リーダーの男はにやりと笑い、
「そいつの父親が死んじまうぞ!?とっとと捨てろ!!!」
……これは仕方ないか。
「はいはい分かったよクソ野郎」
俺は構えていたガリルを目の前に放り投げる。
クソ、新品のガリルに傷が付いちまった。
男は高笑いし、俺を嘲笑う。
「バカな奴だぜ!!!おい、殺せ!!!」
そう言って男性からナイフを離し、俺に向けた。
「バカはお前だってのクソ野郎」
刹那、俺はホルスターからCz75を引きぬき、男の頭を狙った。
パァンッ!!!
精度の高い拳銃から放たれた9mmパラベラム弾は確実に男の脳天を貫き、即死させた。
一瞬護衛の盗賊達も訳が分からなかったようで、動作を止めてしまっていた。
その一瞬で、今度は護衛二人それぞれの胸と頭に発砲。
まともに弾丸を受けて護衛は崩れ去り、盗賊グループは崩壊した。
「お、おおおっぉおおおおおおお!!!!!!」
「やったぁああああああああ!!!!!!」
突然、牢屋に名一杯閉じ込められていた捕虜達が歓声をあげ始めた。
「パパぁあああ!!!!!!」
「マリー!!!」
解放された父を見て、幼女が男性に飛びつく。
「……ふぅ」
しばし親子の再会を眺めた後、俺はやたら騒ぎ立てる他の捕虜達を解放したのだった。