大事な武器の点検が終わり、ホルスターやククリナイフを身体の定位置に固定する。
リュックは……まだ背負わなくていいか。
……リュックの中身とか見られて無いよな?
「ほう、そうやって装着するのか。一見するとルージア人であるな」
ウルフィアスが関心するような仕草で俺の装備をジロジロ見つめる。
ルージア人ってのがよく分からないが、もしかしたら銃を使う人種なのかもしれない。
なんか俺のアイデンティティがそがれる気がするがまぁいいわ。
「あー、返してくれたのはありがたいんだが、もちろんタダで返してくれる訳じゃないんだろ?」
何事にも打算がある。
それは規模が大きくなればなるほどに、だ。
ウルフィアスはしばらくきょとんとした顔をすると突然、
「フゥーハッハッハッハッハッハァァァアアア!!!!!!面白い事を言う小僧だ!!!」
大声で笑い出した。
この人なんかおかしいんじゃないか?