クリームヒルデのオファーを受けた後、ファンによるクリームちゃんの介抱がヤバくなった。
後々なんやかんやで巻き込まれたら嫌なので、俺はこの場を後にする事にした。
また風呂でも入るか……今度は男湯に。
「ご苦労だったな郁葉よ。あいつのわがままに付き合ってくれた礼、言わせてもらうぞ」
そう声を掛けてきたのは騎士の中の騎士、ウルフィアスだった。
彼は年相応の優しい、ホッとしたような表情を浮かべている。この人こんな顔もできるのかぁ、女の子じゃないし割とどうでもいいや。
「べっつにぃ?クリームちゃんにはああいう経験も必要だと思っただけだよ」
しかもこれから稽古という名のいちゃいちゃデートできるんだぜ?羨ましいだろ画面の前のお前ら!!!
おっとまたミカに怒られちまう、自重しようか自重しようぜ、うん。
「まぁそういうことにしておこう。……素直じゃないのぅ」
「なんか言ったか?」
「いいや。さて、わしもあの一団を鎮めるとするかのう、まったく」
そう言いつつ、一番彼女のことを心配しているってのはよく分かるぜ。
ウルフィアスがクリームヒルデを守り隊の一員と化した後、風呂へ行こうとしていた俺はでっかい袋を持ったミカと遭遇する……一人でなにやってんだこいつ。
「クリスマスにはまだ早いぞロリ天使」
声を掛けるや否や、あからさまに不機嫌になるミカ。
どうやら兵士たちからせしめた金を数えているようだった……マジで天使とは思えないよなコイツ。