――と、まぁそんな危機迫る状況があったが、なんとか無事に家まで帰って来た。
「ふぅ……危なかった、というかバレた」
自室に戻り双眼鏡やらをもとあった場所に片づける。
それにしても夏は暑いな、炎天下の中じっとスナイパーまがいの事をやっていたからシャツがびしょ濡れだ。
今びしょ濡れでえっちな事考えた奴、素直に手をあげなさい、PTAに突き出してやる。
とにかくこれじゃ風邪をこじらせる、俺はタンスから着替えのシャツなどを取り出す。
「ううむ、着替えるんならシャワー浴びようそうしよう」
1人で呟くと俺はタンスからさらに二次元幼女がプリントされた痛タオルを取り出す……ふふふ、俺についた水をすべてこの幼女がふき取ってくれるのである、という妄想をかき立てて俺は風呂場へと向かった。
普通の家にしては長い廊下を俺は歩く。
ちなみに俺は大学生だが家族はいない……別に同居していないとかラノベでよくありがちな両親が海外出張中みたいな事でも無い。
そう、昔から家族なんていない、天涯孤独な独り身のロリコンなのだ。
苦労した事はある。
妹がいなくて兄妹の禁じられた愛を再現できなかったり、お兄ちゃん大好きとか言われた事が無かったり……想像しただけで胸が苦しくなる。