と、俺が色々と考察していると不意に一つしかない木造の扉が開いた。
入って来たのは見覚えのある二人組……赤髪隊長と俺が蹴り飛ばした部下の騎士だ。
げっ、と俺はバツが悪いと言わんばかりに声を出す。
騎士に対しては頭を蹴り飛ばしちまったし、隊長に至ってはセクハラで掴まりそうなくらい目で舐め回した。
あれ、俺この場で処刑されるんじゃね?
「おい貴様」
隊長が口を開く。
うわ〜やっぱツンだこれ。
「なんでありましょうか、サー」
隊長は仏頂面でこちらを睨みつけると部下の騎士にアイコンタクトで命令する。
すると騎士は懐から鍵を取り出して俺を見てイケメンスマイルをかまし、両手両足の手錠を外した。
俺は少しばかり驚きながら、二日ぶりに自由になった手首と足首の感触を確かめる……痕になってるなオイ。
「一体どういうつもりだ?あんた直々に殺しに来たのかと思ったんだが、ツン子さん」