「しかし、あんた一体どこからやって来たんだ?オーレシア人には見えないが」
ギクッ。
いや別に隠すつもりはないが、この人たちがもし異世界人に対して敵対的な感情を抱いているのであればまずい事になる。
つまり幼女ハーレムが崩れる、そんなのは嫌だ、ここは俺の帝国だ。
「あー……旅をしていてね、たまたま通りかかったんだ」
どうやら納得したらしく、おっさんは頷いて酒を飲みだした。
まぁ間違っては無いよな。
「兄ちゃん、じゃあ今日はこの村に泊まるといい。宿くらいならあるからさ」
そうは言ってくれるものの、今の俺には金塊しかない。
それもかなりの額になるはずなので、出来れば物々交換はしたくないのだ。
「しかし金が……」
「助けてもらったんだからもちろんタダだっての兄ちゃん」
おぅ、これは気前のいいこった。
ならお言葉に甘えて……
俺がおっさんの好意に報いろうとした、その時。
「あ!このロリコン、どこほっつき歩いてたんですか!」
「ゲェー!!!ミカたん!?」
なんとミカが何処からかやって来たのだ!
ちゃっかり羽を消して目立たないようにしやがって、もふもふできないやろ!
「アンタなにハーレム作ってんですか!ほら、貴女達も離れて!しっし!」
ミカの迫力に負けて離れて行く幼女達……チックショォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!
「No!!! My utopia!!! Noooooooooo!!!!!!」
絶望したッ!!!シェパードポジションのミカたんに絶望したぁあああ!!!
「なんだ、兄ちゃんの知り合いかい?べっぴんさんだねぇ!」
おっさんの質問と賛辞に営業スマイルを見せて愛想笑いだけをするミカ。
俺の方に向き直った瞬間、キッと睨んでくる。
「しょっぱなから何やらかしたんです……!?」
「この村盗賊に襲われてたから助けたんだよ……!細けぇこたぁいいんだよ……!」
ミカはそれを聞いてしばしば悩み、
「……まぁ仕方ない、しばらくはどんちゃんしていいですけど」
「ホッ」
「しかしッ!!!」
「はいぃいいいいい!!?」
びしっと俺に指をさすミカ。