見事なステンドグラスから入って来る陽の色づけされた光がまぶしい。
俺は思わず目を細めながらも、白く染まる視界によってぼやけている、奥の玉座らしきものに座る「誰か」を見つめる。
どうにも神々しいのは俺の目に悪い。昔から神様なんて俺の性に合わないってことも関係しているだろう。
そんな俺が天使と組んでるってのはおかしな話に違いないが。
「うん、よく来たね皆」
聞こえてきたのは、どこか優しい、それでいて圧倒的な威圧感を持つ力強い男の声……
それを聞くと、ウルフィアス達騎士の面々は跪いて頭を下げる。
もちろん俺とミカはそんな事はしない。だってここの住人じゃねぇもん俺ら。
ようやく目が光に慣れてきたで、ようやくその人物……
「王」の姿がはっきりと見えたのだ。
「君達が例の人たちだね。いや、人なのかは分からないけど」
彼は俺が想像していたようなきらびやかな衣装など着ていなかった。
その格好は……なんと言うべきか。
まっ白い、本当にまっ白な、ローブにも見えて戦闘服にも見えて、学者の服にも見える、そんな服を着ていた。