小説『苦苦』
作者:たまちゃん(たまちゃんの日常サタン事)

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中学生の頃…まだ、コンビニで


【ミネラルウォーター】


も、販売されていない頃。。。


【水商売】の意味が分からなかった。












数年後。。。






私は、ペットボトルを手に…


2?30人のコンパニオンの前で、


【水商売】を語っていた。。。





「ここに、水の入ったペットボトルがあります。


中身は、水道水です。



みなさん、これを…


1万円で、売ることが出来ますか?」








笑われました。


そりゃそうです。


【水商売】は、水道局員じゃないからです。


しかし、ひとりだけ挙手した女性がいました。


後の、ナンバーワン【レナ】さんです。








「はい、正解です!


みなさんは、缶ビール買った事ありますか?


コンビニで200?300円でしょうか?


それがもしも…2000円だったら、みなさん買いますか?


おそらく、誰も買わないでしょうwww


じゃあ何故、この店に来る客は…


ビアタン(6オンスタンブラー)一杯


2000円のビールを買うのでしょうか?


それは付加価値なんです!



すなわち、サービス!


我々は、サービス業です。


ただ、客のテーブルで座っているだけで…


2000円のビールを売ることが出来ますか?


延々と、客に…彼氏の愚痴を言ってるだけで…


それは、サービスですか?


確かに、スマイル0円です。


サービス単体に、価値は無いんです。


客は客、あたしはあたし…


それも分かります。


あくまでも…客と従業員の境界線は、引いてください。


ただ、せめてこの店にいる時は、


バーチャルな恋人になってあげる。。。


これは、持論なんですが…


どんだけ整っている顔でも、


ぶすっとしてると、


それは…もはや【ブス】なんですよ。。。


仮想恋愛で構わないんです。


そうする事によって…


お客さんは、2000円のビールでも、安いと感じるんです。


1万円の水道水だって、売ることが出来るんです。


なぜなら…彼女の言うことなら、無理難題であっても、


鼻の下伸ばして、いう事を聞く男性は、


星の数ほどいるのですから。。。」


なんて事を毎朝


(お水は、夜7時だろうが…3時だろうが朝である。
したがって、いつ合おうが挨拶は、【おはようございます!】である)


朝礼で、くっちゃべっているのだが…


8割は聞いていないwww


なぜなら、ひとむかし前なら…








「生活が苦しくて…」だの、


「借金返済のため…」だの、


「おっ母さんが、病なの…」だの、




お涙頂戴的な理由で、こういう仕事をしていた娘が多かったが…




「なにやらのブランドのバッグが欲しい…」やら、


「どこそこの地中海料理を、ホントの地中海に食いに行く…」やら、


「それがしのジゴロに、金を貢ぐため…」やら、




お前らええ加減にせぇよ的な娘が、増えたからである。。。


そんな中、やはりナンバーワンになる娘は…違う!








【レナ】という娘だ。。。








いやもとい…【娘】ではない…


明らかに、アラサー!(もしかしたらアラフォー)なのだが…


客には『20歳だぉ♪』と、言い切っている。








不思議なもので…薄暗い店内、耳元で『20歳だぉ♪』と言われると


信じる者の方が、圧倒的に多いのである。


我々は、これを【レナイリュージョン】と呼んでいる。。。










レナさんの名言がある!








店の女の子は、正直である。


結構な事だが…正直すぎるのが困る。。。


嫌な時に…もろ顔に出るのだwww


レナさんの指名客に、そんな嫌な客がいた。。。








ヘルプにつく娘が、みんな嫌な顔して戻ってくるんです。。。






ある時、ひとりの女の子がレナさんに聞いたんです。




「ってゆっかぁ?レナさん、
なんでぇ?あのキモいのぉ?切らないんですぅ??」


「確かに、キモいわよwwwあのカバ、
顔だけじゃなくて…性格も最悪なの♪」


「だったらぁ?、切っちゃえばぁ?
いいんじゃないっすかぁ?ちょり?すぅ?!」










そのあとの、レナさんの驚愕のひとことを、私は忘れる事が出来ません。。。












「あのね…









嫌な客だから…









お金使わせるのよ♪」










深イイ?♪深イイ?♪深イイ?♪深イイ?♪深イイ?♪



もはや【格言】で御座います。。。












しかし、男性にとっては…


どんな怪談よりも、ゾクッとする話じゃないでしょうか?






















『○○店の、××ちゃんってさ…俺にゾッコンだよなぁ?♪』





と、思ってるあなた。。。
















ないないないないないないないないないないないないないないないwwwww

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