第19話
数日後。
銀髪君に呼び出された。
「・・・眠い。だるい。めんどくさい。んな訳で俺帰るから。銀髪君。」
「どう言う訳だ!まだ話は終わってない所か、始まってもいないぞ!ってか俺は上月 廉だ!」
「知らねぇよ。上月・・・・めんどい。銀髪くんの方が呼びやすいから、銀髪くんで。」
「それはないだろ!せめて名前か名字で呼べ!」
ったく、使用のない子だな〜。」
「何で?何で俺が我儘言ったみたいになってんの?って違う!」
「声に出てた?まぁいいや。んで?その上・・・銀髪君が何の様?」
「今名字言いかけたよな?何で・・・ってそんな事は良い!お前、転生者だろ!」
「・・・良い精神科、知ってるけど?」
「とぼけなくても良い。そうでも何もしない。」
あら?前と雰囲気が違うんだけど。まさか
「・・・だから拾い食いはするなってあれほど」
「してねぇよ!つーか言われた事もねぇよ!」
「あれ?言わなかったっけ?」
「言ってねぇよ!」
ま、いいや。どうでも。拾い食いをして当たったんじゃないとすれば、・・・あぁ、
「んじゃ、何?あれか。お前の便利な四次元ポケット(王の財宝)に性格矯正の薬があった?」
「・・・!やっぱお前もか。ってかねぇよ!」
へぇ〜、どうにかしてあのおかしい性格を直したんだ。
「で、本題は?さっきから逸れてばっかだけど?」
「誰の所為だ!ってまぁ良い。お前の言う「女神」の対処の仕方を教えてくれ。」
銀髪君は、そう言って来た。
「女神の対処法?何でそんな事を・・・」
「お前は管理局の強大さを理解しているだろ?」
まぁ、そりゃあんな巨大な組織だし。
「だがお前は「手を出さない方が良い」と言った。それはつまり、管理局が手を出さない方が良い可能性がーーーー魔法が効かない可能性があるって事だ。」
「・・・お前本当にあのクルクルパーだった銀髪君か?理解力がまるで別人だぞ?」
「誰がクルクルパーだ!」
「ん?本人の前で「俺の」とか言った銀髪君以外にそんなの居る?」
「うっ・・・」
銀髪君は反論しない、ってか出来ない。
「ま、いいや。で?女神の対処法だっけ?ぶっちゃけあんたらに出来ることはない。」
「どう言う事だ?」
その問いに俺は、一本の短剣を取り出す。
「それは?」
「女神に効く武器の一つ。「ドルエリの剣鱗」ってやつだよ。」
そう言ってそれを腕に突き刺す。
「何を、」
銀髪くんの言葉はそこで止まる。何故なら、
グアァァァァァァァァァァァァ!!
そんな咆哮を上げながら、俺の腕から竜が生えてきたから。
それを確認してから俺は口を開く。
「本当に魔法が効かないならあんた等の攻撃は意味が無い。俺はあれに対処出来る武器ーーーーこういうのを持ってるけど、俺かある特殊な体質持ちしか使えない。」
「特殊な体質?」
「魔眼って言う特殊な眼を持ってる人。」
「つまり、」
「魔法が効かなきゃ管理局には対処出来ない。する術がない。だから逃げるのがおすすめって事。」
そう言って後ろを向き、竜を消してから歩き出す。
「んじゃ、忠告はしたから。それでどう判断するかはお前らの勝手だからな〜。」
「どこに行くんだ?」
「お前さ、もう放課後だぞ?どこ行ってどうするなんて決まってんだろ?」
「はっ?」
「家。眠い、帰って寝る。」
そんな事を言い、俺は帰って行った。