side銀臥
銀臥「やはりこの世界には居ないのか?」
ヴィータ「ここまで探して見つからないんだからそうなのかもしれねぇな」
銀臥「ま、まだ一時間経っていないんだもう少し探すとしよう」
ヴィータ「わかった」
銀臥「さてと」
移動を再開しようとすると
局員2「少将!」
と呼び止められた
銀臥「ん?君は…」
局員2「ファノ三等空佐の班の者です。今現在【虚の民】による襲撃を受けています!救援を」
ヴィータ「最初から狙いは銀臥と離れた方だったって訳か」
銀臥「それならこちらに敵が来ないのも納得がいくな」
自分の班の局員たちの方を向き
銀臥「今から救援に向かう、恐らく負傷者がいるだろう。戦闘は俺とヴィータがやる、お前達は怪我人の方を頼む」
局員たち「了解!」
銀臥「行くぞ!」
なのは達のいる方向へ飛んでゆく
side銀臥 end
sideなのは
なのは「っく!」
【虚の民】の攻撃を回避、防御しながら反撃する
なのは「ディバインシューター!」
襲いかかってきた一体にディバインシューターを撃ち込むがそのダメージを気にしないかのようにそのまま突撃してくる
なのは「効いてない!?」
その攻撃をギリギリで回避する
ドルガ「おお!やるなぁ」
ファノ「なのは…!」
心配そうにこっちをみるファノちゃん
なのは「大丈夫!………でも」
さっきから私だけを狙ってくる
近接攻撃を仕掛けた局員の人が返り討ちにあったりはしているが、基本的に私以外は狙っていない
このままじゃ、長くは持たない
なら!
なのは「アクセル……ッ!」
突然襲った違和感が体の動きを鈍らせる
虚の民「!」
そんな隙を敵が見逃してくれる訳もなく、回避も防御も出来ない状態の私に襲いかかってくる
なのは(避けられない!)
思わず目を閉じる
が
なのは(痛くない?)
いつまでたっても痛みが来ないので目を開けてみると
銀臥「………」
なのは「銀臥………くん?」
近くに銀臥くんの顔があった
銀臥「大丈夫か、なのは」
なのは「ふぇ!?う、うん私は…」
と言いながら自分の状態を見てみると
銀臥くんに抱かれている、それもお姫様抱っこというやつで
なのは「も、ももう大丈夫だから下ろして?」
銀臥「ああ」
空から地面に降り抱いたままの私を下ろしてくれる
もう少し抱かれていたかったかな………って違うよ!
銀臥「待ってろ、すぐ終わらせる」
と言って虚の民の方に向かってゆく銀臥くんの背中をじっと見つめていた
sideなのは end
side銀臥
銀臥「まずはこいつらだな」
大量にいる同じ見た目の【虚の民】に目を向けると
虚の民「…」
虚の民の奴らが俺を取り囲む
虚の民「!」
勢いよく飛び俺に襲いかかってくる
銀臥「予想済みだ!」
俺は体を高速で回転させ
銀臥「大回転魔弾!」
回転したまま魔法弾を全ての虚の民に放つ
それが全て直撃し、消えてゆく
ドルガ「いや、幾ら単体戦力に一応はなる程度の最下級でも魔力弾一発で消し飛ばすとか、マジでチートだなおい…」
と突っ込まれた
ドルガ「初めまして紅月 銀臥、いや今は銀臥・A・クローベルだっけ?どっちでもいいか。俺はドルガ、【虚の民】の将軍の一人だ」
銀臥「…」
ドルガ「ま、今の俺じゃかなわねぇな。今日はここまでにするか」
銀臥「今の…?」
去ろうとするドルガ
銀臥「逃げるのか」
ドルガ「ま、そうだな。それに決戦の場所は決まってるんだ。それまでに決めてしまうなんて興醒めだろ?またな」
かつてヴィオンが去ったように空間に穴があきその中に消えてゆく
ファノ「主、救援…感謝します」
所々傷を負ったファノが近づいてきて言う
銀臥「いや、これは人員を分けた俺の失態だ。すまない、ファノ」
ファノに謝る
ファノ「幸い、死者は出ていません」
銀臥「そうか………」
負傷者は多いが、死者は出なかったようだ
それだけは幸運と言うべきか