――数分後、庭兼闘技場――
クリームヒルデから決闘を申し込まれて数分。
俺と彼女は先程ミカに嵌められて戦った庭園で、敵として対面していた。
もちろん競技用の結界を張って死なないようにしてはあるが、今の俺の境遇を考えてみればこれでもまだ足りないくらいだ。
俺を満足させたければ可愛い幼女千人連れてこい、OK?
おまけに騒ぎを聞きつけたギャラリーやクリームヒルデの痛い親衛隊(ファンって意味だ)がてんやわんやと騒ぎ立て、もうなんか田舎にアイドルでも来たんすかね?と言わんばかりの盛り上がりを見せている。
クソ、ミカがどっちが勝つか賭けてやがる!天使が金巻き上げようとしてんのかよ!!?
「よし……そろそろ始めるとしようか、お二方!」
え、なに?なんでウルフィアスが仕切ってんの?
全体的にこの城に居る人たちおかしくね?いや俺がおかしいの?
こらミカ、まだ勝ってないんだからその金を懐に仕舞うな、探っちゃうぞ!いたずらしちゃうぞ!俺捕まっちまうぞ!どうすんだ!
ヤバイ、色々ありすぎてテンションがおかしくなってきたぞ。
「私はいつでも。そこの変態を叩きのめせれば、それで良いですから」
「良くないっすよクリームちゃん……ああもういいや、かかってこいやボケェ!!!!!!あ、いや決してボケなんかじゃないですよ」
もうこれ以上罪を重ねたくない。
外野の罵倒もうるさいし……某暗殺者のゲームで死体から金をあさっている時並の罵倒だ。