その後、いくらかサプレッサーの構造についてぺちゃくちゃ喋った後、講習は一度お開きにした。
この後はクリームヒルデに銃の撃ち方などを教えた。
元々センスがいいクリームは格闘術と同じように射撃も難なく覚えてくれるので、教えていて楽しい。
さて、こうした一連の日課が終わると、俺はテオに情報を求めに真っ暗な夜の城の通路を歩く。
もちろん腰には護身用のUSP.45と折りたたみのナイフを携えて。
あちこちに電灯……ではなく、魔法を応用したランプの光があるものの、通路はかなり暗く、10メートル先がどうにかして見えると言う具合である。
「ちくしょう、昔からこういうホラーみたいな場所は嫌いなんだよな……」
ホラー映画とかゲームは大丈夫だが実際そういう感じの場所に遭遇するとどうにもガクガクブルブル。
どうすんだよあの柱の影からゾンビとか屍人とか出てきたら……
よし、そうなったらミカに助けを求めよう。
そして泣きながら抱きついて幼女成分を回復しよう。
おっほっほ、そう考えたらお化けもなかなかGood jobと言わざるをえませんな!
……最近俺のロリコンとしてのアイデンティティが薄れていたからな、これくらいしないと。
と、俺が妄想に耽けつつ歩いていると、
モゾ。
奥の柱で何かが動いた。
「うおっ!!?ほんとに出てきた怖い話ィイイイイイ!!!???」
まさかのホラー展開に異常なテンぱりを見せる。
これはダサい。
しかし慌てふためく俺の予想は見事に外れる。
柱から出てきたのはお化けなどではなく……
「よう、久しぶりだな」
ミカを誘拐したあの部隊の隊長だった。