side銀臥
すずか「はい、あ〜ん」
フェイト「ぎ…銀臥、あ…あ〜ん」
すずかとフェイトが左右から箸でつまんだ弁当のおかずを差し出してくる
すずかはニコニコと笑顔で、フェイトは頬を真っ赤に染め恥ずかしがりながら
はやてはなんか頬を膨らませて涙目になりかけの目でこっち見てきて
なのはは苦笑いで弁当食ってるし
なんなんだこの状況?
アリサ「………」
そしてこっちを睨んでるアリサが般若の如き雰囲気を纏っていて怖いんだが…
銀臥「アリサ、なんでそんなイラついてるんだ?」
アリサ「別に…」
すずか「銀臥くん、あ〜ん」
フェイト「銀臥、あ〜ん」
フェイトの頬の赤みが若干引き、少し積極的に箸を出してくる
銀臥「………」
二人の差し出しているおかずを食うしかないのか………
が、どうやって?
すずかのおかずを先に食べても、フェイトのおかずを先に食べても詰んでるように思える
何でだ?何で詰んでるんだ!?たかがおかずをもらうだけだろう!?
俺が二人に気に入らないことでもしたか!?
わからん!!
アリサ「二人同時に口に突っ込めば………」
とアリサがイラついた声で二人に言う
ちょっと待て、そんなことされれば窒息死か喉に物を詰まらせた等という理由で死にかねん!
何分差し出されているおかずの巨大さが問題だ
すずかは握りこぶし一個分のハンバーグの半分を
フェイトに至っては何故弁当に!?と聞きたくなるステーキ丸々一個ときた
フェイトのだけでも喉を詰まらせる自身がある
フェイト「あの…ね?リンディ母さんがステーキをお弁当に入れてたんだけど、そんなに食べられないの。だから、食べて?」
フェイトの弁当にはいつもの弁当の量に何故かプラスでステーキが入っているのだ
いつもの量で満足しているフェイトには多いだろう
ちなみにリンディ母さんと言ったのは現在フェイトの親になっているのはプレシア・テスタロッサ、リンディ・ハラオウンの両名だからだ
プレシアさんはジュエルシード事件以降管理局所属の科学者として働きながらフェイトとアリシアの両者を"家の娘はやらん"と言う父親かのように溺愛している
過去にフェイトにストーカーをした奴が居たのだが、そいつは"何故か"雨も降っていない街中で雷が直撃したかのように黒焦げになっていた
それの担当にまだVES隊を作る前の俺が当たったのだが原因など何もわからなかった。そして未だに犯人は見つかっていない、となっているのだが………
プレシアさんにその事を話し、何か知らないかと聞くと
プレシア「うちの娘達に近寄る馬鹿どもを抹殺して何が悪いの?」
とジュエルシード事件の虚の民にとりつかれてる時のように言われた
犯人が露呈したのだがあまりに恐ろしく報告できなかった
どれだけチートになっても勝てる気がしない、と思ったのは秘密だ
で、そんなプレシアさんが一人で暮らしてるフェイトを放って置くわけがなく
プレシア「リンディさん、私が接してあげられない間だけフェイトの親代わりになってくれない?」
と聞き
リンディ「なら、私の子にもしてしまいましょう」
といって翌日にはフェイト・テスタロッサ・ハラオウンという俺に並ぶ程長い名前になっていた
それを知ったクロノは、顎が外れてるんじゃないか?と言いたくなるほど口を開けて驚いていた
勝手に回想して現実逃避している間にも近づいてくる二人の箸
銀臥「すずか、せめてそれを更に半分にしてくれ。フェイトはそのステーキ四分の一くらいにしてくれると助かる」
そう言うと、二人は箸でせっせと切り始めた
時変わって放課後
銀臥「げふ」
自分の弁当+フェイト&すずかのおかずが未だにもたれてる
すずか「ご、ごめんね?」
フェイト「反省してます………」
と落ち込む二人
銀臥「………出来ればもう少し軽い物にして欲しい」
など落ち込む二人を見てつい言ってしまう
すずか&フェイト「「うん!」」
絶対明日からも何か食わされるな
アリサ「…」
で、だ
アリサの雰囲気が般若から昼休みから時間をかけて、液体窒素すらも凍らせることが出来るであろう程冷たく変化していた
なぜだ
と考えて居ると
目の前で黒いトラックが止まり
チャキ
出てきた男たちが銃を持ったまま俺たちを囲む
男「乗れ」
とトラックを指す
銀臥「なんだろうな?物凄くデジャヴるんだが…」
なのは「うん…」
フェイト「つい最近同じような事があったような…」
はやて「誰かトラブルメーカーがおるんちゃう?」
銀臥「なのは、少し付き合い方かえようか」
なのは「え!?」
なのはの肩に手を起きそう言う
フェイト「………確かに、なのはが一番可能性としては高いよね…」
なのは「フェイトちゃんまで!?」
はやて「そやなぁ、最初にヴォルケンリッターに撃墜された知り合いもなのはちゃんやしなぁ。何か不幸の神様でもついとるんちゃう?」
なのは「酷いよ!?」
フェイトとはやての追撃によりorzになるなのは
銀臥「ま、さっさと乗ろうぜ」
と全員に乗るように勧める