小説『ハイスクールD×D改』
作者:ダーク・シリウス()

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家族旅行 京都編(4)



「―――何で来たんだよ」


「フリードに負けっぱなしはイヤだからね」


「私ももう一度お前に挑戦を申し込みに来た」


「私はゼノヴィアの付添よ!」


夜、俺たちが宿泊している旅館に荷物を持った木場、ゼノヴィア、イリナの三人が訪れてきて怪訝になる

俺は木場たちに問う


「木場、気持ちは理解できるけどあいつの実力を知っただろう?」


「うん、その上でもう一度フリードに挑戦をしに来たんだ」


「ゼノヴィア、お前は完膚なきまで俺に敗れたんだぞ」


「大丈夫、新しい木刀を買って来た。だからもう一度私としてくれ」


この子は人の話を聞かないのか!?


「イリナは・・・・・特に言うことはないな。と言うより、この事はアザゼルたちは知っているのか?」


『伝えてある』


木場とゼノヴィアが異口同音で言った


「お前等が此処にいると言う事は承認したって言うことか・・・・・。帰る気は?」


『無い(よ)』


再び声を揃えて言った・・・・・。帰れと言っても頑になって拒否するんだろうな


「・・・・・はあ」


嘆息して「上がれ」と言ってみんなのところに戻る


「フリード」


「んん?」


和樹と龍牙、レヴィ、ノーヴェとU○Oしていたフリードに声を掛け後ろにいる木場に指を指す。木場に視界が

入ったフリードはいやらしい笑みを浮かべながらU○Oを中断して近づいてきた


「おやおやぁ?おれさまに負けたナイトさんがどうして此処にいるんですかぁ?まさか、また俺さまに負けに

キタでも?」


「いや、今度は僕が勝つよ。フリード」


「ぎゃははははっ!そんなことを言って大丈夫なんですかねぇ?また俺さまに負けて恥をかいちゃうよ!?

てかっ、かけやがれ!」


「負けっぱなしだと彼等に合わせる顔が無いからね・・・・・!」


睨み合う二人、フリードは木刀を手に取り木場と旅館の屋上に向かった


「フリードの奴、勝手に抜け出しやがって」


「悪い、俺が変わりにしてやるよ」


怒り気味に言うノーヴェに謝りフリードの手札を持ち変わりに続けること数分


「上がりだ」


「くそぉ!負けちまった!」


「大逆転をするとは凄いですね」


「フリードが負けると思っていたのにね」


「一誠がやったら土壇場に変わったよね」


三人の言葉を聞き不敵に笑う。ふふっ、この手のものは俺が強いんだよ


「さてとゼノヴィア、行くぞ」


「ようやくか。イリナ、お前はどうする?」


「マリアたちとお話をするわ!」


イリナはそう言ってマリアたちのところへ歩を進めた。マリアたちと友達に成ったのか?


「屋上はフリードたちが使っているから・・・・・。リーラ、広いところは他にないか?」


「それなら使われていない地下がございます。掃除もしてあるので清潔です」


「ん、それじゃあ地下のところまで案内してくれ」


リーラは「かしこまりました」と言って頷いたらこの部屋のとある畳をひっくり返した。畳の下には地下通路

と思わせる下に続く階段が有った


「そんなところに有ったのかよ!?」


「他にも隠し部屋や隠し扉などどこの旅館に複数あります」


遊び心満載だな!リーラの言葉を聞いたみんなは「面白そう!」「見つけてやるっス!」といってこの部屋

から出ていった。暇だったんだろうか?


「この階段を下りれば直ぐに辿りつけます」


「解った。ありがとうな」


彼女に礼を言いながらゼノヴィアと階段を下りていった。一番下の階段の先には扉が有り、開けると広々と

した空間に入れた。俺たちは地下空間の中央に立ち対峙する


「それじゃあ、やるとするか」


「・・・・・木刀は?」


「ん?ああ、今のゼノヴィアにはこの腕ででも余裕だ」


腰に携えている木刀を抜かず俺は気で腕に纏い始める


「言っとくけど舐めている訳ではないから」


「・・・・・」


「ルールは相手が戦闘不能になるか武器を破壊されるかでいいな?」


「ああ、それで―――」


バッ!


「・・・・・はっ?」


「はい、終わり」


ゼノヴィアが了承の言葉を言おうとした最中、彼女が持っている木刀を腕で斬り落とした


「なっ、卑怯だぞ!?私が喋っている間に攻撃を仕掛けるなんて!」


「何言っているんだ。戦っている最中に相手が話し終わるまで聞いていると思うか?戦争や戦いはそんな生

易しいもんじゃないぞ」


「それに」と付け加え


「お前たちグレモリー眷属がこれから戦う相手はお前たち以上の強さの奴らばかりだ。そう思った方がいい。

―――文句を言う暇があるなら強くなれ、じゃないと大事なものを失うぞ」


指を指しながらそう発した


「・・・・・・っ」


「まだやる気か?」


「当り前だ!まだ一振りもしないで終わったのだぞ!」


ふぅ・・・・・。しょうがないなぁ


「だったら、俺の木刀を貸してやるからもう一度するぞ」


俺の木刀をゼノヴィアに投げ渡す。彼女は片手で受け取るが―――


「―――っ!?」


木刀を掴んだまま床に殴るように拳が床に思いっきり下に振り下ろした。ゼノヴィアは床にぶつかる寸前の

ところで両手で掴み、やっと持ち上げた。かなり重そうにして


「何だ、この木刀の重さは!?普通の木刀の重さじゃないぞ!」


「何言っているんだ。何処からどう見ても木刀だろう?重さなんて関係ない」


「くっ・・・・・!振り上げる事すら儘に成らないぞ・・・・・!それどころか、持ち上げるだけで精いっ

ぱいだなんて・・・・・っ!」


「それがゼノヴィアの実力ってことだな。その木刀は技術が求められて作られた物なんだ。ゼノヴィア、お前

は技術なんて一切ないどころかしようともしていない。力を求め過ぎた余りにその結果、木刀に嫌われて

いるんだよ。―――デュランダルを使いこなせないのは当然だな」


「振ることができないんじゃあ話に成らない」と言って彼女から木刀を奪い取る


「上に戻るぞ。もう勝敗はついているからな」


踵返して地下室から出ようと扉の方へ歩を進める


「結局対した動きもしていないから汗一つも掻かなかったな」


「―――待て」


「さて、今日の夕飯は何だろうな」


「待て」


「今頃フリードとやっている木場も負けているだろうし」


「待て!」


なんだよ?と風になりながらゼノヴィアに振り向くと―――頬に涙で濡らしながら睨みつけるように俺を見る

ゼノヴィアの姿が視界に入った


「ひっく・・・・・ひっく・・・・・ぐすっ。どうして、どうしてなんだ・・・・・。何で私と戦おうとしな

いんだっ!私を認めようとしてくれないんだっ!私を見ようとしないんだっ!」


「・・・・・」


「どうして私を好きにならないんだっ!私は、私はお前のことが好きなのに!」


・・・・・え?


「ええええええええええええええっ!?お前が俺を好きだとぉぉぉぉぉぉ!?」


幻聴か!?それとも、思わず間違って言ったのか!?


「そうだっ!私はお前のことが好きなんだ!それなのにどうしてお前は私を冷たくあしらう!お前は私のこと

が嫌いなのか!?」


「いや、好き、嫌いの以前にお前が俺に好意を抱いていることすら知らなかったぞ」


片手でブンブンと振り真顔で言った。


「なっ・・・・・!」


ガーンと開いた口を閉じずに心の底からショックを受けたようだ。そ、そんなにショックを受けなく

ても・・・・・。何でだろう・・・・?俺は悪くないのに罪悪感が・・・・・。


「そ、そうか・・・・・。」


彼女は暗い表情を浮かべながらフラフラと地下室から出ていった



――――――――――――――――――――――――――――――



数十分後、あの後俺とゼノヴィアが和室に戻る頃には既にボロボロの状態の木場とスッキリした表情の

フリードがいた。夕飯を食べ終え風呂に入り男女別になり就寝した。


「・・・・・?」


俺は不意に目を覚ます。誰かが見られているような視線を感じるな。辺りを見渡しても静かに寝息を立てて

いる和樹たちしか視界に入らなかった。・・・・・外か?足音を出さないように部屋から出て旅館に出る。

京都の町は闇のように真っ暗で上空には京都の街全体を照らす満月の光。―――そのバックに佇む一人の影


「誰だ・・・・・?」


目を細め、警戒し影に問う。影が俺の眼前に飛び降りその姿を現す。二本のアホ毛がある赤い髪に露出して

いる肌に入れ墨が見える首に深紅のスカーフを巻いた少女だった。


「ご主人様・・・・・」


「ご主人様?」


「俺のことか?」と指を自分に指し訊くとコクンと頷いた。リーラたちみたいな言い方をするな、こいつは


「どうして気配を消して俺だけを呼ぶような真似をした?和樹たちでも気づかないなんてお前はかなりの強者

だな?目的は何だ」


「・・・・・会いにきた」


「会いに?」


「恋はご主人様を会いたかった。だから会いに来た」


恋という少女は今でもまるで幽鬼のように気配を消したまま俺と話している。・・・・・やばいな、目の前に

存在しているのに気配が俺と同等の消し方をしている。肉眼でしか視認できない


「あら、やっぱり此処にいたのわね?」


突如、彼女の隣に降り立った一つの影、・・・・・あっ


「お前はあの時の・・・・・」


「はぁい、また会ったわね♪」


その影の正体は信長たちと別れて帰る最中に痴漢騒ぎがあって俺が駈けつけ痴漢をする男から救済した金髪の

少女だった


「あの時はちゃんとお礼を言っていなかったわね?どうも、ありがとうございました♪」


「いや、気にしていないから別に構わない。だけど、お前等は―――英雄派だな?」


「よく気付いたわね?ええ、そうよ。私たちは英雄派、あなたたちの敵という訳」


俺の問いに肯定をしてウインクをする


「ねえ、私たちの仲間に成らない?」


「唐突だな」


「曹操がもの凄くキミに興味を持っているのは知っているよね?この子も貴方たちが北欧の悪神ロキとの

戦いを見て何故だか解らないけど『ご主人様』って言ってキミのことを気に入っちゃっているし、私自身も

痴漢から助けてくれた時にこの子の気持ちが少し解ったのよ。その後この子に今日の出来事を話した途端に

いなくなっちゃって」


「迎えに来たと?」


「そう言うこと♪」と言って赤髪の少女、恋の頭を撫でる


「それじゃあ帰りましょう?」


「・・・・・」


金髪の少女がそう言うと恋が俺に近づいてきて抱き締めて「いや」と拒否した


「ちょ、ちょっと?」


「・・・・・いや」


「あ、あら〜?」


「・・・・・」


頑に拒むこの少女に苦笑し当惑する彼女を見て俺は絶対に離さないと言わんばかりに抱き締めてくる彼女を

どうしようか考えたその時だった


「ちょっと貴女たちはだれ!?」


旅館から声が聞こえた。俺たちは旅館の方へ振り向くとパジャマ姿で髪を下ろしたイリナの姿がいた


「お前・・・・・。どうして?」


「えっと、トイレに行こうとしたらこの旅館の扉が開いたままだったから閉めようとしたの。そしたら

一誠くんがそこの赤い髪の女の子に抱きつかれたところを見えたのよ」


あー、そうだったんだ。


「それともう一度聞くわ、貴女たちはだれ!まさか・・・・・禍の―――」


「おっと、それ以上大きく声を出したらダメよ?」


金髪の少女がイリナの背後に周り口を手で覆い携えていた剣を首に突き付けた!っちぃ。イリナが人質に

なっちまったか!


「あっ、良いこと思いついたわ。その子を連れて帰りましょう。そうすれば一緒に帰るわよね?」


「・・・・・うん、帰る」


『―――っ!?』


「抵抗しちゃだめよ?もし抵抗しちゃったら―――この子の首が飛ぶわよ?」


流石はテロリストと言ったところか!やり方が卑怯だな!


「―――解った」


「一誠くん・・・・・!」


「うん、素直な子は好きよ。それじゃあ」


トン


「あっ―――。」


彼女はイリナを気絶させたと思えば肩に担いだ


「念のためにこの子も連れていくわ。途中で抵抗されたら困っちゃうし」


「俺が大人しくお前たちのアジトに着いたらイリナを解放すると約束しろ」


「ええ、それぐらいはしてあげるわ。それじゃあ行きましょう?」


「帰る」


俺はイリナを人質にされ英雄派の構成員に言いなりになって英雄派のアジトに向かった



―――――――――――――――――――――――――――



「戻ったわよ」


金髪の少女がとある城―――確か此処は二条城だったけ?その門の前に立ち声を上げた。すると重く鈍い音を

立てながら開いていった。門の向こう側には複数の人がいる。英雄派の構成員だった。複数の構成員の少女

たちがこっちに来て訪ねてきた


「ジャンヌさん、その人たちは一体・・・・・」


「みんなが知っている幽幻龍騎士団の兵藤一誠とグレモリー眷属の仲間の子よ」


「なっ!敵ではありませんか!?どうして此処に連れて来たのです!」


「実はこの子に引っ付いて帰らないと言って駄々をこねたのよ。それでこの子を人質にして一緒に連れて

来たってわけ」


「もう、本当に困ったんだから」と嘆息したジャンヌと言う金髪の少女。そこに彼女に声を掛ける人物がいた


「ジャンヌ、どうやら連れて帰って来たようだね」


白髪に腰に何本も携えた男、ジークフリートだった


「それに、もの凄いお土産も連れてきたみたいだね」


「でしょう?」


この野郎、お土産って言うな!お前も肯定するな!


「それで、その子は?」


「人質♪曹操のところにまで一応、連れていくわ」


「おい、アジトに着いたんだろう?だったらイリナを俺の旅館に戻してこい」


「―――残念だが、此処はアジトではないよ。兵藤一誠」


聞き覚えのある声が聞こえた。其処に視線を移すと


「曹操―――っ!?」


曹操がいた。でも、その傍らに有り得ない人物たちがいた。何で、何でなんだ?


「信長・・・・・、信奈・・・・・、どうして・・・・・」


どうして、お前等が此処にいるんだぁぁぁ!!!?

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