side銀臥
銀臥「よし」
着替えが終わった俺は、階段へ向かった
階段を降り、居間へ向かおうとした時に
???「おはよう奈月くん」
後ろからかけられた声に驚き、絶句した
銀臥「………おは…よう、リンナ」
声をかけてきた女性、リンナ・シークウェイの方に向き返事をした
リンナ「うん。それにしても今日は珍しく遅かったね?」
銀臥「少し………いい夢を見てたんだ」
リンナ「そうなの?」
銀臥「………ああ」
リンナが………生きている
その事実に幸福感と罪悪感が同時に押し寄せる
リンナ「ご飯冷めちゃうから、行こ?」
銀臥「………ああ」
伊綱「来たか奈月、遅かったな」
銀臥「おはよう、父さん」
衣鈴「早く食べましょう?覚めちゃいますよ」
真多 伊綱(さなだ いずな)と真多 衣鈴(さなだ いすず)、俺の両親がこちらを見て声をかけてくる
リンナ「おはようございます、おじさま、おばさま」
伊綱「おお!リンナちゃん、いつも礼儀正しく良い娘だねぇ。紀伊那少しは見習いなさい」
紀伊那「いや!実は私、こう見えても人と違うことをするのが大好きなんです!」
衣鈴「はぁ、相変わらずこの子は…、それとリンナちゃん?私の事はおばさまじゃなくてお義母さまでいいのよ?」
リンナ「え!?」
リンナの顔が真っ赤に染まる
銀臥「からかうなよ母さん」
衣鈴「あら?嫉妬?でも将来そうなるでしょ?」
銀臥「そうだよ、リンナは俺の恋人なんだから」
リンナ「………」
さらに赤くなって俯いた、からかいすぎたかな?
衣鈴「ほら、さっさと食べてウィルア君も連れて遊びに行ってらっしゃい。リンナちゃんの分もいつも通りあるからね」
リンナ「いつも兄共々すみません」
伊綱「どうせ君達は私達の子供になるんだ、親に遠慮などしなくていいよ」
リンナ「ありがとうございます」
リンナの家族は、全員仕事で忙しいが故にリンナの兄ウィルアと共に家で世話になることが多い
伊綱「にしても、3人ともが同じ日に休みなんて珍しいな」
俺とウィルア、リンナはリリカルなのはの世界で例えるなら時空管理局のような組織に所属している
俺が所属している組織とウィルア達の所属している組織は別だが
銀臥「確かに、オペレーターのリンナはともかく俺とウィルアが休みが重なるとはな」
役職的な物は、リンナがウィルアの部隊のオペレーター、ウィルアと俺が部隊長というような感じになっている
リンナ「偶然を喜ぶべきだと思うよ?」
銀臥「そうだな」
伊綱「紀伊那も働け」
紀伊那「働いてるよ!ゲームの中で」
だめだこの妹、早く何とかしないと
銀臥「ごちそうさま」
リンナ「ごちそうさまでした」
俺とリンナは食べ終わった食器を片付けそのまま玄関に向かった
銀臥「いってきます」
衣鈴「はい、いってらっしゃい」