人間の兵藤一誠と申します。失礼を承知で申し上げます。貴方様のお名

    前を御知りたいのですがよろしいですか?何分、まだ右も左も解らない未熟者でして」


ディオドラとゼファードルと同じ様に紳士的に振る舞うと彼女は眷属の一人を呼ぶとその手には・・・・・

カメラ?


「最初に名を教えるわ、私はシークヴァイラ・アガレス。大公、アガレス家の次期当主です」


魔王の代理人が次期当主なのかよ・・・・・それより気になるのが


一誠 「どうしてカメラをお持ちで?」


「私の両親が貴方の両親と友人だった・・・・・とか聞かされました。それで、貴方がゲームに参加すると聞

いてその証拠に撮ってくるように仰せつかれたのです」


俺の横に佇み眷属に撮る様に指示すると何枚か取られた。此処にもいたのか、てかっ、大公と友人だったの

かい!?


一誠 「シークヴァイラ姫と呼んでも?」


「ええ、良いですわ。兵藤さん、私も貴方を興味あります。あの厳めしい父が笑顔で貴方の両親を語るんです

もの。それとその喋り方、変ですわ普通にお話してくださる?」


一誠 「だったら、兵藤さんは止めてくれ・・・・・一誠かイッセーと呼んでくれると有り難い。接しやすい

    からな」


「では、イッセーさんとお呼びしますね」と名前を改めて言ってくれた。うん、「さん」もいらないけど、ま

あいいや・・・・・ゼファードルがシークヴァイラ姫の背後に近寄ってきた。あいつも挨拶をしに来たのか?

と思えば


「よぉ、アガレスのお姉さん」


「っ!?」


彼女の尻を鷲掴む。瞬時にゼファードルの手を払いのけ眷属達を集める。いやらしい目つきでシークヴァイラ

姫の身体をジロジロと見るゼファードルとその眷属。堂々とセクハラしやがったなコイツ


「・・・・・いきなり何をするのかしら?凶児ゼファードル」


「俺が一発しこんでお前の処女を貰ってやるからよぉ、そっちの個室で行かねぇか?天国に昇天してやるか

らよぉ」


「下品で暴力的で口が悪い貴方となんか誰がすると思うの?やりたいのならそこらへんの獣と相手をし

なさい」


「クソアマ・・・・・ッ、だったら強引でもしてやらぁ!お前等!やっちまえ!」


「自分の実力と相手の力量を理解できない馬鹿な相手をするのも面倒ですが・・・・・私の体を軽々しく触れ

た事を後悔なさい」


ドガアアアアアアアァァァァァァンッッ!



アガレス家次期当主とグラシャボラス次期当主候補とその眷属達が大広間で暴れ出した。―――刹那、


ガチャッ


扉が開いた。シークヴァイラ姫とゼファードルが暴れているところを見て深く溜め息を吐く黒髪の短髪で野性

的なイケメンで瞳は紫色に活動的な格好していて、体格が良く筋肉質だ。そして面影は、何故かサーゼクスに

似ている。


「・・・・・」


そして、中に入らず扉を閉めて表に出て行ってしまった!?えっ?今のは誰・・・・・だ?


「喰らいやがれぇ!」


「誰が!」


衝突し合う魔力弾、その衝撃に


ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!


小規模の爆発が起こった。結果、テーブルや椅子が吹っ飛ばされながら壊れていく。爆風で腕を覆い目を隠す

シークヴァイラとその眷属とゼファードルの眷属だが、ゼファードルは爆風の中でシークヴァイラに突っ込ん

で行った。爆風で腕を覆っているシークヴァイラはそれに気付かずゼファードルに捕まる寸前


一誠 「いい加減にしろ」


「ぶほぉぉぉぉぉっ!?」


シークヴァイラを抱き寄せ、ゼファードルの頬を殴る。意外としぶとく吹っ飛ばされていくのかと思えば体勢

を立て直し俺に憤怒の表情で睨みつける様に視線を送って来た


「てめぇ!なにしやがる!?人間風情の下等種族が!」


一誠 「その下等種族に殴られるお前は何だ?」


「てめぇ・・・・・ぶっ殺してやる!死ねぇぇぇぇぇ!」


魔力弾を俺に放つが左腕を伸ばし幻想殺しを嵌め無効化にする


「っ!?」


「なっ!俺の攻撃を消した!?」


一誠 「これだけか?」


つまらなそうに聞く俺に青筋を浮かべ怒り狂いゼファードルは眷属達に指示を出す


「一斉攻撃だ!数はこっちが多い!いくら攻撃を消す能力があろうが数の暴力には勝てねぇ筈だ!」


俺とシークヴァイラを囲い魔力を放つ悪魔がいれば武器を持ち接近してくる悪魔もいた。・・・・・弱い


一誠 「お前等には救済する必要はなさそうだな―――禁手」


『神愛護珠』の禁手、『聖なる神の守護天使』の状態になった俺の姿は六対十二枚の金色の翼に頭上に金色

の輪、瞳は蒼で金色の長髪になった


「なっ!天使だとぉぉぉぉ!?


一誠 「お前等が必要なのは―――」


金色の翼を巨大化にしてゼファードルとゼファードルの眷属達を捕まえ一カ所に集め翼で覆い隠し


一誠 「体罰だ」


『―――――ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!!!』


『!?』


翼の隙間に光が漏れだしたと同時にゼファードル達の絶叫が大広間に響いた


「や、止めてくれ!し、死ぬぅぅぅぅぅ」


「痛い、痛いっ!だ、出して、此処から出してくれぇぇぇぇぇ!」


「ぐおおおぁぁぁぁぁああああああああっ!?」


痛み、苦しみ、苦痛の声が俺の耳に入ってくるその時だった。横から膨大な気の持ち主が俺に殴りかかって

きた。俺はシークヴァイラを離し右手で受け止める


パアアアァァァァン・・・・・。


「そいつらを解放しろ、天使よ」


一誠 「・・・・・」


俺は殴りかかって来た人物を見るとさっき表に出た黒髪の短髪で野性的なイケメンで瞳は紫色に活動的な格好

した体格が筋肉質の男だった。背後にはグレモリー先輩達がいた。俺はその男の言う通り翼を元の大きさに戻

しゼファードル達を解放すると床に倒れ込み体中から煙を立ち上らせていた。全身火傷ぐらいだな


リアス 「・・・・・酷いわね」


一誠 「治すから別にいいだろう?グレモリー先輩」


腕を突き出し手の平から金色のオーラをゼファードル達に放った。金色のオーラに包まれたゼファードル達は

傷が治っていった。序でに意識も回復した様だ。よろよろと立ちあがり俺を睨みつけるゼファードルと眷属達


「て、てめぇ・・・・・」


一誠 「治してやったんだから有り難く思って欲しいもんだ」


「黙れぇぇぇ!殺す!殺してやる!」


殺意をむき出しにして俺に向かって来ようとするゼファードルと眷属だが金色の翼を羽ばたかすとあいつらは

立ち竦んだ。俺の攻撃で恐怖を抱いたみたいだ


一誠 「止めておけ、俺から何もしないけど、お前が手を出してきたら正当防衛で攻撃しかねない」


『〜〜〜っ』


歯を噛みしめ拳を強く握り悔しそうにする・・・・・戦意喪失したようなので禁手を解く。すると突き出した

拳を俺の手から離したら俺の顔を見て問う


「お前は・・・・・兵藤一誠だな?」


一誠 「・・・・・誰だ?」


「俺はサイラオーグ・バアル。バアル家の次期当主だ」


手を俺に向けてきた。握手を求めていると解り俺はサイラオーグ・バアルの手を握り握手する


一誠 「サイラオーグ・バアル。確か武術、体術を得意とする悪魔では珍しい奴だったな」


サイラオーグ 「ほう、其処まで俺の事を知っていたのか」


一誠 「それと母親の事もな」


サイラオーグ 「・・・・・」


母親の事を言うと数秒黙ってしまうが直ぐに口を開く


サイラオーグ 「ところで、キミの眷属は?見当たらないが・・・・・」


一誠 「ああ、集まりだけだろうから連れてこなかったんだ。一人だけでも十分だと思って」


サイラオーグ 「そうか、それと一つ聞くが・・・・・何故、あんなことをしたのだ?」


ゼファードルに体罰をした事かな?


一誠 「単純な話、ゼファードルがシークヴァイラ姫をレ○プしようとしたんでな?俺が止めてあいつらを

    体罰した。それだけだ」


指を鳴らし破壊尽くされた大広間を元に戻す。大広間はシークヴァイラとゼファードル達が暴れる前の状態に

戻った


一誠 「ん、元に戻ったな。これでゆっくりできる―――攻撃してくるなよ?」


『っ・・・・・』


一誠 「それと、シークヴァイラ姫。化粧をし直した方が良いぞ?これから大事な行事が行われるからその顔

    じゃあ大変だぞ」


「ええ、そうします」


ゼファードルに警告してシークヴァイラに化粧をするように言って俺は中央の椅子に座る


バアルside


中央に設置された椅子に座る兵藤一誠を見る。あの時、本気ではなくとも殴ろうとした俺の拳を易々と片手で

完全に受け止めた。それだけで俺は一瞬でこの男は強者だと理解した。凶児ゼファードルは大広間の隅で眷属

達と座り兵藤一誠を恨めしそうに睨んでいる。まるで餌を横取りされた獣の様に・・・・・ディオドラは興味

深そうに見詰めているようだがただそれだけだ。リアスの方を見ると近寄り難そうにしていた


サイラオーグ 「リアス、兵藤一誠とは知り合いなのか?」


リアス 「ええ、同じ学び舎に通っているの。それに何度か共闘した事が合ったり助けてもらった事もあるの」


サイラオーグ 「―――強いか?」


俺が一番聞きたい事を聞くと静かに頷き「そうよ」と肯定した


リアス 「彼も最初は貴方の様に魔力が無かったのにかかわらず、赤龍帝のイッセーを素手で倒したの

     よ・・・・・あの頃はまだまだ色々と力不足だったけどね」


成神 「うっ・・・・・」


―――俺と同じ戦い方で現赤龍帝を倒した・・・・・?


リアス 「彼は神器を複数所持している様よ。けど余り使おうとしないけど最近は使っている様ね。因みに

    さっきの天使になった様だけどあれは天使化になれる神器の禁手よ。私達悪魔にとっては最悪の神器

    だわ」


深く溜め息を零すリアスを尻目に兵藤一誠を見る。化粧をし直したアガレス家の姫シークヴァイラと会話して

いた。シークヴァイラはけそうをし直した筈なのに頬に朱に染まっていた。どうでもいい事だが―――


サイラオーグ 「楽しみだな」


何時か、兵藤一誠と戦う日を・・・・・な

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