小説『ロリコン勇者のファンタジー』
作者:Ciel(Eエブリスタ、ふらん(Ciel)のページ)

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「早くしろ変態。私を待たせるな」


おっと、クリームちゃんが怒ってるぞ。
早いとこ終わらせないとな……ふむ。

俺は改めてクリームヒルデと向かいあう。
ミカが言っていた意味がなんにせよ、仕掛けてきたのは向こうだ、降りかかる火の粉は振り払ってやる。
それに、本気の相手には全力を出さなければ。

トマホークを右手に、カランビットナイフを左手に納め、重心を低く構える。
それからクリームヒルデの首を狩る事だけに集中。自ずと目が鋭くなる。

ま、しばらく変態さんは休業だな。
……銃が無くたって戦えるんだぜ、お嬢さん?


俺の構えに気付いたクリームヒルデも、まるで剣道の師範みたいな綺麗なフォームで剣を構える。


空気が張り詰めたのを確認したウルフィアス。
彼は大声でギャラリー(金をせしめていたミカを含む)を黙らせると、審判らしくルールを言って見せた。


「ルールを発表する!魔法の使用は身体強化のみとし、攻撃魔法やその他の危険な魔法は禁止する!どちらか一方が倒れるか、または審判である私が棄権させるかで勝敗を決める!時間は無制限、ただしあまりに時間が掛かるようなら私の判断で終了させる!良いな?」


俺は何も言わずにクリームヒルデを睨む。


沈黙を肯定と受け取ったウルフィアスは、この場から離れた。

そして。



「では……始めッ!!!!!!」


その言葉を合図に、俺とクリームヒルデの決闘がスタートしたのだ。


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