小説『ハイスクールD×D改』
作者:ダーク・シリウス()

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怒りと復活



サーゼクス 「セラフォルー、そんな事に成っていたとは・・・・・」


これは失態どころではない。禍の団の構成員が紛れ込んでいたとは誰一人も思っていない筈だから。しかも

上層部が殺害の指示を出していたとは・・・・・何て事をしてくれるんだ


アザゼル 「サーゼクス、レーティングゲームの方はどうする?既に兵藤の事は冥界中に知れ渡っている」


サーゼクス 「・・・・・とある理由で参加できなくなったと言うしかない。その場の時間稼ぎにしかなら

ないが」


アザゼル 「たった一人の人間で冥界が大変な事に成るなんてな・・・・・」


「サーゼクス」


父上が私に背中を見せながら私を呼ぶ


サーゼクス 「何でしょうか」


「一刻も早く禍の団を滅ぼせ、そして上層部を粛清するのだ」


私に振り返った父上の瞳は憎悪で一杯に成っていた


サーゼクス 「禍の団の方はともかく上層部は難しいです。何せ証拠と言うものがないのです。それに本当に

上層部が殺害を依頼したのかも解りません」


「だったら、直ぐにでも見つけるのだ!今すぐに!」


「ああ、私からも頼むよ」


フェニックス卿も父上と同様に憎悪を瞳に乗せていた


「許せん、上層部!許さんぞ、禍の団!よくも、よくも、私達の息子を殺したな!」


「父上、落ち着いてください。私も同じ気持ちです。しかし、怒りに身を任してはなりません」


「黙れ!私は誠殿と約束したのだ!『この子を絶対に守る』と!なのに、約束が果たせなかった!誠殿達に

一体どんな顔を見せればいいのだ!?」


此処まで激昂になる父上が初めてだ。一体彼の両親と何があったのだ?


『・・・・・魔王、悪魔、堕天使、お前たちに客が来たぞ』


客?兵藤くんの中にいる私達に客だと?一体誰が・・・・・。常闇の空間に突然、光輝く球体が現れた。

そしてそれはヒトの形になり姿を現した男女の二人組。その男女の二人組を見てアザゼル達は酷く狼狽と困惑

した。

まるでどうして此処にいるのかと、そんな風だった。するとフェニックス卿が声を震わせながら言葉を発した


「ま、誠殿・・・・・?い、一香殿・・・・・?」


誠?一香?もしや兵藤くんの両親?しかし、死んだと聞いているのだが・・・・・


「久しぶりだな。アルマス、カイザー」


「お久しぶり。ヴェネラナ、フレイフィル」


「一香殿・・・・・死んだのではなかったのですか?」


アザゼル 「何で、何で此処にいるんだ!?死んだんだじゃあ・・・・・っ!」


「アザゼル、確かに俺達は死んだ。だけど心は死んでいない」


「私達は息子の中で生きていたの。ずっと、ずっとね?」


成程、思念体と言うべきか?


「誠殿!一香殿!すまない、すまない!誠殿立ちと交わした約束を守れなかった!私は、・・・・・私は!」


「申し訳ない・・・・・っ!本当に申し訳ない!」


父上とフェニックス卿が彼の両親に土下座をした


「・・・・・まさか息子が悪魔に殺されるとは思いもよらなかったぞ」


「今思えば一誠は冥界に来るたびに不幸な目に有っていたわね・・・・・」


嘆息をして父上達を見る


「だが、大丈夫だ。何も悔む事は無い」


「ですが!イッセーくんは殺された!死んでしまったのです!」


「そうです!私達が殺した様なものです!イッセーくんは悪魔に殺された!」


「だから、大丈夫よ」


母上とフェニックス卿の妻の言葉に苦笑いする。何故だ?どうして家族が死んだのに笑っていられる?


アザゼル 「どう言う事だよ・・・・・コイツはもう死んだんだ。生きていないんだぞ?」


「身体は死んでいるだけで心は死んでいないのさ。私達の息子は」


「一誠が死ぬ直前、私達が一誠の魂を取ったの」


すると、兵藤くんの両親の前に巨大な光の球体が現れた。デカい・・・・・あれが兵藤くんの魂なのか?


ソーナ 「じゃあ、イッセーくんは・・・・・死んでいない?」


「そう言うことよ。後は肉体があれば一誠は蘇られる。身体の方はアナタがしてくれる?」


『お任せください。主の母君、主の身体を創ると共に魂を呼び、主を復活させます。我は無限創造神龍、無限

に創造する能力の他に死者蘇生の能力を持つドラゴンですから』


死者・・・・・蘇生・・・・・っ!?そんな神器、神滅具は聞いた事無い!そのような事が可能なのか!?


レイヴェル 「良かった・・・・・良かったです!」


「ぅぅぅ・・・・。イッセーさん・・・・・」


ライザー 「良かったぜ、これでアイツを燃えカスにできるからな。レイヴェルを泣かしたんだ。

      それぐらいは許してくれるだろうよ」


「程々にな。どうせ負けるのが目に見えるのだから」


ライザー 「う、うるさい!」


「イッセーくんが・・・・・蘇る・・・・・うおおおおおっ!」


「ああ、イッセーくん・・・・・」


「良かった・・・・・本当に良かった!」


「そうですね。ええ。そうですね・・・・・っ」


アザゼル 「・・・・・はぁ、良かった」


セラフォルー 「うん!本当に良かったよ!私は嬉しいよ!嬉しくて涙が止まらないよォォォォォッ!」


この場にいる誰もが喜んだ。私もその一人だ。義弟が生き返れるのだから


『・・・・・』


不意に金色のドラゴンが何かを感じたのか顔を上に向けた


『不味い・・・・・ですね』


サーゼクス 「何が不味いのかね?」


『主の仲間が主の死に気づきました。此方に向かってきています』


衝撃の言葉に私達は顔を青ざめ冷や汗を流す。世界を壊すほどの力を持つ彼の眷属がこっちに来るのだ。

きっと激怒しているはずだ


『急ぎましょう。直ぐそこまで来ていますので現世に送ります』


ま、また喰われるのか・・・・・?私達は金色のドラゴンの言葉に警戒する


『大丈夫ですよ?今度は―――』


今度は・・・・・?


『我が送るからだ』


バクンッ!


声を出す暇もなく私達は再びドラゴンに喰われてしまった



――――――――――――――――――――――――――――


アザゼルside


俺達が再び眼を開ける頃には魔王領のとある部屋の中にいた。兵藤の体は横たわっていた


アザゼル 「あいつらは普通に送る事が出来ねぇのかよ」


嘆息する俺、一々喰わないとダメなのかと


サーゼクス 「ドラゴンに喰われるなんてそうそう無い事だ。良い経験だと思うしかないな」


そんな経験なんていらねぇよ!サーゼクスに突っ込む俺だが


アザゼル 「んで?どうやって兵藤を蘇らすんだよ。早くしないとあいつ等がー――」


「あいつ等が―――何だ?」


俺達の背後に突如襲う殺気、しかもその殺気は尋常じゃないほどの濃さで殺気だけでも俺達を殺せると思わ

せるぐらいだ。俺は冷や汗を流しながら後ろに振り向くと、真なる龍赤龍神帝の少女、ヴァーリチーム、式森

和樹、見た事のない少年と少女と女性が俺達を睨みつけ殺意を抱いているのが解っていた。

くそ・・・・・っ、もう来ていやがったのか!


オーフィス 「・・・・・アザゼル」


アザゼル 「・・・・・それが今のお前の姿か。以前は老人の姿だったか?今度は美少女様の姿とは恐れ

      入る。―――オーフィス」


一歩前に出て俺の名前を言った腰まである黒髪の小柄な少女。黒いワンピースを身に着け、細かい四肢を覗か

せている。しかも胸がデカイな?


オーフィス 「なぜ、イッセーが死んでいる?」


その問いに俺は答えられなかった。いや、答えてはいけないと勘が言っている


ヴァーリ 「アザゼル、アザゼル達が殺したのか?」


アザゼル 「その答えを言うとNOだ。ヴァーリ、俺達が来た頃には既に死んでいた」


和樹 「じゃあ、一体誰が殺したのかな?ああ、答えなくても良いよ。

    とっくに知っているから・・・・・貴方達悪魔に殺されたって事を」


チィ!情報がいくらなんでも早すぎる!一体何処でどうやって情報を集めていやがる!?


ガイア 「貴様等は冥界諸共・・・・・消す。これは我等、幽幻龍騎士団の思いでも有る」


『―――!?』


真なる赤龍神帝の言葉にヴァーリ達は全身鎧を身に纏ったり臨戦態勢の構えをとった。式森とオーフィスは

膨大な魔力を圧縮し始めた!あんなの放たれたら俺達は一瞬で消滅する!


セラフォルー 「お願い待って!」


しかし、あいつ等の前にセラフォルー達が腕を大きく広げ前に立ちはだかった


ガイア 「・・・・・何だ?」


ソーナ 「お願いします!話を聞いてください!」


アザゼル 「おい!お前等、前に出るな!下がれ!死ぬぞ!?」


セラフォルー達を下がらせようとするがこいつ等は動こうとしなかった!しかも!


バン!


リアス 「お兄さま!」


膨大な魔力に気づいたのか慌ててこの部屋に入って来たグレモリー眷属とシトリー眷属!そして何故かいる

サイラオーグ・バアル!くそ、ややこしくなっちまった!


リアス 「禍の団!?」


成神 「何で此処にいるんだよ!?」


匙 「会長!?」


サイラオーグ 「何故、兵藤一誠は眠っている―――いや、死んでいるのか?」


あいつ等が加勢しても無に等しい!


アザゼル 「お前等!絶対に手を出すんじゃねぇぞ!」


成神 「そんなこと言ったってこいつ等はテロリストなんすよ!?此処で倒すべきです!」


ガイア 「相手の実力も解らない悪魔に我等を倒すだと・・・・・?」


真なる赤龍神帝がイッセーを睨みつけた瞬間、ドサリとイッセーが急に倒れた!


ガイア 「ふん、他愛もない」


リアス 「イッセー!?」


アーシア 「イッセーさん!」


一体、何をしたんだ?ただ、睨みつけただけなのにイッセーが倒れてしまうなんて


和樹 「ガイア、さっさと冥界を消しちゃおうよ。こっちは準備ができた」


式森の手にはゴルフボールぐらいの大きさの魔力が浮かんでいた。一瞥してあれはヤバいと感じた。一見、

弱い魔力に見えるがアレは膨大な魔力を圧縮に圧縮した超広域範囲の殲滅魔法だってことを!


サイラオーグ 「そうはさせん!」


アザゼル 「あっ!バカ!攻撃するな!」


式森を止めようとサイラオーグが瞬時で近づき拳を突き出した!魔術師は魔力に集中しないと攻撃が失敗する

のが普通だ。その上、魔術師達は体力が無いと思われがちだが決してそうじゃない。中には体力を向上した

魔術師もいれば己の体の身で戦う魔術師もいる。式森の場合は


パアアアンッ!


和樹 「欠伸が出る程、キミのパンチは遅いね?」


サイラオーグ 「っ!?」


和樹 「取り敢えず、キミは此処に入っていなよ」


その両方だ。と、止めやがった。若手ナンバーワンと言われているサイラオーグの拳を、仕舞いには光の檻で

閉じ込める始末だ。幽幻幽騎士団・・・・・もしかしたら世界の頂点に立っている組織かもな


ガイア 「さて、冥界を消すその前に一誠の身体を引き渡して貰おうか」


ソーナ 「こんなことしたってイッセーくんが喜ぶ訳無い!」


セラフォルー 「そうだよ!イッセーくんの事が好きならもっと考えて!」


「お願いです!攻撃を止めてください!」


レイヴェル 「渡しはしませんわ!だって!イッセーさまは、イッセーさまは・・・・・っ!」


ガイア 「・・・・・いくら一誠の婚約者と言え容赦はしない―――消えろ」


ドオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!


真紅のオーラがセラフォルー達と俺達に向けて放った。俺達は死を覚悟した―――刹那だった。俺達を守る様

に金色のオーラが真紅のオーラを打ち消した!


ガイア 「・・・・・なに?」


『何やっているんだ。我が友よ』


『貴女らしくないわよ?』


真紅のオーラが打ち消された事に静かに驚く真なる赤龍神帝にこの部屋に新たな二つの声が聞こえた。

この声は・・・・・誠と一香か!?


ガイア 「その声は・・・・・誠と一香か?」


オーフィス 「誠?一香?」


和樹 「えっ?あの人達はもう死んでいるんじゃあ・・・・・」


誠と一香の声を聞いて殺意が一気に消えた。他の奴等も式森達の言動に不思議そうにしていたところに常闇の

空間と同じ様に二つの光の球体が現れ、ヒトの形に成って男女の姿になった。それは誠と一香だった。手には

金色の錫杖を持っている


『こうして会うのは久しぶりだな。我が友、オーフィス、和樹くん』


和樹 「えっ?誠さん?一香さん?ど、どうして?」


『私達は一誠の中で生きているの』


オーフィス 「一香、誠」


誠達の許へオーフィスが近づいて一香に抱き付いた。


『オーフィス、相変わらず可愛いわね。元気していたかしら?』


オーフィス 「我、元気していた。我、イッセーと一緒に暮らしている」


『そうか、一誠はよくオーフィスと出会えたもんだ。感心するよ』


ウンウンと首を頷きオーフィスの頭を撫でた。オーフィスは撫でられて嬉しそうに笑っている表情を俺は酷く

驚いた。あのオーフィスが笑った?う、嘘だろ?


『さて、我が友と息子の仲間たちよ。私達の顔に免じて許してくれるか?こんなことは一誠も望んでいない

筈だ』


ガイア 「っ!だが、一誠は死んだ!悪魔の手によって殺された!だから我等は

     『蘇れるとしてもか?』・・・・・蘇る?」


『忘れたのかい?一誠の神滅具の無限創造龍神の錫杖の能力、死者蘇生があるって事を』


『―――っ!?』


あいつ等は眼を大きく開いた。兵藤は既に教えていたみたいだが、あいつらは怒りで忘れていた様だ


『だから怒りを抑え一誠を蘇らせるのを手伝ってくれるかしら?』


ガイア 「・・・・・解った」


真なる赤龍神帝の少女の言葉を聞いて一香と誠は金色の錫杖をオーフィスに渡し微笑みながら兵藤の中へと

消えた。あいつ等から敵意と殺意が消えている。どうやら協力してくれるみたいだな。

其処へ真なる赤龍神帝が俺に近づいてきた


ガイア 「・・・・・今回だけだ。貴様等を許してやるのは」


アザゼル 「―――ああ、解っている。誠達のお陰で俺達は生きているってこともな」


ガイア 「ふん、解っているのならそれでいい」


次にセラフォルー達の許へ行った


ガイア 「悪かったな。同じ一誠を愛するものに攻撃をして」


それだけ言うと今度はオーフィスと兵藤の死体の所へ向かった


セラフォルー 「・・・・・ふぅ」


ソーナ 「助かったのですね」


レイヴェル 「こ、怖かったですわ・・・・・」


「ですが、これでイッセーさんが生き返りますね」


緊張が解けて気が抜けたのか床に座り込むセラフォルー達、其処へリアス達が駈けよって安否を確かめる


匙 「会長!大丈夫ですか!?」


リアス 「ソーナ!」


ソーナ 「リアス、サジ。ええ、大丈夫です。・・・・・ただ」


『ただ?』とリアスと匙がオウム返しをした。


ソーナ 「恥ずかしながら腰が抜けたようで・・・・・立てません」


セラフォルー 「わ、私もぉ〜」


レイヴェル 「私もですわ・・・・・」


「以下同文です」


そりゃあそうだろうよ。よくもまあ、あいつ等の前に立ちはだかったもんだ。プレッシャーも俺達より

浴びていた筈だ


ライザー 「レイヴェル、よく頑張ったな」


「流石、フェニックス家の御姫様です。その勇気は見事だった」


「うむ、フェニックス家のものはそうではないと困る」


「よく頑張りました。レイヴェル」


フェニックス家がレイヴェルを褒め称えた


ガイア 「貴様等、何時まで其処にいる。さっさとこっちに来て一誠を蘇らすぞ!」


準備が整ったか真なる赤龍神帝が俺達を催促する。容赦ねえな!?


セラフォルー 「ま、待ってぇ・・・・・今、立てないからもう少し時間をちょうだい」


ガイア 「一誠との婚約を解消にするぞ」


『直ぐに行きます!』


『早ッ!?』


「婚約の解消」と聞いて腰が抜けた筈のセラフォルー達が瞬時で立ち上がり兵藤の所にいった。そして

グレモリー眷属とシトリー眷属、未だに檻の中にいるサイラオーグを残して俺達は死んでいる兵藤に近づくと

兵藤の真上に金色の錫杖が浮かんでいる。すると錫杖から声聞こえた


『主を蘇らすには膨大な魔力が必要です。此処にいる魔王達の魔力で主を蘇らせて下さい』


部屋中に見た事無い魔方陣が展開した。俺達は互いを見て頷きギリギリまで魔力を金色の錫杖に注ぎ込む。

け、結構持っていくな!?どんだけ魔力が必要なんだよ!と思うこと数分経った時だった。兵藤の体が一瞬の

閃光を放って光が収まる頃には両腕と両脚が元に戻っていて身体中にあった傷が無くなって見た事のない

魔方陣も消えていた。これで兵藤は蘇ったのか?


『・・・・・?』


しかし、何の変化の無いまま数分が経った。まさか、失敗したのか?


レイヴェル 「・・・・・もしかして」


フェニックス家の四人兄弟の末っ子が何か閃いたのかソーナ・シトリーとシーグヴァイラ、セラフォルーに

耳打ちをすると三人は眼を見開いた。一体何を言ったんだ?


セラフォルー 「それ本当なの?」


レイヴェル 「もしかしたらですが、やってみる価値があると思います」


ソーナ 「やらないよりやってみた方が良いかもしれませんね」


「そうね、では・・・・・しましょう」


しましょう?俺が首を傾げると四人は兵藤の顔に近づけ順番ずつ―――キスした


『ああああああああああああっ!?』


キスした光景を見て兵藤の眷属の女性陣が叫んだ。すると


一誠 「・・・・・っ」


『っ!?』


兵藤の眉が顰めた!そして、少しずつ、少しずつ眼を開き、瞳を俺達に覗かせ次に首を動かして俺達の姿を

視界に入れる!


一誠 「み・・・・・ん・・・・・な?」


兵藤はゆっくりながら口を開け言葉を発した!兵藤が生き返ったことが理解した瞬間、俺達は―――


『やったあああああああああああああああああああああああああッッ!!!』


『よっしゃあああああああああああああああああああああああああッッ!!!』


俺達は感涙の涙を流しながら喜んだ!


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


一誠side


一誠 「み・・・・・ん・・・・・な?」


『やったあああああああああああああああああああああああああッッ!!!』


『よっしゃあああああああああああああああああああああああああッッ!!!』


俺がぼやける視界で皆を入れ呟くと皆が感涙の涙を流しながら喜んだ。一体・・・・・何が?


ガイア 「一誠!我が解るか!?」


一誠 「・・・・・ガイアだろう?」


和樹 「僕の事は!?」


一誠 「・・・・・和樹だな」


何故かガイアと和樹、それにヴァーリ達やナンバーズ、他のみんなも居た


レイヴェル 「イッセーさま!イッセーさま!」


『イッセーくん!』


「イッセーさん!」


一誠 「レイヴェル、セラフォルー、ソーナ、シーグヴァイラ姫・・・・・あっ」


そうだ。俺、あいつ等に殺されて死んでいたんだ。


一誠 「大丈夫だったか?」


「バカ!貴方が死んでしまった時、私達は悲しみました!貴方が死んでも私達を守ってくれても嬉しくない

です!バカ!バカ!バカァ!」


一誠 「・・・・・ごめん、俺が力不足で守り切れなかった」


セラフォルー 「力不足じゃない!イッセーくんはちゃんと私達を守ってくれた!」


ソーナ 「貴方が動きを停めてくれていなければ私達は今頃死んでいました!貴方はちゃんと私達を守って

     くれました!」


レイヴェル 「だから自分を責めないでください!」


俺に抱き付きながらシーグヴァイラ姫たちは慰めの言葉を送ってくれた


サーゼクス 「兵藤くん」


俺の視界にサーゼクスが入り込んだ


一誠 「サーゼクス・・・・・」


サーゼクス 「すまない、私のミスだ。キミの記憶を見て我々は警戒心が予想以上に無かったと痛感した」


じゃあ、俺の目的も知ったと言う事か・・・・・


リアス 「お兄さま、どうして頭を下げるのです?一体何が起きたのですか・・・・・?」


サーゼクス 「・・・・・それは」


一誠 「サーゼクス」


グレモリー先輩に今までの事を話そうと口を開くところに俺はサーゼクスの言葉を遮り「言わなくていい」と

首を横に振る


サーゼクス 「いいのかね?話さなくても」


一誠 「もう済んだ事だ。他のみんなも心の中に留めてくれ」


「それでいいのかい?イッセーくん」


一誠 「アルマスさん、もう良いんです。話したってもう済んだ事だから」


渋々として「解った」と頷いた。


リアス 「貴方が死んだ?ソーナ達が死にそうになった?お兄さま、教えてください。一体何があったのですか?」


サーゼクス 「リアス。すまないが教える事は出来ない。これは幽幻龍騎士団と魔王の私とセラフォルー、

       父上と母上、フェニックス家、アガレス大公の次期当主シーグヴァイラとシトリー家の次期

       当主ソーナ・シトリーのみしか知ってはならない超最重要機密なのだよ。だからリアスとその

       眷属たち、兵藤くんが死んだ事は他言無用だ。勿論、オーフィスとヴァーリチームを仲間に

       した事も他言無用だ。いいね?」


リアス 「・・・・・解りました」


上手い事を言うな。サーゼクス、グレモリー先輩は納得していない様だけどな


黒歌 「イッセー、起き上がれそう?」


一誠 「・・・・・なんとか」


上半身を起こす。腰を動かし台から下りようとしたが足に力が入らずそのまま床に倒れ込もうとしたが龍牙と

ヴァーリが支えてくれた


一誠 「悪い」


ヴァーリ 「気にするな」


龍牙 「そうですよ」


ははっ、俺は情けないな


ガイア 「魔王、我等は一誠を連れて帰らせて貰おう、我等の家には医師がいるからな」


サーゼクス 「ああ、レーティングゲームの日は三日後、それまで兵藤くんを回復してくれ」


ガイア 「当然だろう。何せ初めて異種戦としてゲームに参加するのだ。公式ではないとはいえ我々、

     幽幻龍騎士団が勝たせてもらう・・・・・帰るぞ」


挑発的な言葉を言ってから空間を俺達が潜れるぐらいの穴を広げると皆が中に潜って行く。そして俺達も中に

入ろうとしたらソーナ達が「私も連れて行って下さい」と頼んで来た


ガイア 「ダメだ。我らの家は本拠地でもあるのだ。そう易々と入らすわけにはいかない」


拒否するガイアだがそれでもソーナ達は食い下がる。ガイアはそんな四人に呆れ顔に成った後、目つきを鋭く

して睨みつけた


『―――ッ』


睨みつけられた四人は一歩下がるが逆にガイアをにらみ返した。睨みつけられたガイアは「―――ほう」と感

心した呟きを発した


一誠 「ガイア?」


ガイア 「良いだろう、着いて来い」


突然、一緒に来る事を許したガイアは俺達を通り越して家に戻って行った。一体どうしたんだ?


ヴァーリ 「ガイアの睨みに耐えられたから許したんじゃないか?成神一成でも耐えきれなかったからな」


一誠 「そうなのか?」


龍牙 「そう言う事です。ですから僕達の家に来ても良いそうですよ」


ヴァーリと龍牙はそう言い俺を抱えながら穴の中に潜って行った。本当に何なんだ?俺はそう思わずにいられ

なかった



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