小説『ハイスクールD×D改』
作者:ダーク・シリウス()

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ゲーム終了後




俺達は医療施設の一室にいる黒歌の許へ向かっていた。丁度、黒歌がいる部屋に辿り着いたと同時に黒歌の

部屋の扉が開け放たれた。中から黒歌が出てきた




黒歌 「あ、イッセー!」


一誠 「黒歌・・・・・」


俺を視界に捉えた途端に黒歌は抱き付いてきた。次に「ごめんなさい」と謝罪の言葉を言った


黒歌 「油断しちゃったにゃん」


一誠 「小猫は・・・・・」


黒歌 「・・・・・大丈夫。ちゃんと謝ったわ―――絶縁されちゃったけどね」


一誠 「―――っ」


ギュッ!


黒歌 「どうしたの?イッセー、ちょっと痛いわ」


一誠 「どうして、どうして絶縁されたのにお前はそんな顔でいられるんだよっ」


笑顔で『絶縁』の言葉を言った黒歌に力を込めて抱き締め俺は怒りと悲しみを乗せた声音で問うと黒歌は

頭を横に振った


黒歌 「もう良いの。小猫は一人で生きていける。猫は自由気ままに生きる動物なのよ?だから小猫も自由

気ままにさせようと思うの」


一誠 「お前はそれでいいのか!?唯一の肉親、家族なんだぞ!?」


黒歌 「私は一人じゃないにゃん。イッセーやガイア、それにみんながいる。私は幽幻龍騎士団って言う

家族がいる。私は愛しいイッセーがいる。それでいいにゃん」


・・・・・黒歌、お前は


黒歌 「にゃん♪」


一誠 「―――解った。もう何も言わない」


黒歌 「うん、ありがとう」


さっきとは違う笑顔で黒歌は笑った。やっぱり無理して笑っていたんだな


ウェンディ 「あっ、イッセー。悪魔王っス」


・・・・・ウェンディ、悪魔王じゃなくてちゃんと魔王と言えと心の中で呟き後ろに振り返ると高価そうな

三つの小箱を手に持っていたサーゼクスとアザゼル、シーグヴァイラ姫と何故か一緒にいるミカエルと女の

天使、オー爺ちゃんがいた。お付きのロスヴァイセも一緒だ


サーゼクス 「兵藤くん、それに幽幻龍騎士団の諸君、おめでとう。よくリアス達に勝ったね」


一誠 「まあ、みんなは本気で戦っていなかったようだけど・・・・・ありがとうな」


アザゼル 「本気を出さずに勝ったのかよ・・・・・どのぐらい強いんだよ。お前等はさ」


『・・・・・さあ?』


俺達は顔を見合わせた後、解らない風に言った


和樹 「その箱は何なんですか?」


サーゼクス 「ああ、これはレーティングゲームで優れた戦い、印象的な戦いを演じた者に贈られるものだ。

神城龍牙くん」


龍牙 「はい」


呼ばれた龍牙は一歩前に出てサーゼクスの前に立つとサーゼクスから高価そうな小箱を受け取る


サーゼクス 「六大龍王ファフニール、しかと我々や他の勢力にも伝わった。もう、誰にも忘れられる事は

無いだろう。何せ、赤龍帝を圧倒的な差で倒した実力を我々に見せつけたのだからね」


龍牙 「良かったですね。ファフニール」


『・・・・・うおおおおおおおおおおんっ!』


ファフニールがサーゼクスの言葉を聞いて感涙の涙を流したような声音で泣いたのを感じた。


サーゼクス 「そしてこれは兵藤くん、キミのだ。キミ達の中で一番優れ、印象的な戦いだったと観戦をして

       いた他の勢力のVIPが言っていたよ」


一誠 「ありがとう。もう一つは誰の何だ?」


サーゼクス 「匙くんのものだよ。オーディンさまが赤龍帝との戦いを見て賛辞を贈ったほどなのだよ」


「ほっほっほっほっ」


そうなんだ。笑うオー爺ちゃんを見て俺は少し嫉妬した。そして気に成ってとある人物に訊く


一誠 「みんなが来るのは解るけど、どうしてミカエルと天使が一緒に来るんだ?」


「天使の翼を持つドラゴンに成ったキミを興味が湧いたのですよ。その上、死者だとしても天使を召喚した

ことと別のドラゴンに成った事もね」


一誠 「あー、そう言うこと」


「あの二匹のドラゴンは一体何ですか?それに天使のドラゴン何て冥界の下層、冥府の最深部に封印されて

いるドラゴンしか知らないです」


冥界の下層、冥府の最深部に封印されているドラゴン・・・・・?


一誠 「そのドラゴンの名前ってどんな名前だ?」


「・・・・・すいません。それは教えることはできません」


天使長が隠すほどのドラゴンか。何だろうな


サーゼクス 「すまない。これから私は匙くんの許へ行かないといけないので失礼するよ」


一誠 「またな」


俺達と別れサーゼクスは少し離れた部屋の中に入って行った。あそこが匙のいる部屋だったのか?更に少し

して成神が俺達の前に姿を現すが俺達に気づいていないのかサーゼクスが入って少し開いた扉の隙間から

部屋を覗きこんだ。匙に用だったみたいだけどサーゼクスが既に入っているからか部屋の中に入らず成神は

この場を去ろうとしたが俺達の存在に気付いた。ウーノ達は器用に俺の後ろに隠れた


成神 「・・・・・っ」


悔しそうに俺を睨む成神だが背中に金色の翼だけを展開し殺意と敵意を向けるとあいつは一歩下がって俺から

逃げるように何処かへ行った・・・・・って


一誠 「なに人の翼を触っているんだ」


「本当に天使の翼なんですねぇ」


「天使化になれる神器何て知りませんでしたね」


天使の二人が天使化の証の天使の翼や羽を触り始めていた。一頻り触っていたミカエルが俺に尋ねた


「兵藤くん、天界に住む気はありませんか?大天使以上の力を持つ貴方なら歓迎しますよ」


一誠 「・・・・・はい?」


突然の勧誘に俺は呆けてしまった。いきなり何言い出すんだ。この天使長は


ウェンディ 「ダメっス!イッセーは私たちと住んでいるっスよ!」


チンク 「そうだ!そうだ!」


セイン 「私たちのイッセーを取ろうとしないで!」


ナンバーズ達がミカエルの提案に猛抗議したそんな最中


「孫よ。久々にわしと釣りしないかの?」


オー爺ちゃんの誘いを受けていた。オー爺ちゃんと釣りかぁ・・・・・


一誠 「うん、解ったよ。今度オー爺ちゃんが来た時に一緒に釣りしよう」


「うむ、ではオー爺ちゃんと約束をしようかの」


そう言って小指を立てて俺に向けた。俺も小指を立ててオー爺ちゃんと約束した


『ゆーびきりげんまんうそついたらはりせんぼんのーます。ゆびきった』


懐かしいなぁ。オー爺ちゃんが帰る際に俺ともう一度会う約束をする為にこうやって約束していたんだっけな


「孫よ。また会う時まで元気にしておるんじゃよ」


一誠 「解ったよ。オー爺ちゃん!」


俺は小さい頃のようにオー爺ちゃんを送ると一瞬だけ目を大きくしたと思えば笑い出して「そうじゃ、サーゼ

クスの妹と赤龍帝にでも会いに行くかの」と言いながらロスヴァイセを引き連れ俺と別れた


一誠 「さてと」


未だに猛抗議しているナンバーズに声をかけるとしますか


一誠 「みんな。静かにしないと迷惑になるぞ」


その後、何とかみんなを宥めたら先に家に帰らせ俺はミカエルとアザゼルと別れグレモリー本邸に帰ろうと

した時シーグヴァイラ姫に止められた


「あの、もう・・・・・会えないんですよね?レーティングゲームも終えてしまったことですから・・・・・」


寂しい表情を浮かばせ潤んだ瞳で俺の瞳を捉える


一誠 「そうだな。残りの夏休みはグレモリー本邸で過ごしてから帰ろうと思っている」


「そう・・・・・ですか」


するとシーグヴァイラ姫が俺に抱き付いて「行かないで、帰らないで」と声を殺して言った


一誠 「シーグヴァイラ姫」


「行かないで!私を置いて帰らないでください!」


一誠 「・・・・・」


彼女の必死さが心に伝わってくる。でも、別れは必ず訪れてやってくる


一誠 「また会いに行く。その時まで待っていてくれるか?」


「イヤです!ずっと、ずっと冥界に居てください!」


そ、それは・・・・・流石に怖い


一誠 「ごめん、冥界には居られない。俺って色々と冥界に呪われているようで小さい頃から不幸な目に

    遭っているようなんだ・・・・・」


「その証拠に俺は冥界で死んだ」と彼女の耳元で声を殺して言った


「・・・・・・っ」


刹那、シーグヴァイラ姫が涙を流し始めた。俺は彼女の身体を抱き締め「ごめん」と謝罪する


一誠 「だから冥界には居られない。ごめん・・・・・」


「・・・・・解りました。貴方が冥界に住めれないと言うなら私にも考えが有ります」


一誠 「・・・・・考えがある?」


「・・・・・また会いましょう。さようなら」


彼女は何も教えてくれないまま帰ってしまった。・・・・・何だ?一体



――――――――――――――――――――――――――――――――



一誠 「ただいま」


「お帰りなさい。イッセーくん」


最初に出迎えたのはヴェネラナとアルマスさんだった。そう言えば久しぶりだな。この二人に会うのも


「流石は誠殿達の子供だ。リアスとリアスの眷属たちに勝つとはな」


「私も二人を応援しに行きたかったのですけれど残念ながら無理でしたので私たちは家で応援しましたわ」


一誠 「そっか、それでも嬉しいよ。お義父さん、お義母さん」


微笑みながらそう言うとヴェネラナが突然俺の腕を掴んだ


「疲れたでしょう?部屋でゆっくりしてらっしゃい」


一誠 「へ?ああ、そうするけど・・・・・って、何で俺を引っ張るんだああああああああああああっ!?」


「はっはっはっ!ゆっくり妻と過ごしたまえ!」


笑うんじゃなくて止めてくれよ!とツッコンでいると久々に俺専用の部屋に連れてこられていた。そして

部屋の鍵を掛けたヴェネラナは俺に近づいて首に腕を回して顔を近づけキスした。


『んんっ・・・ちゅっ・・・・んっ・・・・・んんんっ』


激しいキスだった。そして俺の口の中に舌を入れ俺の舌と何度も絡めながらヴェネラナは服を脱ぎだし下着も

脱ぎ捨て全裸に成った。今度は俺の上着を手に掛け脱がせようとした


一誠 「ちょっ、ヴェネラナ、待って!」


「待てないわ!イッセーくんがいなくなってどのぐらい経ったと思っているのです!?それに『滞在の間、

私の欲望を満たして』って私と約束したじゃありませんか!それなのにイッセーくんは約束を守らず何処かへ

行ったり死んだりしたじゃない!」


今度はベルトを外して強引に俺のズボンと下着を一緒にずり下ろした。結果、俺も生まれた姿の状態に成って

ヴェネラナにベッドに押し倒された


「イッセーくんが死んで私は悲しみました!愛しい息子が、愛しい男が死んで私はショックを受けまし

たわ!」


ヴェネラナは俺の下半身に跨り俺のアレを掴み既に濡れているアソコと標準に合わせて―――腰をおろして一

気にあそこの中に挿入した。中は熱く俺のアレを歓迎しているように包み込みながら奥へ、奥へと蠢きながら

進むとコツと何かに当ったと同時にヴェネラナは「はぁん」と恍惚の表情を浮かべ豊満な胸を押しつける様に

俺の胸に倒れ込んで笑みを浮かべた


「ふふふっ、イッセーくん。私とシテくれなかった分、貴方が人間界に帰る残りの数日間の間は私と此処で

過ごし沢山しましょう?」


グニグニと豊満の胸で擦りつけながら甘い誘惑に誘い込もうとする。俺はヴェネラナの張りのある尻を鷲掴み

して腰とタイミング合わして激しく突き動かす


一誠 「解った。残りの夏休みは此処でヴェネラナと過ごす。約束を破ってしまったからな」


「あん!あん!はっ、激しい!頭にズンズンって響くぅっ!んぁ・・・・いい、いいのぉ!」


一誠 「くっ、気持ち良いか?」


「いいっ!最高ですわっ!私はコレが欲しかったのです!コレが無いと私は生きていけないっ!」


今度は自分からなる快感を味わおうと腰を激しく降り始めた。腰を振るう同時にヴェネラナの胸が激しく動い

ているのを見て尻を鷲掴みにしていた手を放し今度は胸をギュッっと力強く鷲掴みにしながら訊く


一誠 「俺のコレが良いのか?」


「あはん!いいわ!コレが良いのぉ!イッセーくんのコレは私のアソコをズンズンって押し上げて突いて気

持ち良くしてくれるからいいのよぉ!」


その後、色々なやり方や体勢をしてヴェネラナを悦ばせるが限界が訪れた


一誠 「ヴェネラナ!愛しているぞ!」


「わ、私も!イッセーくんのことを愛しているのぉぉぉぉぉ!!!」


ズン!とヴェネラナの奥に突き刺し俺の欲望を彼女の中に吐き出す!


一誠 「ぐううううううっ!」


「あ、熱いぃぃぃ!溶けちゃうぅぅぅぅぅぅ!あああっ!あああああああっ!ああああああっ!」


欲望を吐きだした後でも俺は続けて腰を振り続けヴェネラナを数日分の欲望を満たす為に熱く、激しく性交を

数日間し続けた



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――



八月の後半―――。



俺とグレモリー眷属は、本邸前の駅で冥界との別れの時を迎えようとしていた。


「それでは一成くん。イッセーくんまた会える日を楽しみにしているよ。何時でも気兼ねなく帰って来てくれ

て構わんよ。グレモリー家をキミの家と思ってくれえたまえ」


大勢の使用人を後ろに待機させて、アルマスさんがそう言ってくれる。ああ、そうさせてもらうよ


「ありがとうございます!で、でも、ちょっと恐れ多くて・・・・・」


苦笑いする成神にヴェネラナも肯定する


「そんなことありませんわよ。一成さん。人間界ではリアスをよろしくお願いしますわね。娘はちょっとわが

ままなところがあるものだから、心配で」


リアス 「お、お母さま!な、何をおっしゃるのですか!」


グレモリー先輩は顔を真っ赤にしていた。はいはい、解りやすい態度だな


成神 「はい!もちろんです!


あいつはヴェネラナの言葉を聞いて自分の胸を叩いて頷いた。―――グレモリー先輩の気持ちを知らずによく

言えるな


「・・・・・うぅ、私も涙もろくなったものだ。我が家の将来は明るい・・・・・」


アルマスさんが号泣していた。それを見てヴェネラナが嘆息していた


「ちょっと、あなた。其処は父親らしく、『娘はまだやらん!』ぐらい言って返すものですわよ?」


一誠 「そうだぞ。アルマスさん、そもそも成神はグレモリー先輩が成神の事を好―――」


リアス 「その先は言わないでちょうだい!」


突然、グレモリー先輩が顔を真っ赤に染めて俺の後ろから抱き締めて口を手で塞がれた


一誠 「(何だよ。あいつはグレモリー先輩の好意に気づいていないんだぞ?ハッキリ言わないとグレモリー

    先輩が辛い思いして傷つくんだぞ。それでいいのか?)」


リアス 「(・・・・・今はこれで良いの)」


あー、さいですか。グレモリー先輩は若しかして今の関係が壊れる事を怖いのかな?


「そんなことを言ってもだな。一成くんは既に私の力を超えそうなのだから、もう充分だろう?そろそろ落ち

着いても良いのではないかと思ってな」


「隠居めたいことをおっしゃるのは、せめてリアスが高校を卒業してからにしてください」


サーゼクス 「リアス、残りの夏休み、手紙ぐらいは送りなさい」


ミリキャスを抱えながらサーゼクスが言う。その後方にはグレイフィアが待機していた


リアス 「はい、お兄さま。ミリキャスも元気にね」


「うん、リアスお姉さま!」


一誠 「ミリキャス、勉強も良いがちゃんと修行をしろよ?じゃなきゃ今まで鍛えた意味が無いからな」


「はい!今までありがとうございました!お兄さま!」


ミリキャスの頭を撫でて別れの挨拶する


サーゼクス 「兵藤くん、キミには本当に色々と世話になったと同時に申し訳が無いことが起きてしまって、

すまなかった・・・・・」


一誠 「・・・・・気にするな。色々と大変な事が起きたけど冥界は楽しかったと思える」


サーゼクス 「そうか、そう言ってくれると有り難い。そうだ、例の撮影の話だが今度―――」


グレイフィア 「今度―――なんですか?」


サーゼクス 「すまない。また今度、話すとしよう」


・・・・・やっぱりお前ってグレイフィアに尻に敷かれているんだな。その後、列車に乗り込み、窓から

サーゼクス達に最後の別れを告げるとアルマスさんとヴェネラナが近づいてきた


「イッセーくん。これを渡そう」


そう言って俺に渡したのはグレモリー家の文様が記された一枚の紙だ。もしかして、カイザーたちと同じものか?


「それは正式に冥界に入りグレモリー本邸に入れるものだ。それを使えば列車に乗らずにでも直ぐに私たちの

家に辿り着く。何時でも帰って来てくれたまえ」


一誠 「ありがとう。お義父さん」


「私からはこれです」


ヴェネラナは自分の顔を近づけサーゼクス達から見えない位置で俺にキスをした


「また来た時には・・・・・その、欲望を満たしてください」





俺はキスをして「解った」と言うと同時に列車が動き出した。どんどんスピードが加速して二人の姿が一瞬にして遠ざかった



――――――――――――――――――――――――――――



列車に乗って40分ぐらいだろうか、俺はグレモリー眷属と離れたところで席に座っている。てか、そうする

しかなかった。あいつ等・・・・・ゼノヴィアとギャスパー、小猫以外の奴等が俺に近寄って欲しくない

オーラを発していたのだ。俺はしょうがなく一番奥の列車の車両に乗って人間界に着くまでのんびり読書して

いた。そんな時に車両の扉が開いて誰かが入って来た


小猫 「・・・・・」


黒歌の元妹の小猫だった。俺が座っている席の前に無言で腰をおろし俺を見詰める


一誠 「何だ」


小猫 「・・・・・」


読書をしながら問うが何も言わず俺を見詰める


『・・・・・・・・・・』


俺と小猫のいる車両は静寂に包まれて数分後、俺は小猫を一瞥して見る。相変わらずの無表情で膝に握り拳を

置いてじっと俺を見詰める・・・・・はぁ


一誠 「黒歌のことか?」


姉の名前を出すとコクンと頷く。俺は更に言葉を発す



一誠 「黒歌と絶縁したと聞いている。なら、黒歌のことはどうでもいいんじゃないのか?白音・・・・・

   いや、『搭城小猫』。お前は謝る黒歌を攻撃していたようだしな」


小猫 「・・・・・」


俺の言葉を聞き無表情だった顔が一気に曇った。俺はそんな表情をする小猫に怒りを感じて制服の胸倉を掴み

俺とキスできそうなくらいに近づけ小猫の瞳を捉えて睨みつける


一誠 「そんな表情を俺に見せるぐらいなら黒歌と姉妹の絶縁をするんじゃねぇよ」


小猫 「・・・・・っ」


一誠  「お前はあいつの事を考えて事あるのか?どうして自分を置いて行って逃げたのか聞いたのか?お前

     自身も辛い思いしたんだろうが、お前より黒歌の方が辛い思いをしていたんだぞ。毎日毎日、追っ

    手から追われる日々をお前のことを想いながら逃走し続けたんだ。俺があいつと会った最初の時には

   身体がボロボロで傷ついて瀕死の重体の状態だった。俺が助けていなかったら死んでいたかもしれな

   かったほどだ」


小猫 「・・・・・姉さまが?」


胸倉を掴みながら黒歌と最初に出会った事の事を言うと信じられなさそうな顔に成った


一誠 「事実だ。あいつは黒い力に飲み込まれていながらでも小猫、お前の事を心配していた。そして

   あの時、主だった悪魔の誘いに乗らなければ例え辛いだろうけどお前と仲良く幸せに暮らせていた筈

    だと悔んで後悔してもいた」


小猫 「・・・・・っ!?」


一誠 「黒歌はお前に負けたのは唯一肉親のお前に絶縁された事だ。家族を失う気持ちは俺も理解できる。

俺も少しの間だけど一人ぼっちだった。お父さん達は悪魔と堕天使に殺されてしまってからな」


あの時の光景を脳裏に思い浮かべながら真っ直ぐ小猫に言った。するとこいつは身体を震わせ涙を流し

始めた。黒歌に置いてかれた頃の事を思い出したのか?


一誠 「で、お前は俺に何を聞こうとした?」


小猫 「・・・・・貴方の家の在りかを」


俺の家の場所?掴んだ胸倉を放し「どうしてそんな事を聞くと」尋ねる


小猫 「・・・・・お姉さまに謝りたくて」


一誠 「絶縁したのにか?」


小猫 「・・・・・其れも含めて謝りたいんです」


ふうん。どういう心境なのか解らないけど・・・・・もしかしたら


一誠 「今度の休み」


小猫 「・・・・・?」


一誠 「今度の休みに俺の家に連れて行ってやる。グレモリー先輩たちにはお前が言えよ」


小猫 「・・・・・ありがとうございます」


さてはて、姉妹猫の話はまだ続きそうだな。まあ、それはそれで良いけどね



――――――――――――――――――――――――――――――――――――



人間界側の地下ホームに列車は辿り着き、俺は首の関節を鳴らす。


一誠 「グレモリー先輩。この度はありがとうございました。冥界、楽しかったですよ」


リアス 「・・・・・」


一誠 「・・・・・成神、グレモリー先輩はお前の事が―――」


リアス 「ええ!こちらこそ、冥界を楽しんでくれたようで嬉しいわ!もし良かったら、また連れて行っても

     いいわよ!」


感謝の言葉を言うが「ふん」と顔を背かれたことに少しムカついたのでグレモリー先輩がお前に好意を持って

いるぞとバラそうとしようとしたが手の平返したように笑顔で言葉を発した。成神は訳解らず首を傾げた


一誠 「それで良いんだよ。それで」


リアス 「・・・・・悪魔ね。あなたは」


一誠 「失礼な。俺は人間だ。でも、今回は感謝している。アルマスさんたちと仲良くなれたしライザーの

    両親にも会えて仲良くなれたし他にも―――」


リアス 「その先は言わなくても良いわ。長くなりそうだから」


むっ、確かに長くなりそうだな


一誠 「んじゃあ、俺は帰るかな。次に会う時は学園で」


俺はグレモリー先輩たちと別れ久々の我が家に帰った。そしてその日の夜、俺は約束通りウェンディと一緒に

寝た

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