――数分前、集落から数キロ離れた丘陵――
俺が盗賊達の排除に躍起になってるのと同じころ、幼女のちっぱいみたいな丘に、夜中だというのにとある集団が更新していた。
その集団は頭まで砂漠の民みたいにマントをかぶって偽装こそしているものの、所々からはみ出す鞘や鎧の一部がこの者達の異質さを物語っている……と言ってもこういうのを俺の世界じゃ痛い奴らって言うんだが。
はっきり言ってコスプレ集団みたいだ。
人数は2個分隊程度、7人だ。
ふと、彼らの中で一番背の低い人物が立ち止り、村の方向を見据えた。
それを感じた先頭の人物は、隊を停止させて、辺りを索敵した後に尋ねる。
「何か感じたのか?」
強めな感じの、女の声だった。
背の低い人物は頷き、俺が戦っている村を指差す。
「妨害魔法を確認、あの村からです」
その声もまた女性の……しかもク―デレっぽくてロリなものである、こっちにカモンカモン。
どうやら先頭の女性は隊長格のようで、皆が一様にしてその女性を見る……指示を待っているのだろうか?これだからゆとりは……あ俺もゆとりだ。
そんな隊長は一度地図を開いて何かを確信すると、即座に部下達へ指示を出した。
「間違いない、例の盗賊に違いない。全員戦闘の準備をしろ、村人が危ない」
主に村人の幼女が危ない。