小説『ロリコン勇者のファンタジー』
作者:Ciel(Eエブリスタ、ふらん(Ciel)のページ)

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事態は急転する。


それはマリア誘拐未遂の次の日の朝だった。
実戦を重ねたクリームとの鍛錬の後、朝飯を頂いて自室で銃の整備をしていた頃だ。
突然、部屋の扉がノックされて急いだ様子のミカが手にチラシのような物を持って入って来たのだ。

「大変です!」

普段は焦った様子を全く見せない偉大な天使様なもんだから、この時の俺はミカが何かボケようとしてるとかそう考えて、あえてそれに乗ってやろうとした。

「どうした、ミカたんもとうとうBLにハマっちまったか!?お兄ちゃん悲しい」

「いや私はガチムチとかアレですから、百合のが好きですからッ!!!!!!ってそうじゃない、これですよこれ!」

ボケを見事に返してハッと我に帰った天使さん。
こんな可愛い子が百合とか萌え死ぬ。

と、そんな事を悠長に考えてる場合でもなさそうなので素直にチラシを見る。
その瞬間、俺もミカと同じようにあたふたしてしまう事になる。


「なんだこりゃあッ!!??」


そのチラシに載っていたのは、国王による終戦6年を記念したパレードと演説の予定だった。

この時期に、国王が皆の前に姿を現す……これはマズイ。

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