「なかなか決まらないものだ」
クリームは俺の手を取って立ちあがりながら落ち込んだように言った。
そんな汗と苛立ちが一杯の彼女に水筒を差し出す。
「技を焦りすぎなんだよ。連打から大きな技に持っていく時は相手をひるませなきゃ確実性に欠ける」
水筒の中身をごくごく飲むクリームにアドバイス。
コンボからのフィニッシュブローは効果的だが隙も生みやすい。
なのでいかにしてコンボで相手を嫌がらせるかがカギを握るのだ。
「さて、丁度いい時間だし、切り上げて飯にしようぜ」
笑顔で提案する。
あんまり無理し過ぎても身体に毒だし、なんと言っても俺はゆとりだし。
「あぁ、そうしよう。ふぅ、そういえば今日は仕事が多いんだった」
「ごくろうさん。良かったら手伝うぞ?」
まぁ朝練で無理させてるからちょっとくらいは手伝おうかな。銃いじるかランニングするくらいしかやること無いぐらい暇だし。
しかしプライドと人情に厚いクリームヒルデは首を横に振った。
「仕事柄そう言う訳にはいかなくて。気持ちだけ受け取っておくよ……あぁ、それと、聞きたい事が」
「なんだ?数学と日本史以外なら答えてあげよう」
昔から数学は苦手です。
日本史?申し訳ないが漢字はNG。