小説『ハイスクールD×D改』
作者:ダーク・シリウス()

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一誠 「シャルバ、大丈夫か?」


「・・・・・何の真似だ」


一誠 「シャルバ・ベルゼブブ、俺の計画にお前が必要だ。だから助けた」


「がああああああああああああああああああああっ!!!」


ビィィィィィィィィッ!


シャルバと話している最中、『覇龍』と化となった成神が口内の奥にレーザーの発射口みたいなものを覗か

せて一瞬の閃光をしたと同時に赤いレーザーが俺に向かってくる


バチンッ!


赤いレーザーが俺に当るが傷一つも付けずに消失した


一誠 「ヴァーリから聞いた話じゃあ『覇龍』は凄いと思っていたけどこんなものか?」


「ぎゅおおおおああああああああああっ!!!」


今度は俺に向かって飛来して来た。叩き落そうと腕を伸ばすが避けられ俺の背後に回った


一誠 「邪魔だ」


ドガンッッ!!!


後ろに振り返らず巨大な翼で成神を叩き神殿の壁にぶつけるがそれだけで終わらず神殿の壁を突き破って外に吹っ飛んでいった


一誠 「これで邪魔者はいなくなった。シャルバ、俺の家族になれ。お前たちの願いは俺たちが叶えてやる」


シャルバに身体を向け勧誘をする


一誠 「世界が欲しいんだろう?まだ調整中だけどお前たち旧魔王派を迎い入れる準備をしている。お前たち

    だけの世界だ。サーゼクスたちを殺してこの世界を手に入れるより俺たちが創った世界でお前たち旧

    魔王派が新しく悪魔の世界を築けばいい。どうだ、悪くない話だろう」


「その言葉でクルゼレイを誘惑して我等を裏切りさせたのか」


一誠 「少し違うな。真実を確かめるべく向かっただけだ。まあ、さっきクルゼレイが正式に俺の仲間に

   なったと連絡が有ったけどな」


「残りはシャルバ、お前だけだ」と真っ直ぐ言った。すると体を震わせ笑い始めた


「ハハハハハッッ!―――ふざけるのも大概にしろッ!兵藤の子供よ!いくら貴公でも世界を創ったなどと

そんな絵空事に過ぎないことをほざくな!」


一誠 「いや、本当の事なんだけど―――」


「ぎゅがああああああああああああっ!!!」


突然、上から神殿の天井を突き破りながら襲いかかって来た成神もどき。俺は瞬時でソレを掴み床に叩きつけ

押し付ける


一誠 「うるさいぞ。少し黙っとけ」


「ぎゃがぎゃあああああああああっ!!!」


さっさとシャルバと話を付けよう。コイツは取り敢えず無視だ


一誠 「どうする?真実を確かめてからでも遅くは無いと思うが?」


「下らん、そんなの確かめる必要もない。帰らせて貰おう」


嘆息したシャルバがもう一度残った足で転移用魔方陣を描こうとするが俺はさせない


一誠 「『誓おう。冥界に住む民たちの為に戦うと私は誓う。シャルバ、共に冥界の為、冥界に住む民の為に

    戦ってくれるか?』―――この言葉に聞き覚えはないか?」


「―――っ!?」


その昔、とある人物がシャルバに向けられた言葉を確認するように俺が言うと転移用魔方陣を描いていた足を

ピタッと止め信じられないような表情で俺を見た


「ど、何処でそれを知った!?いや、どうして貴公がそれを知っている!」


一誠 「本人から聞いたと言ったら解るか?」


「―――っ!ま、まさか!?」


一誠 「シャルバ、真実を確かめたくないか?」


尋ねる。あいつは俺の瞳を据えたまま黙ってしまう。そして瞑目して数十秒が経った。俺の顔の真正面に

魔方陣が現れたと思えば和樹が現れた


和樹 「一誠」


一誠 「おっ、来たか」


和樹 「うん、大体終わったよ。こっちは?」


「シャルバの答えを待っているところ」だと言ってシャルバを見詰める


和樹 「あの人がシャルバ・・・・・。ん?成神の様子が可笑しいけどどうしたの?」


一誠 「暴走状態になっている」


「ぎゃあああああああああああっ!!!」


和樹 「・・・・・本当みたいだね」


「兵藤の子供よ」


瞑目していたシャルバが目を開け俺の名を呼んだ


一誠 「答えは決まったか?」


「ああ、答えは―――これだ」


足を動かして移動用魔方陣を完成した。シャルバは光に包まれこの場から消えてしまった


和樹 「残念だったね」


一誠 「何時か会えるだろう。その時は今度こそ連れていくさ。―――さて、コイツをどうするかな」


手の中で抜け出そうと未だに暴れている成神もどきを見て呟く


和樹 「無効化の能力で止めればいいんじゃないの?」


一誠 「今回は自業自得で助ける義理は無い。俺の警告を無視してアルジェントを危険な目に遭わした。

   しかもアルジェントがシャルバに(次元の狭間に漂っているみたいだけど、まあ、ガイアが泳いでいる

   なら見つけてくれるだろう)殺されたようだしな」


和樹 「そうなんだ?(今頃はもう見つけていたりしてね)それならしょうがないね」


会話とは裏腹に和樹と念話で話す


一誠 「そう言う事だ。まあ、こんな状態で残して帰るのも何だし力を弱らせて帰るとするか」


『Divid!!』


成神の力を半分にしてグレモリー先輩たちでも戦えるぐらいの力にした


一誠 「和樹、念の為に成神に檻を」


和樹 「了解」


ガッシャンッ!!!


「ごがああああああああああああああっ!!!」


和樹 「念の念の為にその檻には力を吸収し続けながら檻を強化し続けるようにしたよ」


一誠 「なら大丈夫だな。リインフォース、ゼノヴィアの捕縛魔法を解いてくれ」


彼女に頼みゼノヴィアに掛けた捕縛魔法を解いてもらう


一誠 「皆、帰ろう。今日はお祝いをしようじゃないか」


オーフィス 「お祝、楽しみ」


和樹 「家族がいっぱい増えたもんだしね」


「今頃、家では先に準備をしているかもしれませんね」


次元の狭間に繋がる空間に歪ませ穴を生じさせ俺たちは穴の中に潜る


一誠 「それじゃあな。グレモリー眷属」


グレモリー先輩たちと別れ家に戻った。その後、ディオドラの眷属と屋敷にいたシスターと聖女たちは

俺たちの家に住まわせると同時にディオドラの関係する記憶を消去し、ゾラードの能力の浄化で心身の汚れを

取り除き処女膜も元通りにした。そうそうフリードも人間の体に戻し条件付きで家に住まわせることにした。

序でに言えば、たまたまヴァーリたちが次元の狭間に来ていてアルジェントを見つけグレモリー先輩たちに

引き渡したようだ


一誠 「それじゃあ、新たな家族と仲間が増えたことに―――乾杯!」


『乾杯!』


そして現在、俺たちはダイニングルームではパーティを始めている


一誠 「これからもよろしくな。クルゼレイ」


「・・・・・俺は現魔王たちを許す事は無い。それでも良いな?」


一誠 「俺たちと協力してくれればそれでも構わない。俺たちは基本的に自由だからな。でも―――」


とあるところに視線を向けると


「カテレアちゃん!この料理、美味しいよ☆食べて、食べて!」


「何故、貴女が此処にいるの!?偽りの魔王!」


皿に盛り付けた料理をズイズイとカテレアに押しつけるように突き出すセラフォルー。冥界にいる筈の

セラフォルーの存在に驚くカテレアの姿を視界に入った


「もう、レヴィアタンさまの前でそんなこと言わないでよ。ほら、私のことを『レヴィアたん』って

呼んで?」


「変な呼び方で姉さんの名前を口にするな!大体、貴女は『セラフォルー』でしょう!?私たち

『レヴィアタン』の名を語るな!」


カテレアは自分と姉の名を変な呼ばれ方をされてセラフォルーに怒るが、そのセラフォルーの背後から肩を

ポンと掴む存在がいた


レヴィアタン 「『レヴィアたん』?ちょっとこっちに来てお話をしようかな?」


「あ、あはははは・・・・・。レヴィアタンさま、顔が怖いですよ・・・・・?」


「自業自得です!偽りの魔王!」


まるでいい気味だと言わんばかりに言うがレヴィアタンはそんなカテレアに嘆息した


レヴィアタン 「カテレアも何時までもそんな呼び方をしないの。もう、何度も言っているのにどうして

       貴女は私のお願いを聞いてくれないの?カテレアもこっちに来なさい。セラフォルー同様

       説教をするよ」


「ね、姉さん!?」


と、セラフォルーと一緒に説教され始める。


一誠 「限度を超えたらお前もああ成るぞ?気をつけろよ」


「あ、ああ・・・・・。気をつけよう。もう姉上の説教はこりごりだ・・・・・っ」


アスモデウス 「当然でしょう。テロリストになった弟へのお仕置きなんだから」


「あ、姉上!?」


クルゼレイがアスモデウスに恐怖して身体を震わせ怯えていた・・・・・。一体なにが遭ったんだ?シグナム

たちにあの後どうなったのかを訊いても「悪夢を見た」としか教えてくれなかったし


メイビス 「イッセー、ありがとうございました。再びシスターと聖女たちと共に祈りが再び出来るとは

     思うと嬉しい限りです」


一誠 「そのお礼は和樹たちとヴォルケンリッターに言ってくれ。俺は何もしていないさ」


感謝の言葉を言ってくるメイビスにそう言いながら頭を撫でる。メイビスはシスターと聖女たちの許へ

向かった


「やあやあやあ!イッセーくん、早速だけど僕ちんと勝負してもらいましょうかねぇ!」


一誠 「いきなりだな。てか、お前はまだ安静しろ。身体が馴染んでいない時に激しい運動すると二度と動け

    なくなるぞ」


フリードがニンマリと口の端を吊りあげ戦意を見せる。合成獣の身体を戻すのは意外と難しいようで、華佗に

訊くと『身体を造り変えたらどうだ?』とアドバイスを受け早速、華佗の協力のもとに身体をジェイルと

ダンタリオンと協力して新しい身体を造り、フリードの魂を抜き取り新たな身体に宿すことに成功した。華佗

の診断の結果、三日は安静らしい


「のんのん、俺さまはそんな弱っちくはございませんですぜぇ?ですますはい!」


一誠 「俺は万全な調子のお前と戦いたいんだよ。それに今はパーティをしている。戦いたいなら三日になる

    まで待て、フリード。そうしたら気が済むまで死合してやるよ」


「ひゃはははっ!今の言葉、ゾクゾクしちゃったよ!達しちゃいそうだったよ!あー、早く三日後になら

ないかねぇ、身体がウズウズしちゃってどうしようもございません!」


フリードは踵を返してテーブルに置かれた料理を持っていた皿に盛り付け美味しそうに食べる


一誠 「戦闘狂がまた一人増えたな」


ヴァーリ 「まさか、フリードと会うとは思いもしなかったぞ」


一誠 「実力があるからな。引き入れないと損だし」


ヴァーリ 「まあ、強者が増えたと思えばいいか」


楽しそうに微笑むヴァーリに向かって「戦闘狂」と心の中で呟く


一誠 「戦いが好きな奴に取って此処は天国だろうな。強者が大勢いて選り取り見取りだ」


ヴァーリ 「俺は人生の中で一番幸せを感じる。俺の眼前にこんなにも強者がいるんだからな」


コイツの言葉を聞いて俺は苦笑した。さてはて、これからどうなることやら。クルゼレイを加えることがで

きた。残るはシャルバのみ、シャルバ。絶対に仲間に加えてやるからそれまで死んでくれるなよ?死んだら

蘇らすけどな


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