道中、色々と村人たちに絡まれたが無事おにゃの子の家まで着く事が出来た。
ミカも色々おかしいがまぁなんとかなるだろう。
「どうぞ」
少女が家の扉をあける……そういやこの村の家って二階建てが多いな、この家も二階建てだし。
俺達は日本式でお邪魔しますと言いながら入ると、中にいたこの子の両親が俺達を迎えてくれた。
「あらいらっしゃい、英雄さん」
そう言って歓迎してくれたのはこの子の母親。
娘に似て綺麗な人でやたら若く見える、素晴らしい。親父さんも奥で椅子に座り、にっこりと手を振ってくれている……包帯をしているあたり、先程の襲撃で怪我をしたようだ。
俺は頭を下げると軽く挨拶をする。
「わざわざ申し訳ない、お母さん。今日一日泊めてほしいんですが」
流石にこれはダメかな……
しかし母親はにっこり笑い、
「あらぁ、そんなこと気にしないで。貴方は命の恩人なんだから。そちらの可愛らしいお嬢さんは?」
あ、こいつとの関係どう説明しよう。
絶対この先入国管理局に説明する機会がやって来る。
「御褒めに与り光栄です、お母様。義理の妹ですわ」
礼儀正しく頭を下げるミカ……金髪で義理の妹か、アリだぜ。
どうやら彼らも納得してくれたようだ、にこにこと頷いてくれている。
「あの……御夕食は?」
オドオドしながら訪ねてくる少女。
そういやなんも食って無いな……頂きますかな。
「まだだよ」
「あ、じゃあ、もしよかったら……」
ようし芋づる式。
後はこの娘の手料理を頂こう、うふふ。
うん、ミカもまんざらじゃないみたいだ、目がヤバイ。
「頂いてもいいかな?」
今の俺は好青年、ロリコンバージョンではない。
とにかく、俺の返答を聞いた少女はより一層笑顔になると俺達をテーブルに移してキッチンへと移動した。