小説『新“ネギまと転生者”』
作者:大喰らいの牙()

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五話 真夜中の戦闘


〜真紅狼side〜
キティと旅を共にしてからは、魔法を覚えるようにさせた。
俺はこの世界の“魔法”が使えないけど、FFの魔法は使えるのでそちらを覚えてもらった。
覚えてもらったんだが、キティの要領の良さが凄まじく泣きそうだ。
もうすでに、『フレア』まで覚えているんだぜ?
マジで、あり得ねぇって。
………これは、『暗黒魔法』を覚えさせてもいいんじゃないかな。
相性よさそうだし。


「あ、真紅狼! 私、『アルテマ』まで撃つ事が出来るようになったよ!!」
「もうそこまでいったのか………」
「ねぇ、真紅狼……“いつもの”やって?」
「ん? ああ、ほい(ナデナデ)」
「〜〜〜〜〜〜〜〜♪」


“いつもの”とは昔、魔法が撃てるようになったときに頭を撫でてやったのが、気にいったらしく、それ以降出来る度にやってあげている。
でも、撫でてあげた後のキティの笑顔が可愛いからこっちも好きでやってんだけどね。


「キティ」
「なに、真紅狼?」
「……『暗黒魔法』に興味はないか?」
「『暗黒………魔法』?」
「簡単に言えば、闇の眷属が使えるような魔法の一つだ」
「ということは、基本属性は“闇”なの?」
「そうだ。あとは魔法によって変わるな」
「私、覚えてみたい!」
「じゃあ、教えよう。でも、今日はここまでにして、もう寝ようか」
「うん。いっぱい覚えて、いっぱい動いたから疲れたよ」


宿………というより、無人の小屋があったのでそこに泊ることにした。
その後ろにある岩の隙間からお湯が出ていたので、砕いて掘ったらお湯が出て来たんだ。
だから、温泉を創ってあげた。


―――風呂シーンは各々、“心の眼”で見てくれ。


風呂に入った後、キティはすぐさま寝てしまったので毛布を掛けてあげた。
羊の毛で作られた毛布を何枚か、近くの村で譲ってもらった。
その後、そっと抜け出した。
小屋の周りには、『マディン』と『カブトレパス』を召喚して、護らせた。


「さて、そこに居る集団はなんか用かな?」


小屋から離れた丘でたった俺は、下で首に十字架を下げている集団に言い放った。
〜真紅狼side out〜


〜聖騎士side〜
私達は今、ある少女を追っていた。
その少女はなんでも“吸血姫”らしく、男を従えているらしい。
そこで教会は私に討伐任務を与えた。
部下や武装神父など総勢50名を連れて、出発した。
そして、その二人組を見たという目撃情報を聞いて、小屋の近く来た時、丘の上から若い男が出てきた。


「さて、そこに居る集団はなんか用かな?」
「私達は、教会から派遣された聖騎士と武装神父です! その先に居る少女を渡して頂きたい!!」
「………理由を聞きたい」
「理由は、少女が“吸血姫”だからです!! あなたも救われます!!」
「“救われる”か………」
「そうです! 神は貴方をきっと許してくださる! だから、さぁ!!」
「………くく、ハハハ、アハハハハハハ!!!」
「なにがおかしいんですか?!」
「お前、まさか俺が少女に操られていると思ったか? バカじゃねぇの? 悪いが断らせてもらうぜ」
「くっ………、なら仕方がない。貴方には死んでもらいます」
「………やってみろ」
「行くぞ!! …「ブシャアアアアアアアア!!」……え?」


気が付いたら、半分の武装神父と部下たちが首を吹き飛ばされて死んでいた。


「え? へ? えぇ??」


私は状況に追い付くことが出来なかった。
その間にさらに5人の首が吹き飛んで、血が吹き出ていた。
男は動いていないのに、次々と部下たちが死んでいった。
気が付くと既に私一人だけになっており、鎧は部下の血で汚れ、血の海が出来ていた。
そして、彼は丘から下りてこっちにゆっくり近づいてきた。


「くそがああああああああああ!!!」


私はやぶれかぶれになりながら、剣を振るったが、いとも簡単に避けられて、首を掴まれ……… 炎が私の体を焼いた。
〜聖騎士side out〜


〜真紅狼side〜
「“吸血姫”(キティ)を渡せ」と言ってきたので断ったら、思い通りに挑んできた。
自分たちの思い通りにならない輩は斬るってか?
どこの辻斬りだ、お前らは。
リーダーらしき男が剣を掲げて、突っ込んできそうだったのですぐさま“鋼糸”を展開して、後ろの部下と武装神父の首に巻きつけておいた。
そして、一歩踏み出した瞬間、首を飛ばしてやった。


首からは血が噴水のように飛び出ていた。
男は「何があったのか分からない」っていう顔をしていた。
いかんなぁ、戦場でそんな隙を見せていたら、「殺してください」って言ってるようなものだぞ?
そして、さらに5人の首を吹き飛ばした。
50人居た、教会の派遣部隊も、数分でたった一人になってしまった。
俺は鋼糸をしまい、ゆっくりと男の元に歩いた。
男は叫びながら、剣を振り降ろしたが、簡単に避けられるモノだった。
避けた後、接近していたのでアレをやった。


「閻浮………………提 厭 浄!!!!」


首を掴み、地上から炎が噴き上がり、その男を燃やしつくした。


「がぁああああああああああ!?」


男は悲鳴を上げながら、草原に転がっていった。


「オイ、逃げるなよ。お前にはまだ役目があるんだよ」
「や………役……目だと………?」
「そ、役目。「俺達を追ったらこうなりますよ」っていう体を張った警告をやってもらわないとね」


そういうと必死に逃げだそうとしていたが、俺は容赦なくある魔法を放った。


『メルトダウン』!!


ボォアアアアアアアアアアアアア!!!


「ギャアアアアアあああAAAAAAA!!!」


黒炎が辺り一帯を燃やしつくし、あの男の体の一部の肉体が溶けていた。
しばらく燃え続け、鎮火した後には男だった者の片腕が残ったり、武装神父や部下たちの死体が残しておいた。


「俺も寝よ」


その後、そうっと帰り、キティに寄り添って寝た。
〜真紅狼side out〜


俺はあの後、『紅蓮の殲滅鬼』と言われるようになった。

-5-
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