「い……いい加減にしろこのロリコンがァアアアアア!!!!!!」
「ちゅ〜ぎょへらァあああ!!?」
グシャアアア!!!!!!
めきゃっと、突如としてブチギレたミカちゃんの顔パンが見事に炸裂し、男女平等パンチを受けたテレポーターのように俺の身体が吹っ飛ぶ。
何この覚醒した一方さん。
部屋の端から端まで吹っ飛ばされた俺はタンスを巻き込んでその場に沈黙、愉快なオブジェの仲間入りを果たす……汚いオブジェだ、たまげたなぁ。
「いィくはくゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!!!!この三下がァアアアア、調子こイてンじゃねェぞォオオオオ!!!!!!」
やべぇ、この子マジギレしてるぅ!!!!!!俺にはそげぶ!とか反射を利用した格闘術なんて出来ねぇぞ!!?
「お、落ち着けって!!!俺が悪かった、天使だって信じるから!!!」
その場で土下座を決め込む……あれ、幼女に土下座するのも悪くないなぁ。
と、俺がそんな未知の領域に足を踏み入れようとした途端にミカの表情がレベル5の恐ろしい顔から穏やかな聖女の頬笑みへと変わった。
「それでいいのです、ロリコンさん」
もう色々とすげえなこの幼女……
――数分後、河原家――
「……それで、結局天使様が俺に何の用だい?どうしてもって言うなら嫁にしてやるぜふふふ」
腫れた顔面を氷で冷やしながらニヤニヤと幼女を目でなめるように見る。
「冗談は顔だけにして下さい」
「リアルに傷つくからやめて……」
自分で言うのもあれだけどそんなに変な顔じゃないからね!そこそこイケメンだからね!
「貴方に頼みたい事があります……私と一緒に異世界を護ってほしいんです」
「うふふ喜んで……へ?」
異世界?何すかそのメルヘン。
「だから異世界です。違う世界、分かります?」
小馬鹿にしたようにミカたんが言う……いやそう言われてもツンデレピンクのお嬢様とか鬼畜な勇者ぐらいしかわかんねぇよ。
「いや……つーか守るって?どうして俺なんだ?」
こんな何処にでもいるロリコンを勧誘しに来るたぁ……
誘ってる?さっきの続きする?ぺろぺろ?
「それはないです死んでください」
「サラッと心を読まんで下さいそれと傷つきますハートがブレイクします」