小説『ロリコン勇者のファンタジー』
作者:Ciel(Eエブリスタ、ふらん(Ciel)のページ)

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「……こんのロリコンがぁああああああ!!!!!!」
っと。

もっともらしい反応を、彼女はして見せた。

突然の腐女子応援メッセージに頭が怒り心頭という感じだ。
やっばい、異世界行く前に死んじゃいそう。


……まぁ、本当の事言って消えちまうよりいいか。



俺はこの世界を去り、彼女はこの世界で普通に生きていく。


それがどんなに幸せな事なのか知りもせずに、彼氏を作り、大学を出て働いて、いい旦那見つけて、子供を産んで、孫が出来て。



そして、最後は孫や家族に看取られて役目を終える。


その時、俺は何をしているのだろうか。

どっかの知らない世界でひたすら誰かのために銃をぶっ放してるんだろうか、それとも先に役目を終えて地獄でクソ共と仲良く団欒してるんだろうか。


あーどうでもいい、俺の事なんざ。


それよりも、最後くらいはこいつのツンデレ見てたいな、おもしろいし。

「くらえやボケェエエ!!!!!!」

「え、ちょ、今いいとこ」

ばんっ!!!

突然、怒り出したシェパードが手元の花瓶を俺の顔めがけて投げつけた。


俺は避けられずに、迫りくる花瓶を頭で受け止めると、なにやら鈍い音がして一瞬だけ視界が赤く染まった。

某FPSじゃ苺ジャムで真っ赤になってるだろこれ……

「いってぇえええええ!!!!!!???お前瓶はねぇだろぉおおお!!?血!血ぃ出てるよ!!!」

これマジで重症なんだがどうすればいいんだろうか。
あ、舐めてもらおうかなうふふゴメンナサイ嘘です。

「知らないわよ変態!!!私BLとか全然分かんないし!!!」

プイッとむこうを向いてしまうシェパード。
ナイスツンだ……デレもみたいけど。


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