第24話
先生に会ってから数週間後、
「これは・・・結界?」
「そのようですね。どうしますか?ユウ。」
突然結界に巻き込まれました。ってか迷惑を考えろよ。
「ん?まぁ何もしなくても良いんじゃね?」
「そうですが、一応状況把握はしておきましょう。何があるか分からないのですから。」
そう言いながらシュテルは眼を発動させる。
「これは・・・対象のみを閉じ込める結界ですか。外にある魔力反応2つが対象だとして、何故私達は?」
「あ〜、あれだ。俺がこの家に張った結界は、外からの魔法を無効化するやつだから、それの影響を受けてんじゃない?」
それにシュテルは呆れた様な顔になる。
「あの結界ですか。今回はそれが仇になりましたね。」
「うっ、そりゃそうだけどさ・・・あ、魔力反応は八神とリィンフォースだな。んで、八神の方に魔力反応、オーバーS以上が四人、リィンフォースの方に二人向かってるな。どうする?」
「何をですか?」
シュテルは分からないかのように聞き返してくる。
「いや、助けに行きたそうな顔してるからさ。どうしたい?」
「・・・助けに行こうと思います。彼女達はちょっとした知り合いなので。」
「んじゃ、行くか。シュテルはリィンフォースの方に行って。俺は八神の方に行くから。」
「・・・ユウも来るんですか?」
シュテルはそう言う。まぁ、そりゃ、
「友達がやりたいって言ったことだし、一人じゃ難しいだろ?遠慮しないで友達に頼れって。」
「ありがとうございます。それでは行きましょう。ユウ。」
そう言ってシュテルはリィンフォースの方へと飛んでいく。俺も、それを見てから、
「んじゃ、行くか。」
セットアップして八神の方に向かって行った。
◆
「おらっ!」
「かはっ!」
八神の所へ着くと、八神が、地面に叩き付けられていた。
更に砲撃を放とうと3人がデバイスに魔力をためる。
砲撃が撃たれた直後、俺は射線上に入り砲撃を剣を振って弾き飛ばす。
「なっ!」
「三人同時の砲撃魔法を魔法も使わずに!?」
「初めまして。君達に恨みはないんだけど、少し気絶しててもらうよ。」
そう言って相手に近づき、剣で切る。
「はい、一人目〜。」
言いながら此方に向かってきた一人を掴み、もう一人の方に投げる。もう一人も避けきれずに当たって、一ヶ所に固まる。
そこに向かって、少し改良した高町の砲撃魔法を放つ。
「ディバインバスターっと。」
それに当たった二人は墜ちていく。
「はい、あとは君一人だ。どうする?逃げても良いよ。僕は止めない。」
つーか楽だから逃げてくれればいいなぁ。
そんな願いも空しく、最後の一人も此方に向かって来る。俺は、はぁ、とため息をついて言う。
「結局か。ま、いいや。どうせ終わったし。」
そう言って右手を上げると、突然、相手の足元に魔方陣が浮かび上がり、爆発する。
「よし、ミッション終了〜。」
そう言って八神が倒れている所へ行く。
回復魔法をかけながら問い掛ける。
「八神〜、生きて・・・無いな。クソッ、テオクレダッタカ(棒)」
「生きとるわ!なんや、その棒読みな感じ!」
「なんだ、ぼこぼこにされてた割には元気だな。」
「へ?西条君、何でここに?」
「話は後。ほれ、もう一人、リィンフォースも襲われてるから助けにいくぞ。」
「!・・・リィン!早く行くで!西条君!」
「はいよ。こっちだ。」
そう言って俺達はリィンフォースの方に向かって行った。