道端に落ちている何かを拾うために急いで屋根伝いにそこまで走り、飛び降りてそれを確認する。
きらきらと光る白いもの……それは羽だった。
しかも普通の羽ではなく、まばゆい光を放っている……
俺はにやりと笑い、これを落とした『人物』の事を考える。
ミカだ。
ミカに違いない、彼女が道しるべに落としたんだ。
誰もこの羽に反応していない所を見ると、どうやら契約者相手にしか見えないものらしい。
そしてその羽はいたるところに落ちていて、ちゃんとナビの役割を果たしている。
素晴らしい、さすがいつも俺の事を変態扱いするだけあるな、あの小悪魔天使は。
そうと決まれば武器を調達しよう。
50メートル以内に教会があるのは奇跡だった。
「……待ってろよ、ミカ」
それだけ言うと、俺は羽を握りしめて教会へと向かった。
必ず、助ける。絶対に。
もう二度と、失わせはしない。
もう、二度と。