小説『青紫のソレ。』
作者:ErinHenderson()

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久しぶりに彼にあう。
あたしのゆう彼とゆうのは、心にいつも居座ってる、あのあたしを青紫に染める人のこと。
人は人を一時的な感情やシチュエーションなんかに酔っちゃって、好きだなんて思えちゃうし、
しつこく抱きたいよーエリン。なんてゆわれちゃうとそこそこ男前なら勝手に体がジュンってなっちゃって
こっちまで(不覚にも)求めちゃったりしちゃうもんでしょ?
体に嘘つけないわたしはそこでお腹を空かせたライオンに食べられたウサギちゃんのふりをして、
逆に腹の中で暴れ倒すってわけ、でもね、そこから目が覚めて、しばらくして、その人を
安定した穏やかな気持ちでイトオシく思えるかってゆうと、そんなことめったにないんだわ、
きっと彼くらい。
じゃあ、なんであたしは彼一人に絞れないのか、

彼を愛しすぎるのがただただ怖いだけ。

なのか

あたしはあくまでも欲望に忠実にいたいだけ。

なのか

そんなのあたしにだってわかんないし、わかりたくもない。


『エリン、今日はお尻にださせて』

『好きにすればいいよ』

『会えなかったからってすねているのかいベイビー?』

『別に、気を紛らわしてくれるオトコくらいいくらだっているわ』

『相変わらず口が達者だな、エリン。オトコが離れてくぞ?』

『でも。』


『ん?』


『あなたがあける穴はあまりにもおおきすぎてそこらへんのオトコ100人集まってもうめれはしないわ』


彼ってば急に激しく動いて、あたしは顔をしかめる。

最後にだけ息をこぼす彼の吐息は、宇宙1あたしを熱くするサウンド。


夜があけた。

と、いうより背中がひりひり痛んで目が覚めた。
腕を回して確かめる。いつの間にか彼の歯形だらけになっている背中。
しかも今回はけっこうな重傷。歯形にそってぷっくりはれていて、
おまけに血がにじみでてまだ乾いていない。

彼の走り書きしたメモをそんなことをしながら見つける。
かれこれ1年がたつ、こうやって彼の家に泊まって朝をむかえるのも。

<寝起きの顔もセクシーだよ、エリン>


こうゆうキザなセリフがあたしは苦手だけど、
思わず頬がゆるむ。

-9-
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