小説『ロリコン勇者のファンタジー』
作者:Ciel(Eエブリスタ、ふらん(Ciel)のページ)

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急いで部屋に戻り、目的の物を探す。
ゴソゴソと、間違えてミカの衣類が入ったクローゼットも開けてしまうが今は何もしない、今は。
今度は隣のガンロッカーを開き、チェストリグ(主に弾薬やその他必要な物を入れるベストとはまた違った衣類)を頭から被り、ワイヤーとベルト、その他必要なものを掴んで左手のバックパックにねじ込んだ。

拳銃以外も持っていこう、ハードな戦闘になるかもしれない。

室内戦だからなるべくコントロールがしやすく短い銃火器がいいのだが、ショットガンはダメだ。
人質が居た場合誤射の危険が大きすぎるし、ロッカーのショットガンじゃ装弾数が4発から5発だから少ない。
サブマシンガン以上の威力でアサルトライフル以下の全長がいい……ならば。

「SCAR、君に決めたっ!」

某歳を取らないなんとかマスターを目指す十歳児を真似る。
そしておもむろにライフルのベルトを肩に掛け、その予備マガジンを掴んでチェストリグのポーチに入れる。

SCARとはベルギーのFN社製のアサルトライフルだ。
このSCARは5.56mmのLタイプを最大限切り詰めたPDW(個人携行火器)で、全長はストックを伸ばした状態で632mmと、M4などと比べてかなり短い。
アタッチメントはフォアグリップと、T-1マイクロドットサイト、そして隠密を想定してショートタイプのサイレンサー。
セカンダリ(サブ武器)は変わらずにUSPで行こう。


「よし、待ってろよ幼女、じゃなくて王女!」

ナイス言い間違い。
ここで1分ちょっとロスしたがまだ大丈夫、それでも5分は短縮できるはずだ。

俺は部屋を出ると、マリアの部屋の真上へと向かった。

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