――俺の存在とかはどうなるんだ?
一人、俺は真夏の日差しが照りつけるアスファルトの上を歩く。
その顔からは、昨日までの変態ロリコン野郎の薄ら笑いは無い。
――MIAと同じ扱いになります、行方不明ですね。
俺はひたすら、今生の別れを大切な人に告げるために足を動かす。
……いつもなら15分という一瞬の如く辿り着くその場所へは、今だけはひどく遠く感じた。
――ならしっかりと後始末しないとな……
しかし、そう思っていても、15分はやって来る。
俺は辿り着いてしまった……
「……………………、」
彼女の、
「あれ、あんたどうしたのよ?」
ガーデニングに勤しむ、旧友、シェパードのもとに。