しかし参ったな、ミカが駄々こねてちゃ迷惑だし、眠れもしない。
そもそも美少女が目の前で寝てるっていうのはもはや拷問だろ。
「うーむ、じゃあ分かった。俺は適当に床で寝る、それでいいだろ?」
「その手がありましたか!冴えてますねロリコン」
こ、こいつ……
俺は湧き上がる怒りをぐっと抑えて深くため息を吐く。
なんか一日でこのやり取りに耐性がつき始めた、全然嬉しくないけど。
とにかくこれで寝床の件は終了、もう早く寝たい。
「よっこらぁああ」
無意味にオーバーリアクションで俺は立ち上がり、母上殿にあいさつをして寝室へと向かう。
毛布くらいは借りよう、うん。
ミカも眠いようで、目をこすりながら俺に続く……これだけ見ると仲の良い兄弟がお休みを言っているような感じだが。
「こちらです……あ、それと毛布」
「あ、これはどうも」
少女が広めの部屋を見せ、俺に毛布を渡す。
まぁ俺が床で寝る分には問題ない。