小説『 ONE PIECE 〜青天の大嵐〜 』
作者:じの字()

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“海戦場のロンド 〜ロンドは死臭、銃声、うめき声、悲鳴、とも読みます。ここテストに出すぞー!!”


ブラブラと選手のほうに歩いてくると、結構近くに軍艦が見える。


「さっき一瞬見えたのだが、あの盾を作る技でとめるのか?」

「うん。」

「そうか、私はそのサポートに回らせてもらおう。」

「ああ、いいんじゃない?」


正直に言うと、俺は今のレイリーの対応に驚いていた。

てっきり、その役目は俺がやろう、とかいうのでは?と思っていた。

もしかして、今の時点では剣の腕だけ考えて俺のほうが上とでも思ったのかもしれない。

大将黄猿の剣を受けとめておいてよくいうぜよ!!

そう思っていると、レイリーがニヤリと笑みながら口を開いた。


「私はゆっくりと、君の剣の腕を盗ませていただこう。」

「そっちか!!」


グアァ!!いたずらっぽい笑みが腹立つ!!


「海賊覚悟しろ!!」

「お前ら全因皆殺しだ!!」


気付いた時には結構接近されていた。


「俺は海賊じゃないっ!!」


いい加減そこを覚えろ!!


「違うのか?」


レイリーが怪訝な顔をして聞いてきた。


「あー、まあ色々あってだな・・・。」


というわけでレイリーに身の上話をすることになった。


「・・・お前も大変だな。」

「いや、全く。」


苦労人同士気が合うらしい。

こいつとは一度酒でも飲もう。

ま、そこらへんは置いといて臨戦態勢と入りますか!!

ドン、ドン

ガガガガガガガガガガガガ!!

轟音を立てて弾が飛んでくる。

並の海賊団だったらひとたまりもないだろう。

だが!!


「“烈風エマージェーシー”!!」

「ぬん!!」


こっちには“冥王”とその愉快な仲間達がいるんだな、これが!!

レイリーと協力して斬撃の壁を作りだし、その壁に全ての銃弾がぶち当たるが、ことごとく斬撃によって切り裂かれ、はじかれ、銃弾や大砲の弾は船に届くことなく下の海に落ちていく。

海軍側の攻撃が俺らに有効ではないことは誰の目から見ても明白!!


「砲撃なんぞ無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄」

「落ち着け!!次の攻撃来るぞ!!」

「奇跡も斬撃もあるんだから!!」

「益々意味がわからん!!」


ちなみに俺達は余裕に掛け合い漫才を楽しんでいます。

というか、提案しておいて何だが、すっごく便利な作戦じゃね?コレ。


「機関銃がきかねえよ!!」

「どうなってんだ!!おい、もっと攻撃しろ!!」


一方で海軍の皆さんはすごく焦っている。

そりゃまあ、自分たちの攻撃が効かないんじゃどうすることもできないよね。


「すげええええ!!副船長もすげーけど、“辻斬り”もすげー!!」

「それには同意だが、早く船を軍艦につなげろ!!あの人たちでもこれ以上あんな技出し続けたら死ぬぞ!!」


いやー、気を使ってくれるのはありがたいすけど、マツとの戦闘を差し引いてもまだまだピーンピンでございますよ、あたくしゃー。


「黙って打ち続けろ!!あいつらもそろそろばててくるはずだ!!そうすれば俺達の勝利だ!!あんな、クズの三流海賊に負けてどうする!!」


(カチン)


「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」

「!!、ウッ、オッ、ギャアアアアアアアアアアアア!!」


三流の言葉にキレタた俺は三流発言した将校のところに飛ぶ斬撃の嵐を飛ばす。

威力を考えずに打っているとはいえ、その一発一発が昔の“旋風スクランブル”並の威力だ。

とある家系の星の白金さんを参考にして今作りました。


その将校も最初はなんとか耐えきれたものの、次第に数に押されていき最終的には無数に襲いかかる斬撃に対処しきれずに吹き飛んでいった。



「ハァー!!無様に吹き飛んでいきやがったぜ!!」

「・・・オマエ、本当に人間か?」


失敬な!!あんたも同じようなもんでしょうが!!


「レイリーさん、そろそろ接岸できそうです!!」

「よし、俺と“辻斬り”を含めた複数人で乗り込む。残りは船に残れ。」


威勢のいい掛け声と同時に、船同士がぶつかる音がして船の接岸に成功したのだと分かった。


「行くぞ!!」

「「「「はい!!」」」」


レイリーの掛け声とともに軍艦に乗り込む。

そして、血で血を洗う戦いが始まる・・・始ま・・・



誰もいない?



「どうゆうことだ?」


この沈黙に耐えきれなくなったロジャー海賊団の船員が口を開く。

それにつられて他の船員もキョロキョロと辺りを見回す。


しかし、

急にレイリーの目が大きく見開かれた。


「危ない!!」

「!!」


ガガガガガガガガガガガ!!

俺たちのいた場所に銃弾が撃ち込まれる。

しかし、俺達は間一髪、船の陰に隠れて無事だった。


「あ、あぶねえ〜〜〜〜。」

「助かった。すまない、“辻斬り”」

「大丈夫。」


反応できなかった船員を連れてきて正解だったな・・・。

おそらく俺が2人の手をひっぱらなければ今頃彼らは蜂の巣だっただろうな。

しかし、これは困ったことになった。

なんてこったい、罠だったわけですかい。

このままじゃ俺は動けないし


「ハハハハハハハ!!私はクインテッド中将である!!海賊共、この船に乗り込んだ時点で運はつきたようだな!!私が手を出すまでもなく、貴様らを蜂の巣にしてくれる!!」


あいつもブン殴れないな・・・。

今名乗ったクインテッド中将というのは軍艦のちょうど少し高い位置に陣取り、機関銃を部下に操作させていた。

というか、中将か。マツよりも上じゃん。


「さてと」


レイリーがこんな状況なのにも関わらず、剣をすらりと引き抜きいた。


「ええと?レイリーさん何をやっていらっしゃるのかしら?」

「何って突っ込むんじゃないのか?」


相手の位置もわからないのに突っ込むのか!?それ絶対に死亡フラグ!!


「安心しろ。位置はもうわかっている。あそこと、あそこと、あそこだ。」


レイリーが四角になっている場所を指し示す。どうやらそこに機関銃が設置してあるらしい。


「へー、というかなんでわかった?」

「私はまだ覚えたてなのだが・・・知り合いに教えてもらった力だ。彼は“心網<マントラ>”とも言っていたがね。でも、お前はまだ使えないみたいだな。」

「・・・それってまさか。」

「ああ知っていたのか。そう、これが“覇気”さ。」


レイリーの構えた剣からは未だ俺には見えない“何か”が立ち上っているような気がした。

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