小説『 ONE PIECE 〜青天の大嵐〜 』
作者:じの字()

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”バラバラ 〜いつかまた逢う日まで〜”



「レッドさん。」

「何だ。」

どうもグンジョーです。今は皿洗いしてるレッドさんの後ろたたずんでいます。別に奇襲するわけではないよ?

ちょっとO☆HA☆NA☆SHIしようと思ってね。

「お願いがあります。」

「言ってみろ。」

冷静に言ってるレッドさん。

フッ、でも俺には分かっている!!その洗い物をしている右手から繰り出される伝家の宝刀ツッコミビンタ!!俺がはっちゃけた瞬間にそれが襲ってくるぅぅぅぅぅぅぅ!!

しかし!!今日の俺には喰らわない!!いくぜ!!

ズバッ ザシュ!!

「レッドさん!!グンジョー君が海に出るんで許してくだひゃい!!」

ジャンピングドゲザァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!

我が故郷ジパングに伝わりしDOGEZA!!さらにそこにジャンプを加えるという画期的だが伝統的なお願いだぜ!!

さあどうだレッドさん!!かくなるうえは強制的にO☆HA「いいぞ。」・・・・?

「え?」

なんてったこの人。

「お前がどうしようと俺にゃ関係ねえ好きにすりゃいいさ。」

いやいや、軽く予想外なんすけど。ぽっきり、いやてっきりふざけんなこのドアホウが!!で、ツッコミビンタが襲ってくるものかと私は思ったのですが。何でツッコミガこないの!?ボケとツッコミの関係があって成り立つもんでしょうよ!ここツッコミどころでしょうよ!!さあ早く

「ほらいつまでこんなところに座ってるんだ。さっさと荷物まとめて出てけぇ!!」

腕力で外にポイポーイされる俺。

俺は出てくなら出てくでちゃんと挨拶してきたかったんだが。何この態度。仮にも10数年の付き合いの俺に対して何て仕打ちだよ!?

「バーカ!!おいぼれジジイ!!ボケがいなくてツッコミ病で死んじまいなぁぁぁぁぁぁぁ!!」

俺はプンスカ怒りながら港のほうへ走っていった。





〜side レッド〜

今日はグンジョーの奴の様子がおかしいとは思っていた。

いきなりブツブツつぶやき始めたと思ったら俺のこと歳だとか言いやがった。俺はまだ現役だ。用心棒だってちょっと疲れたからあいつにやらせてるだけだ。

あの日のことを今でも思い出す。

俺は海賊だったが、怪我がたたって戦闘ができなくなっちまった俺はある街で船を降りた。本当は仲間と一緒に行きたかったが迷惑かけられなかったからな。

で、その街で酒場を開くことにしたんだが、そこはハッキリ言ってヤベエ街だった。ま、俺には関係ねえけどな。

思えばあいつには初めて会ったときのことは忘れもしねえ。酒場を開いて間もないころだ。

まだ小せえガキが道端にぶっ倒れてたから驚いた。まさかこんなガキがこの街にいるなんてな。あのままじゃ危なかった。

そんで、起きたら起きたで俺のことこわがりやがる。失礼な。俺はこれでも仲間の間じゃ優しいやつで有名だったんだぜ?見た目が怖いのは否定しないけどな・・・。

俺が作ってやった飯をうまそうに食った後に話を聞いてみたが、記憶喪失ってやつでどうやら行くあてがないってんだ。海賊の親にでも捨てられたか?ま、ちょうど従業員雇おうと思ってたから、この店で雇やった。給料もいらないって言うから儲けもんだと思ったんだがな。

何日かしたら今度は剣の腕を磨きたいとか言いやがった。なるほど、確かにこの街は危険だからな。護身術ぐらいできたほうがいい。俺も協力してやるか。

で、鍛えてやったんだが初めのうちはだめだった。トレーニングまでは良かったんだが、あいつが木刀をふるとどっか飛んでくんだぜ?当人の顔面に直撃したのも一回じゃなかったな。

で、しばらくしたらいつのまにやら使えるようになってた。俺に隠れて練習してたのは知ってたし、まあ当然の結果だろう。しかし、自己流だが中々スジがいい。元々剣術はこいつに合った才能だったんだろうな。

で、そのあと何年かしたら実地訓練とか言って街に出て行っちまった。最初の頃のビビリがまるで嘘のようだな。でもこの街は危険だぞ?

そしてら、街のゴロツキどもを一掃し始めた。

というか、一方的に喧嘩をうってそれを理由にボコボコにしてるって本人が言ってたな。

とんでもねえ奴だ。

コイツ本当に人間か?

自分で捕まえた賞金首の話をしながら飯を食ってるこいつを見て俺は一瞬そう思った。

そんで10年たったらコイツにかなう奴はこの街にいなくなっちまった。なんてこったグランドライン1危険な街の欠片すらねえや。

ま、そりゃそうだな、毎日毎日修行しているこいつに勝てるゴロツキがいるなら見てみてえや。

さて、ビビリだったガキもいつのまにか一人前の大人になっちまった。最近ここら辺の敵じゃつまらなそうにしているのが、俺にわからねえと思ってんのか?

コイツはこんな場所にいるべきじゃねえ。こいつの腕ならまだまだ上にいける。そう、あの最悪の海、”新世界”でさえもしかしたら通用するはずだ。

でも、そんな事は俺の口から言うことじゃねえ。こいつがどういってくるかだな。

そしたら、決心がついたらこいつのために賭けで海賊から奪ってやった”あれ”をやろう。

中々いいもんだそうじゃねえか。

こいつが旅するうえで役に立つだろう。

お前の活躍はいつでも聞こえるようにしとくからよ。

「レッドさん!!グンジョー君が海に出るんで許してくだひゃい!!」

最初に合ったころとは想像できないぐらい口調になったなこいつ。まあいいか。

「いいぞ。」

「え?」

なに意外そうな顔をしてやがる。男の旅を止める奴はいねえよ。

「お前がどうしようと俺にゃ関係ねえ好きにすりゃいいさ。」

何ポカンとしてやがる。言ったからにはさっさと行動しろ!!

「ほらいつまでこんなところに座ってるんだ。さっさと荷物まとめて出てけぇ!!」

ったく、行動力は人一倍なくせにこんな所は尻つぼみなのかこいつは?

「バーカ!!おいぼれジジイ!!ボケがいなくてツッコミ病で死んじまいなぁぁぁぁぁぁぁ!!」

おうなんだ元気じゃねえか。

俺から言うことは何もねえ。





〜side out〜

港に着いた俺は船に腰をおろした。ったくあのジジイ今度会ったらただじゃおかねえ。

出航の準備をしていた俺は不意に何かあたったのを感じた。

(カタナ?)

こんなもの買った記憶がない。

何だろう?

一緒につけてあったた手紙を見てみる。

レッドさんの字?

『グンジョーへ

この刀は業物の一工 ”虎丸”

海賊からすってやった。

たぶん今のテメエに最適な一本だろう。俺が持ってたって何の意味もないからな。

ま、気楽にやんな。

いつでも応援してるぜ。

頑張んな。

ちゃんと飯食えよ?

病気になんなよ?

負けんじゃねえぞ?

死ぬんじゃねえぞ?

いつでも帰ってこい。


  ”息子よ。”     』

最後の文章には涙でクシャクシャになっていた。

(・・・)

俺は鞘から虎丸を抜いた。

手に取ってみると、スゲエ刀だ。オーラみてえのを感じる。

俺は離れていく街を見た。






・・・この景色に俺は誓おう。




これから俺は強くなります。





今度はもっと強くなってこの街に戻ってきます。





俺は虎丸を低く構え、一気に天に向かって斬りつけた。

ドオオオオオオオオン!!

轟音がした。

別れの挨拶だ。

「またな”オヤジィィィィィィィィィィィィィィィ”!!!!!!!」

自分であげた祝砲とともに俺は街に叫んだ。


グランドラインにあるとある街

その街は10数年まで”暗黒街”と呼ばれる程の無法地帯だった。

しかし突如現れた謎の人斬りによって海賊といった無法者たちが徐々に少なくなり、今は海の住人たちの宿として平穏を保っている。

そして、人斬り事件がなくなった現在でも、その街では有志で募った自警団が守っており、そして自警団の団長はとある酒場の店主が務めている。

彼は言う「せがれが笑顔で帰ってこれるような街にしてるだけだ。」

老齢だが、まだまだ現役でいくそうだ。

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次回

ついに原作との遭遇!

あの構えはまさか!!大気が割れる!?あ、でもヒゲないじゃん。

グララララララララララララララ!!

いや、マジかー!!!!!!!!!!

お楽しみに!!

-6-
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